こちらが意識せずとも、面白いカレーがひょいと眼の前にやってきて驚くことがあります。
いわゆる「引き寄せの法則」ってやつでしょうか。
この日訪れたお店も、かなりの引きの良さ。
ホント、ビックリしちゃいました。
・・・・真夜中1時過ぎ、桜台。
もう開いてるカレー屋もないし、松屋って気分でもないし・・・あ、
確か駅前に朝まで開いてる中華料理屋さんがあったぞ。
ところがこの中華、こんな時間に満席。
あぁ~、と思っていたところに目についたのが、このお店なんです。

「やきとり居酒屋 スタイリス屋」
・・・なんだか、奇妙な名前だなぁ。

しかもよく見りゃ、Asian Dining & Barって書いてありますよ。
どう見たってダイニングバーじゃないし、どう見たって焼き鳥メインの居酒屋。
けれど、せっかくだし、入ってみましょうか。

店内も完全に居酒屋です。
店員さんは・・・・はて、どこの国の人かな?
お品書きを見てみましょう。

・・・ほっほぉー、安いですねぇ。
こりゃセンベロ居酒屋だ。
・・・おや、ちょっと待ってください。

なんか、モモがありますよ!!
あ、ひょっとして!
そうか!!
実はこちらのお店、ネパール人による焼き鳥居酒屋。
2015年10月3日にオープンしたばかりだそうです。
ネパール人って、手先が器用で、しかも日本人(それも呑兵衛の日本人)と味覚が近いのか、
焼き鳥とか焼かせたら実に上手いよなぁ、と前々から思っていたのですが、堂々「焼き鳥屋」を名乗るパターンはそうそうないかも。
これは面白そうです!!

★ハイボール ¥190
なみなみの量でこのお値段。
センベロの鏡です。最高。

★酒盗チーズ ¥300
これまた居酒屋定番メニューですね。
けど、クリームチーズと思いきや・・・カッテージチーズ!?
ん、ひょっとしてインドのパニールかしら?と思って聞いてみたら、
「いえ、違います。ここは日本の居酒屋です。」との答え。
なんにせよ美味いです。

★ぼんじり ¥120
★せせり ¥120
いやぁ、これはいい焼き鳥ですわぁ・・・・塩でお願いしたのですが、
安いだけでなくなかなかのクオリティですぞ。
流石ネパール人、ここは隠れた名店かも・・・・
・・・・そして、その予感は次のこの品で確信へと変わりました。

★つくね ¥150
これが!!
めちゃ旨かった!!!
軟骨入りの手作り感たっぷりのつくね。
旨みと香ばしさ、そして食感、どれをとっても最高です!!
ひょっとして、インドのコフタ?なんて聞くことはなかったですが、
とにかくこれは素晴らしいつくね、良いつくねです!!!

★ねぎま ¥120
これまたネギまで味が浸みて美味いなぁ。
この店の焼き鳥のクオリティ、実に間違いないです。
(あとで知ったのはこのご店主、「秋元屋」での修業経験があるそうです)

★モモ(ネパール小籠包) ¥350
小ぶりですが、この価格は嬉しすぎ。
ちょいと薄めの皮で、これまた手作り感満載のモモ。
漬けダレ(ゴルベラアチャール)もピリッとしつつも家庭的な味わいで素敵です。

★チーズハムカツ ¥300
あぁ、これもまた最高ですね。
ホントにチーズとハムが挟まってます、当たり前ですが。
しかも揚げたてです。
当たり前のようで当たり前でない、イチから手作りの温かみが実に素敵。

★ネパールのだったんそば焼酎 「そむらす」 ¥400
お酒はいくつかネパールのものが。
ククリラムに、エベレストビール・・・
この「そむらす」は厳密にはネパールのお酒ではなく、
ネパールの高地で生産された韃靼蕎麦を原料に、長野県のそば焼酎を手掛ける酒造会社が製造したものらしいです。
たしかにネパールの産地では、蕎麦を食べますからね。
ディードにセルロティに・・・・
さて、ここまで居心地の良い居酒屋もそうそうなく、朝までずっと居座っても良かったのですが、
人間歳とともに節度なるものが芽生えてきまして・・・・(嘘)
ま、ちょっと眠くなってきただけなんですけどね。
〆にはやはり、これを頼まねばなりますまい。

★ひと口カレー ¥300
一般の人は、「え?これ、カレー??」って思うかも知れません。
マニアな私はニヤリです。
だってこれ、ネパールの家庭で日常的に食べられている「タルカリ」ですもの!!
そう、ダルバートにドサッと盛られているあのおかずが、ライスに盛られた小鉢なんです。
これでダルスープあったらミニ・ダルバートだよ!!
ホクホクに煮込まれた野菜は、ほっこり家庭の味。
その中から仄かに香るクミン。
真夜中に最高の〆ですわ。
ネパール人の店とはいえ、基本は日本の居酒屋。
けれど、滅茶苦茶安いのに料理の味は確か、
しかも「つくね」というキラーコンテンツもある、まずはセンベロとしてかな~り優秀なお店。
そこにチラホラ、ネパール家庭のエッセンスが入り込んでるものですから、その多幸感ときたらスンゴイものがあるわけです。
もちろん、ガチガチに辛くてスパイシーじゃなきゃ嫌だというカレーマニアや、
エレガントなレストラン料理じゃなきゃヤダっていうエリートグルメな方にはお勧めしませんが(笑)
私の周りには、この店にハマりそうな呑兵衛、結構いると思いますよ。
営業は朝の5時まで。便利ですが、危険ですね(笑)
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