「笑顔」という名のインドレストラン。

「ムスカン」
オーナーはネパール人。
けれどメニューにはいわゆるナン&カレーだけでなく、インド人客が喜びそうなインド中華、つまりインドで食べられている独特な中華料理がラインナップしています。
(注:お昼時、ランチメニューはごく普通のナン&カレーのみですが、グランドメニューからの注文も可能です。)

インドのホテルでは中華担当としてネパール人が働くことも多いため、インディアンタウンでネパール人がインド人向けの中華を作るってのは、ごく自然といえば自然なわけですね。
インド中華、インディアンチャイニーズメニューにはマンチュリアン(満州風が語源ながら満州国とは無関係)やシェズワン(四川風が語源ながら四川料理とは言い難い)料理がズラリ。
ん?ここで行徳「インドヤレストラン」、西葛西「ムンバイキッチン」とメニューが同じことに気づく人がいるかもしれませんね。
それもそのはず、こちら「ムスカン」の立ち上げに参加したムスカンシェフは行徳「インドヤレストラン」にいた方。
そして昨年離籍し、現在は「ムンバイキッチン」にいるのですから。

★カリフラワーマンチュリヤン ¥749
いわゆるゴビマンチュリアン。
「酢豚風」とでも呼びたくなるあんかけ料理マンチュリアンのベジ版です。
ニンニク・生姜・胡椒が効いた濃い味付けで、美味しくないわけがありません。
けれど残念なのは盛り付け。
パサントシェフがいる「ムンバイキッチン」と比べるとかなり見た目が貧相。
味は悪くないのに勿体無いですね。

★ラスニメティカレー ¥799
ガーリックとカスリメティたっぷりのカレー。
ほうれん草がふんだんに用いられたベジ仕様です。
カルダモンなどのホールスパイスが入っていながらも、どことなく中華っぽい濃厚な味付け。

★マトンビリヤニ ¥1199
ネットでこの「ムスカン」を調べると、やたら「ビリヤニが凄い!」との口コミが。
けれどそのほとんどはパサントシェフが在籍した時代のレビューなんですね。
パサントシェフが抜けた後、果たして・・・
果たしてこのビリヤニ、色んな意味で驚きました。
いや、パサントシェフのビリヤニに舌鼓を打った、皆さんの過去レビューとは全く別の意味で、なのですが。
まあ写真をよーくご覧ください。
一見、白と黄色とオレンジ3色の色ムラも美しい本格ビリヤニ・・・ですが、下のほうに目を向ければ・・・何故か米粒が真紅に染まってるんですね。
これ、食べて、なるほど!ある意味すげーな!と思いました。
つまりこのビリヤニ、ビリヤニなのは表面だけで、中はシェズワンチャーハン。
つまりインド中華のチャーハンに、ビリヤニを被せてるんですね。
ある意味おトクっちゃおトクですけど、「ビリヤニが美味い店」というインプットで来店した客に「なるほどこれがビリヤニか!」と思わせるには無理があるような・・・
インド中華という面白いジャンルでありながら、エースシェフが抜けたあとの混乱が、そのまま料理に出たような、ちょっと奇妙なお店。
他人に紹介するのが難しいなあ。
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