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創業80年越え。坂口安吾が100人前オーダーしたカレー。「辰巳軒」(石神井公園)
category - [練馬,板橋エリア]
2022/
04/
05創業昭和14年(1939年)。
石神井公園の素晴らしき町中華であり、大衆洋食店。

「辰巳軒」
一軒置いた先には同じく1939年創業の「ほかり食堂」もあり、
再開発が進む駅前において、このあたりだけは不動の空気感を纏っています。

実はここのカレーにはちょっとした有名エピソードがあって、
作家の坂口安吾氏が石神井にあった壇一雄宅に身を寄せていた際「カレー100人前」の出前をしたのがこの「辰巳軒」と「ほかり食堂」。
この競輪告訴事件の泥沼化により疲れ果て、アドルムを多量に服用し伊東市から離れて、被害妄想から大井広介邸など転々と居場所を変えることになり、妻・三千代の実家や石神井の檀一雄宅に居候する。檀一雄の家に身を寄せていた頃、安吾は「ライスカレーを百人前頼んでこい」と妻に言いつけ、三千代夫人は仕方なく、近所の食堂や蕎麦屋(「ほかり食堂」と「辰巳軒」)に頼み、庭に次々と出前が積み上げられていくという「ライスカレー百人前事件」を引き起こす。
Wikipedia坂口安吾 より引用
日本文学史に奇妙なカタチで名を残した「辰巳軒」ですが、そのカレーのレシピは当時から変わっていないそう。

テーブルのメニューには、
・カツカレー
・カレーライス
・ドライカレー
と3種のカレーがラインナップ。
その他に洋食、中華、定食メニューがあれこれ。
これで全部ではありません。

壁には単品料理メニューやセットメニューがズラリ。
ここを見逃すと損をするんです。

★カツカレー ¥800
さぁやってきました。
独特の風格をまとったカツカレー。
カツの上からカレーを後がけしたタイプです。

カレーはネットリという表現以外思いつかない粘度。
カレー粉とラードのコンビネーションでしょうか。
そして酸味に全振りした味の個性。
福神漬けの汁やら何やら用いているのでしょう。
塩気も強めで、食が進みます。
五反田「スワチカ」あたりのカレーが好きなら特に体験すべし。

そしてカツはゴワッとした厚めの衣でなかなかの迫力。
カレーもカツも、いずれも負けることのないインパクトです。
これは100人前頼みたくなる気持ちがわからないでもない。
とにかく印象的な、またすぐ食べたくなるタイプのカレーです。
そしてもう一つ、「辰巳軒」で忘れてはならないメニューがこちら。

★ハムカツ ¥200
俵型のハムカツなんて見たことないと思っていたら、実は中にポテサラをくるんでいたんです。

薄くサクッとした衣に薄いハム、そしてやわらかなポテサラ。
このコンボ食感はあるようでない個性です。
このハムカツ、卓上メニューには記載がなく、壁のメニューにだけ書かれていることに注意ですよ。

昔ながらの洋食風情ながら、随所に光る個性。
老夫婦の心温まる接客にも癒されます。
最高です。
カレー細胞 初の単著「ニッポンカレーカルチャーガイド」
ご購入はこちらから
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
●「カレー細胞」Facebookページ
https://www.facebook.com/CurryCell
●twitter「カレー細胞」:@hm_currycell
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石神井公園の素晴らしき町中華であり、大衆洋食店。

「辰巳軒」
一軒置いた先には同じく1939年創業の「ほかり食堂」もあり、
再開発が進む駅前において、このあたりだけは不動の空気感を纏っています。

実はここのカレーにはちょっとした有名エピソードがあって、
作家の坂口安吾氏が石神井にあった壇一雄宅に身を寄せていた際「カレー100人前」の出前をしたのがこの「辰巳軒」と「ほかり食堂」。
この競輪告訴事件の泥沼化により疲れ果て、アドルムを多量に服用し伊東市から離れて、被害妄想から大井広介邸など転々と居場所を変えることになり、妻・三千代の実家や石神井の檀一雄宅に居候する。檀一雄の家に身を寄せていた頃、安吾は「ライスカレーを百人前頼んでこい」と妻に言いつけ、三千代夫人は仕方なく、近所の食堂や蕎麦屋(「ほかり食堂」と「辰巳軒」)に頼み、庭に次々と出前が積み上げられていくという「ライスカレー百人前事件」を引き起こす。
Wikipedia坂口安吾 より引用
日本文学史に奇妙なカタチで名を残した「辰巳軒」ですが、そのカレーのレシピは当時から変わっていないそう。

テーブルのメニューには、
・カツカレー
・カレーライス
・ドライカレー
と3種のカレーがラインナップ。
その他に洋食、中華、定食メニューがあれこれ。
これで全部ではありません。

壁には単品料理メニューやセットメニューがズラリ。
ここを見逃すと損をするんです。

★カツカレー ¥800
さぁやってきました。
独特の風格をまとったカツカレー。
カツの上からカレーを後がけしたタイプです。

カレーはネットリという表現以外思いつかない粘度。
カレー粉とラードのコンビネーションでしょうか。
そして酸味に全振りした味の個性。
福神漬けの汁やら何やら用いているのでしょう。
塩気も強めで、食が進みます。
五反田「スワチカ」あたりのカレーが好きなら特に体験すべし。

そしてカツはゴワッとした厚めの衣でなかなかの迫力。
カレーもカツも、いずれも負けることのないインパクトです。
これは100人前頼みたくなる気持ちがわからないでもない。
とにかく印象的な、またすぐ食べたくなるタイプのカレーです。
そしてもう一つ、「辰巳軒」で忘れてはならないメニューがこちら。

★ハムカツ ¥200
俵型のハムカツなんて見たことないと思っていたら、実は中にポテサラをくるんでいたんです。

薄くサクッとした衣に薄いハム、そしてやわらかなポテサラ。
このコンボ食感はあるようでない個性です。
このハムカツ、卓上メニューには記載がなく、壁のメニューにだけ書かれていることに注意ですよ。

昔ながらの洋食風情ながら、随所に光る個性。
老夫婦の心温まる接客にも癒されます。
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