2009年品川にオープンした「サルマ ティッカ アンド ビリヤニ」(オープン当時は単に「ティッカ&ビリヤニ」という店名でしたね)。
東京の中心部にビリヤニ押しの本格インド料理店ということで、一気に話題になるかといえばそうでもなかった。
でも私は個人的には、そのしっかりとしたお店の姿勢と料理に共感していて、いろんな人にプッシュもしていたのだけど、反応はそうでもなかった。
2012年、六本木に2号店「サイーファ ケバブ アンド ビリヤニ」が登場。
六本木の夜に本格ビリヤニがいただけるとあって嬉しかったわけですが、どうもお客がありきたりのメニューばかり注文する残念な展開があったようで、本気のメニューはなかなか苦戦。
しかしめげずになんと、2014年には上野に「ハリマ ケバブ・ビリヤニ」、銀座に「カーン ケバブ・ ビリヤニ」と相次ぎ新店舗をオープン。
この二店舗がなかなかの評判で、ようやくというか、一気にブレイクした感があるわけです。
実際、経営側もさまざまな試行錯誤を経て、味とサービスを向上させていったのでしょう。
品川で始動したころちょっと感じていた、「日本になじみ切れていないアウェー感」も払拭され、
素直に楽しめるお店として成長したようです。
この日は上野へとランチ訪問。

「ハリマ ケバブ・ビリヤニ」
ネパール人によるインド料理店とは全く異なる、正統インド料理店としてのシックな佇まい。
系列店に共通する雰囲気です。

こちらのお店のスタッフはオールインド人なのですが、ホール担当のお兄さんが素晴らしく日本語堪能で、
かつ目の行き届かせ方、細やかな気遣いなど、日本人でもなかなかできないパフォーマンスを発揮。
これは強力な武器ですね。

さて、メニューを開けば、迷いに迷います。
カレーももちろん食べたいし、やっぱりビリヤニは外せないし、しかもニハリなんて魅惑的なメニューが昼からあるしで・・・
結局、三種のカレーと特大タンドリーチキンがついた「サルマセット ¥1480」と、「ラムビリヤニセット ¥1030」を注文。
ニハリをミニサイズ単品でつけてくれないかと聞いたところ、「・・・わかりました。大丈夫です」と。
おぉ、嬉しい嬉しい!

まず最初に登場したのはサラダ。
サラダを見ればその店のランチへの本気度がわかる、いつもそう思うのですが、
こちらのお店のサラダは野菜に加え、千切りのリンゴ、そしてひよこ豆、レーズンも加えられ非常に手の込んだ仕立て。
合格!というのはおこがましいのですが、ここで気分が全然変わるわけで。
よくあるネパ系インド店のサラダは一体何なんだと。
次に登場したのはサルマセットの特大タンドリーチキン。

・・・ちょっとありえんくらい豪勢!!!
ディナーでもなかなか見かけないレベルのタンドリーチキンがランチセットについてくるなんて!
そして素晴らしいのはサイズだけでなく、肉質も極上、しかも付け込まれたソースの味の濃いこと深いこと。
食べた後ノドがちょっとカーッとなるほどのインパクト、素晴らしい!!
・・・ま、よくあるネパ系インド店の冷凍チンなタンドリーチキンは一体何なんだと。
次に登場したのは・・・あれ?セット内容にはなかった一品。

モールコランブ
うわ、南インドのいわばヨーグルトカレー。
こんな良いものが、サービスですか?嬉しすぎます。
さて、サルマセットのメインターリーの登場!!

カレー三種は、
・薫るチキンカレー
・家庭的なスパイシーラムカレー
・フレッシュトマトとエビのカレー
を選択。
ナンとライスは半々でお願いしました。
「薫るチキンカレー」はレモンとバター使用で、誰もが美味いと思える仕上がり。
「家庭的なスパイシーラムカレー」は、家庭的というには結構攻撃的な味わいで最高。
多分、クリームやら油やら少なめで仕上げているあたりが「家庭的」なのかな?
「フレッシュトマトとエビのカレー」がちょっとダークホースで、
トマトの酸味が海老に美味く絡み絶妙な味わいでした。
ナンはNoギーなふかふかタイプ、ライスは米が立ったバスマティ米でした。
米が立つのは炊き方が完ぺきな証です。
いや、これまた丁寧でそつなく美味いですな。
ランチだということを忘れてしまいそうな、ディナー的満足感です。
・・・お、ビリヤニだって忘れちゃいけませんよ。

ラムビリヤニ
見ただけでわかるフワッと仕上げ、これはなかなかの逸品ですぞ。
しかもちょっと感心するほどホールスパイスの量が多く、特にブラックカルダモン、クローブ、スターアニスと、クセある強い香りのスパイスがゴロゴロ。
もちろん羊肉もボリューム満点で、まさにストライクです(笑)
加えてライタがまた丁寧。
かけて食べるとさらに美味さが増します。
そして・・・来ました!例のアレ。

ニハリ
ムスリムの肉煮込みスパイスシチューとでも言えばわかりやすいでしょうか(わかりにくいかな)。
日本では向こうの人向けパキスタン料理店で時たま見かける程度の珍品でもあります。
骨ごとぶった切った羊肉がぷゆぷゆになるまで煮込まれているのですが、
生姜や青唐辛子、クローブなどで非常に爽やかな味わいに仕上げられています。
いやぁ、美味いですねぇ。
しかもこの単品ニハリ、お値段は・・・え?そうなの?いいの??
ものすごいお得感です。
ちなみにムスリム系シチュー料理では他にパヤもランチ提供していましたよ。

食後にはホットチャイ。
これもセットです。
いまエアブレンドで泡立てましたって感じのアワアワ感が素敵ですね。
しかもまたまたなんかついてきました。

ピスタチオアイス
え?これもサービスなの?ホント、大丈夫??
(しかもかなり美味い・・・)
まるでスペシャルディナーコース、ちょっとランチのレベルを超えています。
一品一品手が込んでいるだけでなく、サービスも想像を遥かに超えたもの。
コスパ、という言葉をあまり使いたくないのですが、このお値打ち感は相当なものですよ。
ここまでサービスできるのも、4店舗経営の余裕あってのことなのでしょうか。
冒頭に書いたように、この系列に限って言えば、チェーン展開を進めれば進めるほど、
味もサービスも増していく素晴らしい成果を出している気がするんです。
困ったもんだ・・・これはまたリピしなきゃいけないじゃないか(笑)
※ちなみにこの系列、上記4店舗以外にも江の島に「シーサイドパラソル」、
南葉山に「ロイヤルパラソル」というインド料理店も展開しています。勢いありますね。
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