日本一のミャンマー人タウンであるこの街には、それぞれの事情とともにミャンマーの様々な少数民族が住み、それぞれの民族料理を提供するお店が存在します。
中でも、ミャンマー人たちの間で「あそこは美味しい」と評判なのがこちらのお店。

「ノングインレイ」
隣国タイのタイ族とルーツを同じくするシャン族料理のお店。シャンの語源はSIAMです。
高田馬場のミャンマー料理店としては「ミンガラバー」に次ぐ老舗で、シャン料理がいただける珍しさだけでなく、調理技術が非常に高く、私も何度も利用しているお店です。
ちなみに店名の「インレイ」とはシャン州にあるインレー湖のこと。
一般には水上マーケット観光が有名ですが、生き物マニアとしては琵琶湖同様に固有種が多い湖として名高い場所なんです。
ハーコートスネークヘッドとか、インレキプリスとか。ね。
メニューの冒頭には、シャン料理の解説が書かれています。
シャン料理とは?
シャン風高菜漬、海老の塩辛、シャン味噌など発酵食品と、ハーブ・スパイスなどをたくさん使った、ちょっぴりピリ辛な味付けが特徴です。
なんと、お豆腐もあります。
当店自家製のひよこ豆から手作りしているシャン豆腐、ぜひお試しください。
麺類は、お米の麺が代表的。
日本人にも食べやすい味付けですよ。
一言でいえば、親しみやすい味付けのマニアック料理、ということですかね。

★ミャンマービール
まずはこれでしょう。

★お茶葉のサラダ ¥800
ミャンマー前菜の定番、ラペットゥ。
これを食べなきゃ始まりません。
壁には「本日のオススメ」が。

ここで大抵の日本人は腰を抜かします。
「え?ここは日本??」って。
竹虫、コオロギ、カエルですからね。

★カエルのもも肉スパイス炒め ¥970
早速「本日のオススメ」から一品。
鶏肉と白身魚の中間的味わいのカエル肉に、スパイスやソースがよく絡み、だれでも抵抗なく楽しめる味となっています。

★鯉の熟れ焼き ¥800
こちらもシャン名物料理「シャン式熟れ鮨」。
日本の熟鮓(なれずし)のルーツとも言われている珍メニューです。
が、スパイスやハーブがふんだんに用いられているため、淡水魚の生臭さや、琵琶湖の鮒鮨のような発酵臭もなく、塩がビシッと効いたしめ鯖のような味わい。

★お肉のスパイシーサラダ ¥800
現地呼称は「ヌーサームー」。
タイ料理でいうところのラープにあたる料理です。
タイ族とルーツを同じくするシャンですから、食文化の共通点もあり楽しいですね。

★短頭鯰カレー ¥800
ミャンマーカレー「ヒン」。
ナマズはミャンマーでは重要な食材です。
辛さ控えめ、塩分強めで、日本人にとってはカレーというより白身魚のスパイシー煮込みといったほうがしっくりくる味わい。
タイ米に合わせていただきますよ。
そして、ミャンマー料理店で米をいただくとき、絶対外せないのがこちら。

ガピチョウ
小魚を使った辛いミャンマーふりかけ。
これがもう美味いのなんのって!
一時日本でも流行った「食べるラー油」の元ネタはコレじゃないかと思ってるんですけどね。
これだけでご飯いくらでもいけます。

★鶏肉の花梨煮 ¥800
こちらは「ノングインレイ」でしかいただけない、シャン族独特のカレー。
干した花梨とチキンがたっぷり。
さらに丸ごとニンニクがドサリ!
家庭的な味わいながら、ちゃんと辛く、ちゃんとパンチがある一品。
隠し味にリンゴまで用いていて、なかなか奥深い料理なんです。
超オススメですよ。
シャン料理を食いまくったあとは、デザートで締め。

★パルダ ¥500
ミャンマーパフェです。
インドのファールーダのミャンマー版。
ジョッキでパフェなんて、日本人には思いもよらない発想ですな。
ローズシロップは入っていないのですが、クラッシュしたプッチンプリンが入っているのが楽しいですよ。

シャン料理という珍しさ、カエル、ナマズ、昆虫といった「ゲテモノ趣味」を満たす食材から、一見キワモノのように思える店かも知れませんが、それを遥かに凌ぐ調理技術を備えた一流のレストラン。
ミャンマー料理、そしてシャン料理未体験の方はまず、ここから挑戦していただきたいですね!
(※初訪問時の記事はこちら)
⇩ランキング参加中⇩ 一日一回クリックおねがいします。




関連ランキング:東南アジア料理(その他) | 高田馬場駅、目白駅、西早稲田駅
- 関連記事
-
- 中毒性アリ。早稲田の独特スパイスカレー!「ダルシムカリー」(都電早稲田) (2016/11/24)
- リトルヤンゴン高田馬場でシャン料理尽くし。「ノング インレイ」(高田馬場) (2016/08/31)
- 学生街を支えつづける昭和カツカレー。「キッチン ニュー早苗」(高田馬場) (2015/11/01)