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知る人ぞ知る北参道のあのカレー、我孫子で再生。「Gallery Cafe & Curry 紅屋」(湖北)
category - カレー&スパイス・千葉県
2018/
08/
15かつて、東京北参道あたりに、「紅屋」という激シブなカレー屋があったのを覚えているでしょうか?
オシャレなキーマカレーの人気店が次々に誕生するこのエリアで、「南インド的カレー」を標榜していた小さなカレー屋さん。
時代に乗らないその無骨な雰囲気で、女性客がほとんどいなかったカレー屋さん。
けれども、ホールスパイスをしっかり効かせた独特の味を、ずっと守り続け固定ファンも多かったカレー屋さん。
(北参道時代の記事はこちら)
2016年にそっと閉店したこのお店が、我孫子で姿を変え再開していることを知り、早速訪問してきました。
常磐線湖北駅から徒歩20分。
(この日ホントは龍ヶ崎から徒歩3時間で訪問したのですが、それ参考にならないので)

「Gallery Cafe & Curry 紅屋」
白く綺麗な一軒家。

こちら北参道のマスターが「あのカレー」を提供するカレー屋であると同時に、画家である妹さんと姪御さんの絵を展示するギャラリーでもあるんです。

早速入ってみましょう。

ゆったりとしたソファ席、モダンなテーブル席。
素敵なリビングにお招きされたような居心地。
別室のギャラリースペースでさまざまな作家さんの作品が展示販売されているだけでなく、レストランスペースの壁にも絵画が並んでいます。
びっくりしたのは姪御さんの絵画作品が全てアオバトをモチーフにしていること。
なんとマニアックかつフェティッシュな!
素晴らしいですね。

木製フレームを観音開きすると現れるメニュー。
カレーは北参道時代を継承していますが異なるのは、
カレー+ライス&チャパティ+サラダ+珈琲orチャイ+デザートがワンセットになっていること。
この立地ですから、来た方にゆっくり寛いでもらいたい、ということですね。
正解だと思います。
カレーは辛さが選べるのですが、マイルド(甘口)、ミックス(中辛)、カシミール(辛口)と、洒落が効いた表記に。
また、カレー以外にスコーンセットも用意されており、カフェ使いも可能となっています。

★ノンアルコールビール ¥350
まずは、真夏の太陽の下失った水分を補給。
美味っ!今年一番美味いノンアルビールだわ。

★ビーフ野菜カレー ¥1500
(カレー+ライス&チャパティ+サラダ+珈琲orチャイ+デザート)
おぉぉ、北参道時代を知るものとしては、あのカレーがこうなったか!という驚き。
食器はポーランド製で彩り豊か。
けれど確かにあのカレーなんです。

辛さはもちろん「カシミール(辛口)」で。
一口食べると「あ、この味!」と記憶が甦ります。
サラッと来て、その後じんわりと来る。
時折、クローブやカルダモンがパッと香る。
かつて「南インド的」と銘打っていたように、南インドのカレーそのものではない。
もちろん、小麦粉を用いた昔ながらのニッポンカレーライスでもない。
かといって、昨今流行りの華やかなスパイス使いのカレーでもない。
SNSはおろかインターネットが普及するその前、ニッポンカレーライスとは異なって、
小麦粉を用いず、スパイスを挽くところからカレーを作り始めた、東京の先駆的名店たち。
日本のカレーライス文化の延長線上にありながら、「インド的」な調理法を用いたオリジナルなカレーたち。
「エチオピア」「夢民」「ボルツ」・・・・
「紅屋」のカレーには、そこに通づる魂を感じるのです。
大阪のスパイスカレー文化の萌芽が、「ルーデリー」「カシミール」に代表される欧風カレーへのカウンターカルチャーであったのに並行して、これらの名店たちは「東京スパイスカレー第一世代」と呼ぶべき存在なのかもしれません。
もちろん、「紅屋」もその一角でしょう。
加えて言えば、カレーそのものは北参道時代そのままの懐かしい味に思えたのですが、
素揚げ野菜や牛肉の美味さはグンと向上しているように感じました。
自然に恵まれたこの立地、仕入れの状況やかけられる原価も変わったのでしょうか。
とにかく、随分と美味いのです。

さて、「サラダ」と呼ばれるこちらの皿、実際にはかなりビネガーが効いたピクルス。
ブワァァーッと鼻に抜けます。
実は、この振り切ったチューニングも、北参道時代そのまま。

新たに加わったのが、このチャパティ。
カレーとは別に、バターチキンのようなグレービーが用意されており、それにつけて食べるのも格別でした。

食後はフルーツ入りプリンと、ホットチャイ。

プリンには日によってリンゴやパイナップルが入っているそうですが、この日はパイナップル。
シロップがしっかり沁み込み、ムホッと幸せになる味わい。
しっかりと甘いチャイも、暑い日の体力回復にバッチリ。
マサラがしっかり効いていつつも、しつこくはない、品のあるチャイでした。
ちょっとこの店、居心地よすぎますね。
・・・と、ここまでは、一人のカレー好きとしてのレポート。
この店のもう一つの魅力、それは周りを取り巻く自然環境。

とにかく、生き物に溢れているんです。
お店の本棚にあるポケット図鑑を開くと、たくさんのポストイットが貼られています。

今までに来店した(お店の前にやってきた)生き物が記録されているのですが・・・・え!?

