そんなお店を私は「隠れミャンマー店」と呼んでいます。
かつては軍事政権の迫害から逃れてきた少数民族の方々が文字通り「隠れ」ていた場合も多かったのですが、今はむしろ日本人には居酒屋として来やすく、ミャンマー人にはミャンマー料理店として寛いでもらえるという、商売上の理由がほとんどでしょう。
よく知られるところでは新宿「桔梗」、池袋「希望の星」、大井町「まるび」など。
そしてこのたび、駒込にちょっと面白い「隠れミャンマー店」が誕生しました。
こちらです。

「ペコ」
2021年10月オープン。
看板には「博多とんこつラーメン」とだけ書かれています。
脇のイラストにあえて日の丸があしらわれているあたりで「ん?ひょっとして?」と思えるアナタは最早一般人とは呼べませんよ。

カジュアルな店内。
ここでカウンター席に座ったら、ここは博多とんこつラーメン店以外の何者でもないと思うかも知れません。
しかしテーブル席に座り壁を見れば、

お、お、お、なミャンマー料理のオンパレード!
そう、実はこちらミャンマー人店主による隠れミャンマー博多とんこつラーメン店なのです。
それでは、博多とんこつラーメン店にてミャンマー飲み、行ってみましょう!

★ヒヨコ豆の豆腐サラダ(トーフトー)¥500
ひよこ豆で作った豆腐のことを「トーフ」と呼ぶミャンマー、揚げ豆腐にあたる「トーフジョー」が人気ですが、ここはあえて和え物で。
スティック状にカットされたひよこ豆トーフ、硬めの食感が酒のつまみにぴったりです。

★生ビール キリン一番搾り ¥500
ビールはばっちり日本のキリン。
ミャンマービールはメニュニーにはありませんでした。
さて、メニュー豊富なこのお店。とにかく種類をいろいろ食べたい。
「ローストポーク」ってのはミャンマーのワカウキンだろうなぁ・・・
お、ミャンマーおでん「ワッタードット」もあるではないか。
しかも両方 900円。ってことは半々ずつ出来たりしないかな????
なんてダメ元で聞いてみたらあっさり「大丈夫ですよ」とのこと。
(もちろん、とりわけやすい料理に限ります)

★ローストポーク(ハーフ)
やっぱりミャンマーのカリカリポーク「ワカウキン」でした。
うんうん、しっかり美味い。
けどひょっとして、これをとんこつラーメンにも入れるのかしら?
なんて気にしてたら「チャーシューは別です」とのこと。
日本式とミャンマー式それぞれ用意してんだ。頑張ってますね。
ソースは2種類、ケチャップマニスみたいなのと、青唐が効いたのと。

★ワッタードット(ハーフ)
通常は串で出てくる「ミャンマーおでん」ワッタードットをありがたいお裾分けサイズで。
ワッターは「豚」ですが、ワッタードットでは耳とか内臓とか、そのあたりをメインで使用。
甘めの味付けのお店が多いのですが「甘くないのもできますよ」とのお言葉に甘え、オトナ味でいただきました。
店内余裕あったからか、柔軟な対応が有り難いですね。
さて、やはりこれも食べとかなきゃ。

★ミャンマーチキンカレー ¥700
ミャンマーでいうところの「チェッターヒン」です。
ミャンマーカレーと訳されることの多い「ヒン」ですが実際にはその定義はめちゃめちゃ広く、汁物ですらない場合もしばしば。
(ざっくり「おかず」くらいのニュアンスだそうです)
こちらのチェッターヒンは汁物である点はカレーっぽいのですが、むしろ油に肉と野菜の旨味がしっかり移って滋味深い肉じゃがといった印象。
いや、間違いなく美味いのですよ。
ライスではなくキャベツが添えられているだけなのも、「これをアテにして呑むといいんだよ」と囁かれているようで心地よいです。
ということで、ここはミャンマー料理を肴にして呑む居酒屋としてなかなか秀逸。
と結論づけたいところなのですが・・・・おっと。
この店でこれ食べとかなきゃ。

★柚子胡椒ラーメン ¥950
はい。ここ、とんこつラーメンもちゃんと美味しいです。
そこらの、夜中までやってるだけが取り柄のお店よりずっとずっと美味しい。
隠れミャンマー店と気づかなくても、満足できるのでは?

高菜ごはんもつけてみました。
この流れでいただくとこれ、ミャンマー料理に思えてくるから不思議なものです。
実は豚骨ラーメン以外に、ミャンマーの麺料理もあれこれ。
そっちも食べたいな。近くにあったら毎日いろいろ楽しめて最高のお店ですよね。
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