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2018/04/30

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カツカレー100年。色褪せぬ元祖の味。「河金 千束店」(浅草)

category - [上野,浅草エリア]
2018/ 04/ 30
                 
今年2018年は「カツカレー100周年」と言われています。
一般的にカツカレーの元祖といえば銀座「スイス」が思い浮かぶのですが、それよりも前に、カツとカレーとご飯を合わせ提供していたお店があるんです。

そのお店の名は「河金」。

創業1918年(大正7年)屋台洋食としてスタートしたこのお店、お客さんの「カツにカレーをかけてくれ」というオーダーから生まれたのが、名物「河金丼」。

どんぶりのご飯にキャベツを敷き、その上にトンカツを乗せ、さらにカレーをかけたそのスタイルはまさに「日本最古のカツカレー」とでも呼ぶべき存在であります。
(銀のお皿にのせ、カツカレーという名前で提供したのはおそらく「スイス」が初。発案者とされる巨人軍 千葉茂さんも、河金丼を食べたことがある可能性もありますね。)

残念ながら、浅草「河金」は現存せず、創業者河野金太郎さんの孫にあたる兄弟が、入谷と千束でのれんを受け継いでいます。

この日は弟さんが始めた千束のお店へ。

★お兄さんにあたる入谷「河金」の記事はこちら

銀座線浅草駅からは少し歩きます。
徒歩15分ほど、かな?


「とんかつ河金 千束店」


店内まず目につくのは、カウンター上にある、開店祝い時の木版。
地元浅草のコミュニティに混じって、あ!築地の老舗名店「鳥藤」の名前も。
聞けばなんと、親戚関係なんですと。
ひゃあーっ、老舗の繋がり凄いなぁ。


こちら「千束店」は現在親子二代の経営。
つまり若旦那は創業者金太郎さんの曾孫にあたるわけですね。

メニューを見てみましょう。
とんかつ屋といいつつ、ハンバーグやエビフライも用意。
カツとカレーをはじめて合わせた老舗洋食としての顔もしっかり受け継いでいます。

「元祖カツカレー」こと河金丼は3バリエーション。
・並 ¥800
・ヒレかつ重 ¥1100
・ロースかつ重 ¥1100

それぞれ用いている肉の部位が異なり、並ではモモ肉を使用しています。

ここはひとつ、ちょっと贅沢してみますか。

★河金丼 ヒレかつ重 ¥1100

おぉ。
並の河金丼ではドンブリのところ、こちらはお重での提供。
「上」の気分満点ですね。


お重いっぱいにかかったカレーは圧巻。


その下にはヒレかつ。さらにその下にはキャベツが敷かれています。

で、入谷店の記事でも書いたのですが、カレーの味は非常にベーシック。
けれどそれは悪いことでは全然なくて、大正時代、ロシア革命の前年に生まれたこの料理が、100年の時を経て、普通に思えるほど世の中に浸透したということなんですね。

そしてさらに今回気付いたことが二つ。
一つめ。
この「河金丼」には、ヒレかつが凄く合うんですね!
カツの下にキャベツを敷くアイデアもそもそもは、カツの油がご飯にしみないよう、だと思うのですが、油の少ないヒレかつだと、さらに軽やか。
衣自体も薄く、細かいパン粉を用いたカツレツ仕立てなだけに、オイリーさを感じないんですね。

そして二つめ。
これは主観かも知れませんが、入谷店より千束店のほうが、カレーの味が若干モダンなのでは?
入谷店ほどの強い粘度はないかわりに、旨みがより強く出ている気がします。
それが、器やコンディション、合わせたカツの種類による印象なのか、2代目に継承した故の世代感覚によるものなのかは、ちょっとわかりませんが。
いずれにせよ、100年経っても色褪せず、今も美味しいと思えるカツカレーになっていることは間違いありません。

まさに東京が誇る「カレー遺産」。
銀座「スイス」と合わせて、カツカレー好きなら詣でねばならない聖地ですぞ。

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