コウノトリやハヤブサまでいらっしゃったのですか!!
チョウゲンボウに至っては、けっこう頻繁に弧を描いているとのこと。
・・・これは楽園ですぞ。
次に来た時、ポストイットはどれだけ増えているのでしょうか。
●「カレー細胞」Facebookページ
https://www.facebook.com/CurryCell
●twitter「カレー細胞」:@hm_currycell
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オシャレなキーマカレーの人気店が次々に誕生するこのエリアで、「南インド的カレー」を標榜していた小さなカレー屋さん。
時代に乗らないその無骨な雰囲気で、女性客がほとんどいなかったカレー屋さん。
けれども、ホールスパイスをしっかり効かせた独特の味を、ずっと守り続け固定ファンも多かったカレー屋さん。
(北参道時代の記事はこちら)
2016年にそっと閉店したこのお店が、我孫子で姿を変え再開していることを知り、早速訪問してきました。
常磐線湖北駅から徒歩20分。
(この日ホントは龍ヶ崎から徒歩3時間で訪問したのですが、それ参考にならないので)

「Gallery Cafe & Curry 紅屋」
白く綺麗な一軒家。

こちら北参道のマスターが「あのカレー」を提供するカレー屋であると同時に、画家である妹さんと姪御さんの絵を展示するギャラリーでもあるんです。

早速入ってみましょう。

ゆったりとしたソファ席、モダンなテーブル席。
素敵なリビングにお招きされたような居心地。
別室のギャラリースペースでさまざまな作家さんの作品が展示販売されているだけでなく、レストランスペースの壁にも絵画が並んでいます。
びっくりしたのは姪御さんの絵画作品が全てアオバトをモチーフにしていること。
なんとマニアックかつフェティッシュな!
素晴らしいですね。

木製フレームを観音開きすると現れるメニュー。
カレーは北参道時代を継承していますが異なるのは、
カレー+ライス&チャパティ+サラダ+珈琲orチャイ+デザートがワンセットになっていること。
この立地ですから、来た方にゆっくり寛いでもらいたい、ということですね。
正解だと思います。
カレーは辛さが選べるのですが、マイルド(甘口)、ミックス(中辛)、カシミール(辛口)と、洒落が効いた表記に。
また、カレー以外にスコーンセットも用意されており、カフェ使いも可能となっています。

★ノンアルコールビール ¥350
まずは、真夏の太陽の下失った水分を補給。
美味っ!今年一番美味いノンアルビールだわ。

★ビーフ野菜カレー ¥1500
(カレー+ライス&チャパティ+サラダ+珈琲orチャイ+デザート)
おぉぉ、北参道時代を知るものとしては、あのカレーがこうなったか!という驚き。
食器はポーランド製で彩り豊か。
けれど確かにあのカレーなんです。

辛さはもちろん「カシミール(辛口)」で。
一口食べると「あ、この味!」と記憶が甦ります。
サラッと来て、その後じんわりと来る。
時折、クローブやカルダモンがパッと香る。
かつて「南インド的」と銘打っていたように、南インドのカレーそのものではない。
もちろん、小麦粉を用いた昔ながらのニッポンカレーライスでもない。
かといって、昨今流行りの華やかなスパイス使いのカレーでもない。
SNSはおろかインターネットが普及するその前、ニッポンカレーライスとは異なって、
小麦粉を用いず、スパイスを挽くところからカレーを作り始めた、東京の先駆的名店たち。
日本のカレーライス文化の延長線上にありながら、「インド的」な調理法を用いたオリジナルなカレーたち。
「エチオピア」「夢民」「ボルツ」・・・・
「紅屋」のカレーには、そこに通づる魂を感じるのです。
大阪のスパイスカレー文化の萌芽が、「ルーデリー」「カシミール」に代表される欧風カレーへのカウンターカルチャーであったのに並行して、これらの名店たちは「東京スパイスカレー第一世代」と呼ぶべき存在なのかもしれません。
もちろん、「紅屋」もその一角でしょう。
加えて言えば、カレーそのものは北参道時代そのままの懐かしい味に思えたのですが、
素揚げ野菜や牛肉の美味さはグンと向上しているように感じました。
自然に恵まれたこの立地、仕入れの状況やかけられる原価も変わったのでしょうか。
とにかく、随分と美味いのです。

さて、「サラダ」と呼ばれるこちらの皿、実際にはかなりビネガーが効いたピクルス。
ブワァァーッと鼻に抜けます。
実は、この振り切ったチューニングも、北参道時代そのまま。

新たに加わったのが、このチャパティ。
カレーとは別に、バターチキンのようなグレービーが用意されており、それにつけて食べるのも格別でした。

食後はフルーツ入りプリンと、ホットチャイ。

プリンには日によってリンゴやパイナップルが入っているそうですが、この日はパイナップル。
シロップがしっかり沁み込み、ムホッと幸せになる味わい。
しっかりと甘いチャイも、暑い日の体力回復にバッチリ。
マサラがしっかり効いていつつも、しつこくはない、品のあるチャイでした。
ちょっとこの店、居心地よすぎますね。
・・・と、ここまでは、一人のカレー好きとしてのレポート。
この店のもう一つの魅力、それは周りを取り巻く自然環境。

とにかく、生き物に溢れているんです。
お店の本棚にあるポケット図鑑を開くと、たくさんのポストイットが貼られています。

今までに来店した(お店の前にやってきた)生き物が記録されているのですが・・・・え!?

コウノトリやハヤブサまでいらっしゃったのですか!!
チョウゲンボウに至っては、けっこう頻繁に弧を描いているとのこと。
・・・これは楽園ですぞ。
次に来た時、ポストイットはどれだけ増えているのでしょうか。
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