もの凄い勢いでお店が増え、いわば「カオス」状態の大阪で、まさに時代を象徴するようなお店がアメ村のはずれにありました。

「カオススパイスダイナー」
「カオス」な「スパイス」カレーを提供する「ダイナー」。
実はこの「ダイナー」というのがポイント。


店内の広さもかなりあり、内装も個人店の範疇じゃないなあ、と思っていたら、
どうやら某セレクトショップが経営しているそう。
大阪スパイスカレーも随分ポピュラーになったものです。
メニューは1種盛り、2種盛り、3種盛りという選択肢。

事前情報で盛りが凄いと聞いていたので躊躇(大阪来たら連食しますから)していたのですが、
スモールサイズがあるとのことで安心です。
安心して、3種行けます。

★3種あいがけ(スモール)¥864
・カオスキーマ
・チキンスキャリオンカレー
・3種のダルマサラ
・白米&ターメリックライスブレンド
★ガイヤーントッピング +¥216
まず、盛り付けが素敵!
客がミーツ撮りしてインスタUPすることが充分考慮されたデザインです。
(「ミーツ撮り」とは、関西のグルメ情報誌meets誌上の料理写真に倣い真俯瞰から料理を撮影すること。)
これもまた、SNS集客全盛の今を象徴していますね。

カオスキーマは、辛味・甘味・酸味を兼ね備えたオリジナルキーマ。
ネギや白胡麻が用いられていたりと、和のエッセンスも。
スキャリオンは・・・まずスキャリオンって何やねん?ってことですが、
宇宙刑事でも何でもなくって、どうも青ネギのことらしいんですね。
洒落た言い方ですね。
「カモがスキャリオンしょってやってくる」とか言ったら、途端にカモがモード系になりますよね。
ダルはスキャリオンとカオティックに混じりあっています。

トッピングのガイヤーン(タイ東北部のグリルチキン)はズルい美味さ。
ただのグリルチキントッピングでも美味いはずのとこ、スパイスで浸け込んでるわけですから。
これをトッピングに起用したのは、実にズルい。
なるほど、一皿の上に和・洋・印・泰が共存するさまは確かに「カオス」。
けれど逆の見方をすれば、異なる食文化を一皿の上に共存成立させるために、
それぞれの元料理が持つ「アク」や、他料理との共存を阻害する「クセ」を引き算している部分もあるわけです。
ある種のフュージョンというか、コンチネンタル化というか。
そこで独自の個性が輝くのか、逆に没個性へと向かうのかは、まさに紙一重。
大阪スパイスカレーの向かう先は、まさにこの「紙一重」の危うさと隣り合わせなのだと感じます。

15時まで入店の限定サービスでコーヒーをいただきました。
なかなか良い店です。
けれど数年後、大阪スパイスカレーはどちらへ向かっていくのでしょうか。
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