
「デリー」
港町として栄えた神戸には古くから宝石貿易、とりわけ伊勢志摩の真珠輸出に携わるインド人たちが住み着き、中華系の「華僑」に対する「印僑」として独自のコミュニティを形成してきました。
その中心エリアとなったのが、日本最古のモスクや日本唯一のジャイナ教寺院がある北野。

この「デリー」は、そんなインド人の家庭に家政婦として働いていた日本人女性が、そこで習得したインド家庭料理を提供すべくオープンしたお店。
今まで、印僑コミュニティの中で閉じていたインド料理の世界が一般に開かれたわけですね。
現在のオーナーシェフは創業者の息子さんにあたる方で、今も近隣のインド人たちが立ち寄るお店として街に溶け込んでいます。

店構えもシブければ、店内の雰囲気もシブい。
とにかく、何から何までシブいです。

この日はランチ訪問。
ホントは一品料理もあれこれ頼みたいところだけど、時間があまり無かったのでシンプルオーダーで。

★コフタカレー ¥1100
インドの肉団子コフタが入ったカレー。
ナンかライスかが選べます。

肉団子を齧れば、中までアッツアツ。
グレービー自体も、いわゆるリッチでクリーミーな宮廷料理風とは全く異なる、酸味が強い味わい。
同じく北インド家庭料理を謳っている山形「JAY」も同様に酸味が強いし、この感じがリアルなツボなのかもしれませんね。
実際、北インドの家庭にお邪魔したことが無いのではっきりは言えませんが。
間違いなく言えるのは、昨今のテンプレ化したインド料理とは一線を画すお店であるということ。
歴史あるインディアンタウン神戸のルーツをたどる上で欠かせない、とても貴重なお店です。
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