
「ゼロワンカレーA.o.D.」
東京でのオープンは2019年9月27日。
店名に新たに加わった「A.o.D.」とは「Aromas of Dakshin」(南の香り)という意です。

「ゼロワンカレー」は大阪・南森町で間借りカレーとしてスタート、その後2014年に大阪一のカレー激戦区「裏谷四」エリアにて実店舗オープン。
間借り時代にはいわゆるスパイスカレースタイルだったのが、実店舗化してからは本格南インド料理へと路線変更。南インド料理店が少ない大阪において孤高というべきレベルにまで味を極めてきたのです。
いやいやマジで「ゼロワンカレー」が抜けた後の大阪南インド料理事情が心配ですらありますが・・・・

こだわりにこだわりを重ねた、独自の世界観が光るお店となりました。

大阪からやってきた店主マルちゃんと、奥さんのモンちゃん。
そして「南インド料理を本気で学びたい方」という東京での呼びかけに集った、心強いスタッフたちがお出迎え。

お一人様に便利なカウンター席もしっかり用意されています。
主たるベースは、店主マルちゃんが毎年研修で訪れる南インド・ケララ州の料理。
その現地料理への愛と敬意、そしてこだわりは誰もかなわないほど。
しかしながらそこに、元々カレー好きなマルちゃんの解釈が加わることで、決してマニアックなだけではない、日本で食べて間違いなく美味しいカレーが生み出されているのです。
それでは、実際の料理を見てみましょう。

メインのカレーはミールス(南インドのワンプレートカレー定食)仕立て。
カレーの種類や数が選べるほか、ライスの種類も選べます(ベーシック/レモンライス/マッタライス)。
軽く食べたい、なんてお一人様にはコンパクトなレディースセットも用意されています。
ま、今回のレポは、贅沢サイズで失礼しますね(笑)

★二種盛りミールス ¥1890
・カレー1・・・チキンマサラA.O.D
・カレー2・・・本日のフィッシュカレー
・ラッサム
・カルナータカ サンバル
・メドゥワダ
・ダールタルカ
・ココナッツチャトニ
・季節のフルーツ入りベルプリ
・バンガロールベジヌードル
・乳酸発酵アチャール
・レッドマッタライス +¥250
・辛さ増し(グリーンチリマスタード漬け) +¥100
料理も器も美しく、これは気分が高揚しちゃいますぞ!

それぞれの品を自在に混ぜていくことで味の変化を楽しむ南インドのミールス。
ですが、焦りは禁物。まずはそれぞれの味を味わっていきましょう。

日本で言えば味噌汁にあたるミールスの基本、ラッサムとサンバル、そしてライスはおかわり自由。小食な方も、食いしん坊な方も、自分のキャパでいただくことができます。

ダールタルカは三種の挽き割り豆を用いたケララスタイルの豆カレー。
あわせるレッドマッタライスは、ケララでよく食べられる赤米。そう、インドだからって細長い米ばかりじゃないんですよ。
添えられたメドゥワダは豆と米から作る南インドのドーナッツ。カレーに漬けて、ふわっとした食感を楽しんで。
そして2種のカレー。

大阪時代からの定番チキンマサラは、これ一本勝負でも東京でやっていけるほどの美味さ。
クローブなどがしっかり効いてスパイシーなグレービーに、たっぷり炙りチキンの香ばしさがたまりません。

こちらは南インド・ケララ式のフィッシュカレー。
この日の魚はなんとサンマ!
濃密な旨みにしっかり鮮やかな野菜の食感・・・
多幸感がちょっとヤバいレベルです・・・
一品一品を楽しんだら、あとはいろいろに混ぜて味のレイヤー感を楽しみましょう。
ラッサム、サンバルに加えライスもおかわり可能なので、ペースを気にせずいただけますよ。
ミールス以外にもうひとつ、こちらにも注目。

魚をたっぷりのスパイスソースとともに葉っぱで包み焼いたケララの名物料理「ミーン ポリチャトゥ」。
現地ではバナナの葉を用いることが多いこの料理ですが、こちらではなんと香ばしいホオバを使用。
包みをそっと解くと・・・・

ムワッとした香りとホクホク感、そしてコカム(インドのガルシニア)独特の酸味がたまらない極上の一品となっています。
ちなみにこの日用いられていた魚はカジキでした。

さらに!
「ゼロワンカレー」の魅力はそれだけではありません。
パティシエ歴10年の奥様モンちゃんによるスパイススイーツの数々。こちらも見逃せない!
南インド料理マニアが唸るツボを押さえつつ、くっきりとメリハリが効いたハイレベルな料理たち。
東京に場所を移してもその圧倒的な存在感は流石であります。
そして待ちに待った夜営業も開始。こりゃあ大変なことになってきましたよ。
◎レッツエンジョイ東京さんにも寄稿しました。
⇒『大阪の超人気カレー店が東京に電撃移転!間違いなく美味しいカレーを食べてきた』
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