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一皿のカレーからはじまる、アナログな革命。「ココペリカレー」(心斎橋)
category - カレー&スパイス・大阪府
2015/
12/
03わたくし常々「全てのテクノロジーはアナログに向かう」と思っています。
何故ならそれを「良い」と思うか、「幸せ」と思うか、最終判断を下すのは人間というアナログ装置だからです。
あらゆるテクノロジーは、一旦アナログを否定し駆逐することで成長を遂げてきました。
アナログの対立概念であるデジタルとはつまり、
「同じように準備し、同じような過程を経て、同じように計算すれば、同じ結果が出る」という世界です。
新しいデジタルテクノロジーが登場したとき、人は驚き、飛びつきます。
やがて「同じことをしたい!」という欲求があちらこちらで実を結び、
かつての驚きは、当たり前へと変わってゆきます。
この積み重ねが、逃れようのない焦燥感と退屈を作り出していきます。
辿り着くのは「魂の抜けた世界」です。
そこから先へ進むには、「魂」の力を借りるほかありません。
「魂」、それは「イメージ」、つまり究極のアナログです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
前置きが長くなりました。
が、なんでそんなこと言いたくなったかといえば、大阪でとても興味深いカレー屋さんと出会ったから。
もうほんとに、笑っちゃうくらいアナログなカレー屋さん。
けれど、その笑いはもちろん嘲笑などではなく、「やってくれるぜ!」というゾクゾク感を伴った嬉し笑いなんですね。
アスファルトに覆われた地表にヒビが入り、そこからニョキニョキと縄文式土器が現れたような。
そのお店とはこちら。

「ココペリカレー」
地産地消、食材と流通のあり方を本気で突き詰める、異色のスパイスカレー店。

鶏肉は大阪・京橋で70年以上続く鶏屋さんの朝びき鶏。
野菜は兵庫県・三田の農家、木内夫妻からの無農薬野菜。
そしてプロデューサーの通称「チェ」さんこと岡野さん自身も農家であり・・・
その土地で食材を作る人と料理人、そして食べる人を直接つないでいく、
三者それぞれにとって最高のカタチを目指す、強い意志をもったカレー屋なんです。
まずは、メニュー説明を転載させていただきましょう。
ココペリ・野菜カレー
85歳の木内氏が丹精込めて育てた兵庫県三田の無農薬野菜をふんだんに使った贅沢なこだわりカレー。木内夫妻の育てた旬な野菜で調理するため、毎回 野菜カレーに使う具材が変わります。動物性の脂を一切使用せず、油はオリーブオイル(extra virgin)のみ。ビーガンやベジタリアンの方も安心して召し上がれます。市販のルーを一切使用せず、スパイスのみを調合して作られた薬膳カレー。良質な食材やスパイスは胃腸を整え、血行を促進し、身体に優しいのです。
ココペリ・チキンカレー
同心で80年以上続く老舗店の鶏肉を使った最高のこだわりチキンカレー。朝の4時に締めて 刺身やタタキでも食べれる程の新鮮な鶏肉を使用。関西の地産地消の新鮮な鶏肉と木内夫妻が丹精込めて育てた無農薬野菜を掛け合わせたカレーは唯一無二。市販のルーを一切使用せずに、スパイスのみを調合して作られた薬膳カレー。良い食材を厳選して、面倒なプロセスを惜しまないことで、本物の深い味わいが出るのです。
実際にお店へ行くとこれに加えて、チェさんのスペシャルトークも。
もう、情熱の嵐吹きまくり!
その横で淡々と、丁寧な作業を続ける調理担当コウちゃん。
すんごいコントラストです。
インパクトあるお店です。
こんな説明受けちゃったら、どっちも食べたくなるのは当然。
なら、あいがけにしちゃいましょう。

