先日、ディナー予約して行ってきました。

ここ一、二年で急速に都内に増えている南インド料理店ですが、
ここは比較的早く南インド料理を名乗ったお店です。
現在日本にあるインド料理店の約9割は北インド料理。
それも、シェフはインド人だけでなく、ネパール人、バングラディッシュ人、パキスタン人と様々。
世界地図を見ればわかりますが、これらの国々はインドと地続きなため、食文化もかなり共通しているわけです。ならば「インド料理」と謳って店を出したほうが客が良く集まるということで、みな「インド料理店」を名乗っているのです。
一方で南インドといえば半島の先のほう。
地続きで隣接する国もなく、純粋にインド。
昨今の南インド料理店の増加はIT系の仕事におけるインド人の増加と比例しているのだそう。
ケララバワンとは「ケララの家」という意味。
インド南端ケララ州出身のオーナー、サッシーさんが手がける、
ケララの家庭の味が楽しめるお店なのです。
さて、料理です。
まず南インドといえばこれ。

キーマドーサ ¥980
巨大クレープといえば大体わかる感じです。
ここのドーサはシンプルで食べやすい。
「ニルヴァーナ スパイスカフェ」の洗練されたドーサとは対極的に、家庭的なドーサ。
ケララの子供たちが大喜びしながら食べる光景が目に浮かびます。
ラッサム、ココナッツチャツネ、トマトとダールのチャツネ付き。
そしてこちらも南インド特有の料理ですね。

ダール ワラ(ワダ) ¥350(2P)
和田さん(笑)。
豆のハンバーグ、と説明されていますが、実際には豆を使った硬い衣が特徴のカレーコロッケ、
みたいな感じでしょうか。
食感もよく、スパイスがピリリと利いて、凄く凄く美味しいです。
必ず注文してください。
次はちょっと珍しい料理を。

イドゥリー/チキンワルタカリー ¥1080
イドゥリーとは米で作った蒸しパン。ケララの家庭ではポピュラーなパンなのだとか。
ふわり軟らかく、例えて言えば、うーん・・・胸パッドみたいな感じ、です(笑)
カレーは選べたので、チキンワルタを。
このワルタがなかなか美味しい。
独特のクセがあるカレーなのですが、スパイス好きにはたまらないクセです。
これもお勧め。

チキンビリヤーニ ¥1080
バスマティライス使用。
何が美味しいって、チキン。
スパイスが「味カレー」のごとく染み込んでディープに旨い。
そして、こんなのも。

ケララ ミールス ノンベジ ¥2000
ケララの定食。
(ケララ ミールス ベジは¥1500)
ミールスを提供する店は都内にも増えていますが、
ここのミールスの特徴は一言で言うとマイルド。
やはり家庭的な味なんでしょう。お米はバスマティではなく、日本米なのですが、
これもオーナーの地元での食べ方を再現しているのだとか。
同じ南インドといっても、地方や家庭によってちょっとずつ調理が違うのは、日本と同じですね。
ラッサムと、チャツネが特に美味しかった。
このミールスだけでも充分に楽しめるのですが、やはり魅力的なサイドオーダーが多いので、
一人よりも何人かで訪れるのがいいですね。
そして、ちょっと意外ですがこんなメニューも。

バターチキン ¥980
ナン ¥280
日本の皆様にはおなじみの北インド料理です。
カレーのラインナップとして取り揃えられているのですが、
意外に(?)、カレーもナンも美味しかった。
充分、こっちでも勝負できますね。
さて、美味しい料理が楽しめるのはもちろんのこと、
ケララバワンが素晴らしいのはその接客。
カジュアルでフレンドリーな店員さんたちとの会話がとても楽しいんです。
実はオーナーのサッシーさんの奥さんは漫画家の流水りんこさん。
(「インド夫婦茶碗」という作品ではこちらオーナー夫婦の私生活が楽しめます(笑)。)
この日はサッシーさんの楽しいお話をたくさんお聞きすることが出来ました。
ご家庭に寿命100年といわれるパナマボウシインコがいる話、
家ではこのインコが一番えらくて、一番最初に食事を運ばないと怒るという話、
そしてケララの美しい自然の話、
年一回ケララに帰っているサッシーさん。
ケララ州は雨季が終わる八月がさわやかで最高なのだとか。
そのほか、日本ではスパイスが北インドのものしか手に入りにくくて大変という話も・・・
なかでも一番びっくりしたのが、このサッシーさん、この店を開く前は
私の好きな日比谷の「おいしいカレー工房 ひつじや」の店長だったのだとか!?
「ひつじや美味しいですよね」って言ったら「でしょ?いい店ですよ」って。
ひつじやのスープカレーはサッシーさんが開発したそうで、
うん、信頼度アップです。
お店のHPで「チャイ無料チケット」をプリントアウトしていたので、
食後にチャイがやってきました。
それも楽しい、南インドスタイルで。

ササッ!

ビヤヤヤヤーッ!!
一メートル以上の高さから注ぐチャイは良く泡立っていて、甘くて、とても美味しかった!
絶対チケットは忘れず用意していきましょう!
店を出るころには店は完全に満席。
地域に愛された、練馬が誇る良店ですね。
⇒「ケララバワン」HP
⇒「流水りんこ オフィシャルホームページ」
ケララバワン
練馬区豊玉北5-31-4 松村ビル1F
電話:03-3991-5218
営業時間:11:00~15:00 17:00~23:00
定休日:月曜
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ケララバワン (インド料理 / 練馬、豊島園、桜台)
★★★★☆ 4.0
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