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2023/06/22

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その完成度に驚く。神戸庶民派中華のオムカツカレーが至高の域。『第10兵庫楼』(三宮)

category - カレー&スパイス・兵庫県
2023/ 06/ 22
                 
港町神戸のカレー文化、その成り立ちには大きく3つの文化要因があります。
一つ目は明治以来ハイカラな文化として浸透した「洋食文化」。
二つ目は大正時代から形成されたインド人貿易商による「印僑文化」。
そして三つ目が、世界中どこの貿易港にもあるチャイニーズコミュニティー「華僑文化」です。

これら3つの文化要因は、時には別々に、時には影響しあって、
神戸ならではのカレーやエスニック食の多様性を形成してきました。

特に、街の小さな洋食屋さんや中華料理屋さんで、びっくりするほど美味しいメニューに出会う確率が高いのが、
神戸という街の一番面白いところだと言えるかもしれません。

今回ご紹介するお店はまさにそう。

三宮駅から徒歩圏にありながら繁華街からはちょっと外れた街角に、当たり前のように存在する中華料理屋さん。

『第10兵庫楼』

決して全国区の知名度はないものの、地元民に聞けば高確率でおすすめされるお店でもあります。

創業約35年。
もっと古い店かと思ったけれども、その風情は風情は堂にいった貫禄です。

壁には『兵庫楼 中華料理兵庫グループ』の会員証が。

かつては姉妹店がたくさんあったようですが、現存するのはここ『第10』と兵庫駅近くにある『第16』のみ。
なお、グループ加盟はあれど、経営的にはそれぞれが独立したお店であってメニューも違ったようです。


大衆中華以外に洋食メニューがあるのも、良いところ。
カレーは
・カレーライス
・カツカレー
・ドライカレー
・オムカレー
とメニューにラインナップ。
そのほか、オムライスが人気メニューとなっています。

ですが、今回私が激推ししたいのはこちら。

★カツのせオムカレー ¥1100

700円のオムカレーに400円プラスでカツをトッピングした一皿。
(メニューには記載ありませんが、口頭でオーダーすれば大丈夫です)
これが実に素晴らしいのです。
というか、素晴らしいを超えた傑作の一皿なのです。

カレーは皿を揺らすとプルプル動くほどのトロみ、濃厚な中華出汁と豚肉の旨味が溢れた素晴らしいもの。


カツは薄切りで衣硬めながら、下味がついた肉の存在感もバッチリ。

さらにオムライス部分が素晴らしい。

なんと、中身がチャーハンなのですよ。
しかも鉄鍋強火でガンガン炒めたチャーハン、それ自体が美味すぎる。
それをしっかりとした玉子で包んでいるものだから、
オムライスとしても玉子チャーハンとしても完璧なのです。

そして、本当に素晴らしいのはここから。
このように、それぞれのパーツ単体が抜かりない美味さを誇っていながら、
これら全てが組み合わさることで、それぞれがそれぞれを補完するチームプレイを見せてくれるのです。

カツ×カレー=カツカレー
カレー×玉子=オムカレー
カツ×玉子=オムカツ
チャーハン×カレー=カレーチャーハン
チャーハン×カツ=カツチャーハン
チャーハン×玉子=玉子チャーハン


そのいずれもが美味いという奇跡のバランス。
百戦錬磨の大衆食堂にしか成し得ない離れ業です。

決して高貴なグルメではないかも知れません。
ですが、港町の華僑文化というバックグランドが当たり前のように染み渡った神戸だからこそ生まれ、当たり前のようにそこにある傑作カレーといえるでしょう。

ビビッときたら、ぜひ試してみてください。

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