★チキン・野菜あいがけ ¥1050
★ハーブキーマ
★ポテトサラダ(小)+¥100
いやぁ、実に端正な一皿です。

昆布と椎茸で出汁をとったスパイスカレーはまさに、ここでしか食べることのできない味。
野菜を噛むたびジュワッと染みる旨味。
今にも跳ねそうな弾力ある鶏肉。
野菜も肉も、メチャメチャ美味いですよ。
なんていうんですかね、野菜や肉の生命を感じるというか、そういう意味でのぬくもりを感じるというか。
もちろん、丁寧な説明を聞いたから、ってこともゼロではないでしょうが、
それを差し引いたとしても、「うわわわわ・・・」って口内に押し寄せてくる食材の存在感はちょっと尋常じゃない。
いや、ほんとはこれが尋常で、普段麻痺してる感覚が目覚めただけなのかもしれない。
そう思ってしまうような、特別な味わいです。
こりゃぁ驚いた。
笑ってしまいます。
本当に嬉しい笑いです。
さらに新作ということでオプション追加した「スペシャルハーブキーマ」、これがまたいい。
ショワッとしたハーブの爽快な刺激が素晴らしいアクセントになっています。
おまけのつもりでオーダーしたポテトサラダにも驚かされます。

「私は芋でございます!」って力強く主張する味わい、この生命力が凄いです!

こちらはチェさん自身が育てた瀬戸内みかん。
皮ごと割って、皮ごといただきます。

ミカンの皮は漢方で言うところの「陳皮」、余計な農薬がないからこその頂き方です。
金柑のような甘渋酸っぱさが、子供の記憶を呼び起こします・・・・
実は私の祖母も瀬戸内のミカン農家なんですよね。
「ココペリカレー」はまだまだ全国レベルでは無名のカレー屋さん。
けれど、作る人と食べる人、お金を払う人と受け取る人が両方幸せになっていく、
そのイメージを明確に示すこのお店の取り組みはきっと、多くの人と響き合い広がっていくと感じます。
このレポートを目にした皆さんが「ちょっと行ってみようかな」なんて思ったなら、それも一つのきっかけ。
一皿のカレーから始まる革命、応援していきたいと思います。
店名の「ココペリ」はネイティヴアメリカンの精霊。
そもそも精霊とは、果てなきアナログ世界の神秘を素直に受け入れるため、太古の人類が生み出した偉大なる発明。
この店にドンピシャな名前ですよね。

※「ココペリカレー」は現在、心斎橋での営業を終了、別の場所での再開を進めています。
最新の情報はこちらでチェックしてください。
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https://www.facebook.com/CurryCell
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何故ならそれを「良い」と思うか、「幸せ」と思うか、最終判断を下すのは人間というアナログ装置だからです。
あらゆるテクノロジーは、一旦アナログを否定し駆逐することで成長を遂げてきました。
アナログの対立概念であるデジタルとはつまり、
「同じように準備し、同じような過程を経て、同じように計算すれば、同じ結果が出る」という世界です。
新しいデジタルテクノロジーが登場したとき、人は驚き、飛びつきます。
やがて「同じことをしたい!」という欲求があちらこちらで実を結び、
かつての驚きは、当たり前へと変わってゆきます。
この積み重ねが、逃れようのない焦燥感と退屈を作り出していきます。
辿り着くのは「魂の抜けた世界」です。
そこから先へ進むには、「魂」の力を借りるほかありません。
「魂」、それは「イメージ」、つまり究極のアナログです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
前置きが長くなりました。
が、なんでそんなこと言いたくなったかといえば、大阪でとても興味深いカレー屋さんと出会ったから。
もうほんとに、笑っちゃうくらいアナログなカレー屋さん。
けれど、その笑いはもちろん嘲笑などではなく、「やってくれるぜ!」というゾクゾク感を伴った嬉し笑いなんですね。
アスファルトに覆われた地表にヒビが入り、そこからニョキニョキと縄文式土器が現れたような。
そのお店とはこちら。

