今や日本を代表するネパール料理店となった大阪「ダルバート食堂」の本田遼シェフが待望の新店を東京にオープン!

場所は豪徳寺。駅から歩いて2分ほどの好立地です。

「OLD NEPAL」(オールドネパール)
今年アタマに開催した「カレー寺」で発表、宣言した通り、新大久保にたくさんある低価格居酒屋タイプではなく、しっかり手をかけたモダン路線のネパール料理がコンセプト。

赤レンガの壁で間仕切りされた店内は予想以上に広く、席間もゆったり。
グレーの壁とこなれた木のテーブルトップをベースにしたシックな内装も、今までのネパ―ル料理店のイメージを打ち壊してくれます。
厨房も驚くほど広く、よくこんな良い物件が見つかったものだと感心。

実は、ちょうど先日、遼くんによる書籍「ダルバートとネパール料理」が刊行された折も折。
ネパール料理の知識が体系的に網羅されたこの本がとにかく凄くて、
ネパール料理のレシピ本というだけでも貴重なのに、地域や民族によって多様なネパールの食文化や習慣、用いる米や食材、スパイスについてリアルな見解を網羅、さらには「ちょっと安めの食堂のダルバート」「裕福な家庭のダルバート」「ネワール族の家庭のシンプルなダルバート」など現地で出会うタイプ別ダルバートの紹介や、カトゥマンドゥ食べ歩きガイドまで、異常なほどのネパール料理パーフェクトガイド。
徐々に広がっているものの、まだまだ正しく認識されているとは言い難いネパール料理。
この新店「OLD NEPAL」」と書籍「ダルバートとネパール料理」の合わせ技は、
日本におけるネパール料理の地位向上に一役買うこととなるでしょう。

正式オープンは2020年7月9日。
コロナの影響でスタートがずれ込みましたが、結果それでよかったのではないかとすら思えます。
この日はプレオープン期間。料理はお任せでお願いしました。
それでは行ってみましょう。

★ネパールビール JPY650+TAX
まずはネパールアイス。
キレの中に甘みがあり、これからの暑い季節に最高です。

★カジャセット
メインの料理が出てくるまでの間、こちらを前菜としていただきます。
マスタードオイルが効いた豚のネワール風アチャールはじめ、グンドゥルックアチャール、葉ニンニクなどを、煎り色が美しい干し飯「チウラ」と併せていただくのですが、一品一品の素材や味へのこだわりが素晴らしすぎます。
流石の一言。
そもそも「カジャって何?」については書籍「ダルバートとネパール料理」に詳細な説明があるのでそちらをどうぞ。

★ククリラムコーク JPY600+TAX
香り高いネパールのククリラムをコーラで割ると、世界一美味しいラムコークが出来ます。
しかもこちらのコーラは自家製、これは飲むべし。

★本田さんのスペシャルダルバート
やってきました、本日のメインプレート。
これは魅惑的すぎる!!

カレーは右から山羊、チキン、グンドゥルックコジョル。
山羊と言いつつ羊だったり、羊と言いつつ山羊だったり、山羊と羊の表記が曖昧な場合も多いネパール料理ですが、こちらは正真正銘の山羊。
独特のフワーッとした甘い香りがヒマラヤ気分を盛り上げてくれます。
そして基本のチキンが圧倒的に美味い!
これは実際に食べてもらうのが一番なのですが、珍しさだけでなく調理の軸がしっかりしているからこその安定感があります。
さらに干し野菜グンドゥルックの旨味が汁に染み出したグンドゥルックコジョルは、これ以上ないほどご飯に合う。絶対日本人が好きな味なのです。

さらにダルバートの要とも言えるダルスープ(ダルは豆 バートはご飯)がまた最高の出来。
滑らかで品良い舌触りながら、豆の旨味が生きています。
塩気の強いグンドゥルックが脇にあるからでしょう、ダル自体の塩気は抑え目。こういうバランス感覚も遼くんならではですね。
副菜にもこだわりの品がズラリ。
青パパイヤにハグラウリ、酸味たっぷりのゴルペラコアチャールも美味しいです。
さらに味変用として、グンドゥルックのふりかけや、ネパール山椒と唐辛子から作るふりかけ「ティムルコチョープ」も用意。日本の「ゆかり」感覚でライスに合いますので、気になったら訊いてみてくださいね。

★ヒエ焼酎 JPY550+TAX
ネパールには美味い焼酎もたくさん。
濃厚なクセがスパイス料理によく合います。

★パラ
ネパール語では「ウォー」、ネワール語で「パラ」。
米粉で作る、もっちりニョワッとした独特食感の一品。
チキンカレーのジョル(グレービー)がかかった丁寧な仕上がりです。

★豚バラ
パラはパラでもこっちは豚バラ。
とにかく肉質と脂の質が良いです。
時折くるティムルの痺れがここち良い!

★スパイスジン JPY600+TAX
ティムルとシルティムルがホールでザクザク浮かんだ至福の一杯。
スパイス酒好きなら絶対飲むべし。

★水牛のジョル
なんとここで水牛!
独特の噛みごたえと、脂のミルキーな旨みが最高?
ネパール現地では最も食べられている肉といっても良い水牛。けれど日本では殆ど手に入りません。
それは水牛の屠畜場がないから。(日本の食肉用屠畜場は捌ける動物の種類が決まっているんです。)
3年ほど前、大阪「ダルバート食堂」で飲んでいたとき、「水牛の屠畜場がないなら作るしかない。いま屠畜の勉強をしています。」と言っていた遼くん。(突破的思考がすげえです。)その後良い国内ルートが見つかったようで、晴れての水牛料理登場。
以前からブッ飛んだ野望を臆することなく口にしていた遼くんですが、ひとつひとつ実現していくのには頭が下がります。
デザートだって素敵です。

★自家製クルフィ JPY330+TAX
インドのアイスとして紹介されることの多いクルフィ。
こちらはサクッとミルキーなシャーベット仕立てで、シナモンやブラウンカルダモン、スターアニスなど甘い香りのスパイスを用いたローステッドマサラがトッピング。

★自家製ズーズーダウ JPY300+TAX
ネワール族に愛される濃厚なヨーグルトデザート。
日本ではなかなか食べる機会のない逸品です。
しっかり煮詰められ、ガツッと酸味が効いた自家製ヨーグルトにかぐわしきカルダモン香。
これはハマります。
今後の営業スタイルですが、昼はダルバートランチ、夜はコースをメインとしたモダンネパールを軸に展開していく予定とのこと。
今まで体験したことのないネパール料理の奥深さがメディアで話題になるのも、時間の問題でしょう。
お店と書籍、合わせ技で楽しむとより一層理解が深まりますので是非!
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