スパイスとお酒のマッチング、その楽しさが徐々に広がりつつある近頃。
その先端を行くようなお店が金沢にオープンしました。

「スパイス食堂 飄逸」
2018年7月1日オープン。
豆乳をベースにした独自のカレーと、全国の酒蔵を巡り仕入れた日本酒を合わせ愉しめるお店です。

「カレーのイメージ変わります」と書かれた看板の通り、なかなかエッジの利いたコンセプトのこのお店。
けれどいきなり誕生したわけじゃないんです。
実は2016年まで東京の曙橋で同名のカレーBarとして営業しており、こちらに移住してきたのだとか。
なんと・・・恥ずかしながら東京にいながら知りませんでした。
実はそれには理由もあって、この「飄逸」は食べログなどのグルメサイトへのレビュー禁止。
知っている人だけが楽しむ、粋な店だったんですね。

店名の「飄逸」とは、「世事を気にせず、明るく世間ばなれした趣」。
なるほど、そういうことか。
古民家を改装した店内はまさに「粋」。

向きによって壁の色がビビッドに変わるんですね。

そうそう、加賀の昔の屋敷って、こういう派手な色使いアリなんですよね。
まるで鈴木清順の映画の中にいる様な、特別な気分に浸れます。

メニューを開きます。
水や食材に恵まれた北陸を楽しみつくしているようなメニュー構成。
それぞれの説明書きにも気持ちがこもりまくっていて、目移りしてしまいますね。

どどどどうしよう。

あ。
カレー+一品+好きな日本酒で1600円という素敵な「日本酒セット」がありますね。
よし、それで行こう。
この日は数人で訪問したので、それぞれ別のカレーを頼むことにしました。
ワクワク。
メニューには日本各地の酒蔵の紹介も。
読んでるだけで楽しいのですが、この日選んだのはこちら。

★木下酒造 玉川 純米吟醸 無濾過生原酒 Ice Breaker 29BY
日本初にして唯一の外国人杜氏、フィリップ・ハーパー氏を擁する木下酒造。
その人気銘柄という Ice Breaker、なかなかしっかりとした味と香りですね。

合わせた一品は厚揚げ南蛮。
この組み合わせ、最高です。
さらにカレーはこちらをチョイス。

★豆乳CURRY ペパーミント
これはなんともオリジナル!
一口食べれば、思ったよりも豆乳。
食べ進めば、思ったよりもミント。
フワッとスースーするんです。
そして大事なポイントは、それでいてしっかりカレー。
なるほどこの魅力、食べログの点数では表せない「愉悦」ですな。
ちなみにお米は五分つき。
玄米ほど行きすぎず、しかし白米よりテクスチャのある感じが日本酒にもマッチしますね。
いやいやいや、これは金沢ばかりか、日本中どこにも似たところのないお店だぞ。
おまけで同行者がオーダーしたものもご紹介。
それぞれチョットだけ試食させてもらいましたよ。

★軸太舞茸の自家製オイルサーディン
この舞茸の美味さは反則もの。
ヒダヒダにまで旨みが沁みてこれはイケないヤバい。

★豆乳CURRY 豆乳ホワイト
見た目は豆乳そのもの・・・なのですが、意外な旨みとスパイシーさにギャップ。
シメジとひよこ豆が入っています。

★豆乳CURRY レモンハーブ
こちらはレモングラスが香ってほんのり東南アジア風。
この他にも、時々しか登場しない「気まぐれカレー」や、常連さんしかオーダーできないカレーなどもあるそう。
日本酒も興味深いものばかりなので、何度も訪れていろいろなマッチングが楽しめそうです。
素材や空間は伝統的、発想やプレゼンテーションはモダン。
東京から来たお店でありながら、ある意味とても金沢らしい・・・・いや、加賀らしいお店だと感じました。
お店のお約束通りグルメサイトでは紹介しませんが、とてもお勧めのお店です。
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