「ココペリカレー」
地産地消、食材と流通のあり方を本気で突き詰める、異色のスパイスカレー店。

鶏肉は大阪・京橋で70年以上続く鶏屋さんの朝びき鶏。
野菜は兵庫県・三田の農家、木内夫妻からの無農薬野菜。
そしてプロデューサーの通称「チェ」さんこと岡野さん自身も農家であり・・・
その土地で食材を作る人と料理人、そして食べる人を直接つないでいく、
三者それぞれにとって最高のカタチを目指す、強い意志をもったカレー屋なんです。
まずは、メニュー説明を転載させていただきましょう。
ココペリ・野菜カレー
85歳の木内氏が丹精込めて育てた兵庫県三田の無農薬野菜をふんだんに使った贅沢なこだわりカレー。木内夫妻の育てた旬な野菜で調理するため、毎回 野菜カレーに使う具材が変わります。動物性の脂を一切使用せず、油はオリーブオイル(extra virgin)のみ。ビーガンやベジタリアンの方も安心して召し上がれます。市販のルーを一切使用せず、スパイスのみを調合して作られた薬膳カレー。良質な食材やスパイスは胃腸を整え、血行を促進し、身体に優しいのです。
ココペリ・チキンカレー
同心で80年以上続く老舗店の鶏肉を使った最高のこだわりチキンカレー。朝の4時に締めて 刺身やタタキでも食べれる程の新鮮な鶏肉を使用。関西の地産地消の新鮮な鶏肉と木内夫妻が丹精込めて育てた無農薬野菜を掛け合わせたカレーは唯一無二。市販のルーを一切使用せずに、スパイスのみを調合して作られた薬膳カレー。良い食材を厳選して、面倒なプロセスを惜しまないことで、本物の深い味わいが出るのです。
実際にお店へ行くとこれに加えて、チェさんのスペシャルトークも。
もう、情熱の嵐吹きまくり!
その横で淡々と、丁寧な作業を続ける調理担当コウちゃん。
すんごいコントラストです。
インパクトあるお店です。
こんな説明受けちゃったら、どっちも食べたくなるのは当然。
なら、あいがけにしちゃいましょう。

★チキン・野菜あいがけ ¥1050
★ハーブキーマ
★ポテトサラダ(小)+¥100
いやぁ、実に端正な一皿です。

昆布と椎茸で出汁をとったスパイスカレーはまさに、ここでしか食べることのできない味。
野菜を噛むたびジュワッと染みる旨味。
今にも跳ねそうな弾力ある鶏肉。
野菜も肉も、メチャメチャ美味いですよ。
なんていうんですかね、野菜や肉の生命を感じるというか、そういう意味でのぬくもりを感じるというか。
もちろん、丁寧な説明を聞いたから、ってこともゼロではないでしょうが、
それを差し引いたとしても、「うわわわわ・・・」って口内に押し寄せてくる食材の存在感はちょっと尋常じゃない。
いや、ほんとはこれが尋常で、普段麻痺してる感覚が目覚めただけなのかもしれない。
そう思ってしまうような、特別な味わいです。
こりゃぁ驚いた。
笑ってしまいます。
本当に嬉しい笑いです。
さらに新作ということでオプション追加した「スペシャルハーブキーマ」、これがまたいい。
ショワッとしたハーブの爽快な刺激が素晴らしいアクセントになっています。
おまけのつもりでオーダーしたポテトサラダにも驚かされます。

「私は芋でございます!」って力強く主張する味わい、この生命力が凄いです!

こちらはチェさん自身が育てた瀬戸内みかん。
皮ごと割って、皮ごといただきます。

ミカンの皮は漢方で言うところの「陳皮」、余計な農薬がないからこその頂き方です。
金柑のような甘渋酸っぱさが、子供の記憶を呼び起こします・・・・
実は私の祖母も瀬戸内のミカン農家なんですよね。
「ココペリカレー」はまだまだ全国レベルでは無名のカレー屋さん。
けれど、作る人と食べる人、お金を払う人と受け取る人が両方幸せになっていく、
そのイメージを明確に示すこのお店の取り組みはきっと、多くの人と響き合い広がっていくと感じます。
このレポートを目にした皆さんが「ちょっと行ってみようかな」なんて思ったなら、それも一つのきっかけ。
一皿のカレーから始まる革命、応援していきたいと思います。
店名の「ココペリ」はネイティヴアメリカンの精霊。
そもそも精霊とは、果てなきアナログ世界の神秘を素直に受け入れるため、太古の人類が生み出した偉大なる発明。
この店にドンピシャな名前ですよね。

※「ココペリカレー」は現在、心斎橋での営業を終了、別の場所での再開を進めています。
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