一体そんなところに何があるの?
いやいや実は、なかなか「カッコいい」カレー屋があるんです。

「Jam3281」
「British Flaver」という謳い文句の通り、英国ビールとオリジナル欧風カレーのお店。
変わった店名ですが、それにはちゃんとエピソードがあるのです。

店主の瀬谷さんは20歳の頃、務めていた会社が倒産、ストレスで体を壊し入院。
その後、欧風カレーの名店「プティフ・ア・ラ・カンパーニュ」と出会い、厨房で修業を始めます。
4年間の修業後、母親の故郷である宮崎へ。
そこでカレー屋開業のため試行錯誤を繰り返していた瀬谷さんは、ある日気分転換に立ち寄ったパチンコ屋で偶然隣に座った老人・・・イノシシの競りをする会社の社長さんと出会います。
その社長の協力のもと完成したのが、天然イノシシの骨でスープをとるオリジナル「Jamカレー」。
このカレーを引っ提げてオープンしたカレー専門店「JAM」、その住所が3281番地だったのだとか。

その後アメリカに渡り放浪の末、莫大な借金を背負ってオープンさせたのが、この埼玉県ふじみ野「Jam3281」。
宮崎でカレー屋を始めたばかりの頃の、お客さんが一日一人しかこなかったような日々と初心を忘れないため、店名に「3281」とつけたのだとか。

アメリカ放浪の際に出会った、アイルランド人が経営する格好いいアイリッシュパブに刺激され、「格好いいカレー屋」を目指したという店内。
居抜きの都合とマーケティング理論、心理的効果から機械的に導き出された凡百の店とは一線を画す、一個人の夢と希望とイメージを具現化したような「カッコよさ」に溢れています。
もちろん、見た目だけではありませんよ。
置いているビールだって、ここがふじみ野であることを忘れさせてくれるラインナップ。

★ニューキャッスル・ブラウンエール ¥600
英国で人気の香り豊かなエール。
味もかなり好みなら、ラベルのポップさも最高ですね。
さて、「プティフ・ア・ラ・カンパーニュ」で修業した欧風カレーの極意と、宮崎の天然イノシシ骨スープから誕生した「Jamカレー」はもちろん健在。
具材にはビーフ、ポーク、チキンがあったのですが、迷った末こちらを注文。

★ミートミックスカレー(辛口) ¥1300
なんと、ビーフとポークとチキンの全部入りカレー!!!
カレーのベースとなっている天然イノシシの骨を合わせれば、まさに四獣入り乱れたバトルロワイヤル!!
これは贅沢です。
この「Jamカレー」、実際食べてみるとポタージュスープのように滑らかな舌触りが非常に独特。
それでいてブラックペッパーがしっかり効いたスパイシー加減。
一見シンプルなように見えて実に味わい深く、それでいて重くもない感じでスルスル食べられます。
どうやら驚くべきことに、オープン時に修業先「プティフ・ア・ラ・カンパーニュ」から分けてもらったカレーを起点に、売り切ることなく毎日継ぎ足しを繰り返す熟成製法を継続しているそう。
・・・なるほど、絶対に真似ができない味わい深さはそういうわけだ。

★プリン3281 ¥400
ピーカンナッツやベリーが用いられた焼きプリン。
こりゃぁべらぼうに美味いです。
カップに描かれたお店のマスコット「ジョンソン君」も可愛いですね。
いやぁ、外見だけでなく、いろいろと「カッコいい」カレー屋です。
もっと便利な場所にあったら・・・と思ったりもしますが、この地にあるのがカッコいいのですよね。
西武新宿線・東久留米に「オニオンマジック102」という姉妹店も誕生し、ますます順調にも思えるこのお店。
「自分で毎日食べて、本当に美味しいと思えるカレーを作り出し、その美味しさを教えてあげたい気持ちで、毎日カレーを作りなさい」
師匠からもらったこの言葉を今も大切にしているそうです。
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