そんな常識をひっくり返し、山に棲むヤツがいるんです。

ほら。

どこから見ても、ウツボです。

しかも、かなり美しいヒョウ柄。

フレッシュウォーターレオパードモレイ
学名:Gymnothorax polyuranodon
別名:ヤマウツボ
英名:Freshwater Moray
最大長:70cm以上
分布:インドネシア淡水域
海や汽水域に棲むウツボの仲間には、時に淡水域にまで進入するものがおり、
「淡水ウツボ」という呼称で呼ばれ流通したりするのですが、それらの種(ナミダカワウツボ、スポッテッドモレイ、ポルカドットモレイなど)は長期飼育にはやはり塩分が必要。
しかしこのフレッシュウォーターレオパードモレイは「ヤマウツボ」と呼ばれる通り、山奥のブラックウォーター域にまで生息する、純淡水性のウツボなのです。

海水魚由来の魚でありつつ、ブラックウォーターにも棲むということは、アルカリ性~酸性の幅広い水質に適応するということ。

淡水魚水槽の中をニョロニョロと動きまわる様は、格好良いなんてもんじゃありません。

この個体は体長35cmほど。
ですが顔はかなり小さく、普段は流木の隙間に身体を畳んでいるため、体長と同じくらいの水槽でも全然余裕で飼育可能です。
反面、隠れる場所や身体を寄り添わせる立体物がない環境だと落ち着かず、ひっきりなしに泳ぎ回っては水から出ようと身体を伸ばしたりします。
実際、丈夫なこの魚の飼育下での死因第1位は脱走によるものとのこと。
流木や岩でしっかり隠れ場所を作りましょうね。

性格は意外にも温和。
というか、かなりおっとりしており、口をパクパクさせながら鈍臭くクリルに近づく様を見ていると「自然下ではどうやって餌を捕っているんだろう」と思ってしまうほど。
うちでは現在、ベロンティア・ハッセルディと混泳しているのですが、気の強いハッセルディから攻撃されることもなく(そりゃ見た目の迫力が違いますからね)、しっかり共存しています。
タウナギやシンブランカスのように待ち伏せて噛み付くこともなく、スパイニールのように砂を掘ることもなく、ニョロニョロ系の中でもかなり飼いやすく混泳しやすい部類に入る印象。

何より、海にいるはずのウツボが、小さな淡水魚水槽の中にいる・・・
その箱庭ジオラマ感がなんともたまらないと思いませんか?
入荷は非常に稀なので、見つけたら絶対逃さないように。
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