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カレー細胞 -The Curry Cell-

あらゆるカレーを紹介し続けるプロジェクト。 時々、珍生物記事もアップするのでマニアは要チェック! 【禁無断転載】写真、文章を転載希望の方はコメント欄などでご連絡ください。

アミメウナギ

ブログをはじめて早一年、
とうとう、私が最も好きな生き物について記事を書くことにします。

この魚です。

$FLYING ROPEFISH!
アミメウナギ
学名:Erpetoichthys calabaricus(旧:Calamoichthys calabaricus)
英名:Ropefish,Reedfish
最大長:70~90cm
原産地:西アフリカ

英名「ロープフィッシュ」。
そう、このブログの名前の由来となった魚です。


ウナギと名が付きますが勿論ウナギとは全く無関係。
凡そ日本人は細長い魚を見るとウナギと名付けたくなるようで、
デンキウナギも、
トゲウナギも、
タウナギも、
フウセンウナギも、
ヤツメウナギも、
ウナギの仲間ではありません。

ではアミメウナギは何の仲間かというと、
れっきとした「古代魚」、
しかも人気のスター軍団、ポリプテルスに近縁の魚なのです。

現代に生き残っているポリプテルス科の魚は2つの属に別れており、
その中のポリプテルス属に含まれるのがエンドリケリーやセネガルスなど、
いわゆるポリプテルスと呼ばれる魚たち。
そしてもう一方のエルペトイクティス属に含まれるのがこのアミメウナギただ一種。

ポリプテルスであってポリプテルスでない、
分類学的にも特異な位置を占める魚、
それがこのアミメウナギなのです。

FLYING ROPEFISH!
よく見るとポリプテルスを思いっきり細長くした容姿であることがわかりますね。

この形は水草の間を自由にすり抜けて泳ぐのに適しており、
(属名のErpetoichthys、英語の別名Reedfishはともに「葦の魚」という意味。)
実際水草や流木で複雑にレイアウトした水槽で飼育すると、
その間をするするっとすり抜けるように泳ぐ姿が観察できます。

その姿はまさに木々の間をすべるように飛ぶ龍。

Flying Ropefish というわけです。

FLYING ROPEFISH!
ポリプテルスやガーなどの古代魚同様、
全身を覆うのはガノイン鱗。
隙間なく、びっしりと配列した独特の鱗は鎧の役割を果たしています。
まさに網目模様ですね。

FLYING ROPEFISH!
図鑑などでは全身写真が基本となるので、
ただのウナギかただのヒモのようにしか見えない残念な紹介となっていることが多いのですが、
実は恐ろしく可愛い顔立ちをしています。

FLYING ROPEFISH!
ちょっと微笑んだような口元、
フェレットなどの小動物も髣髴とさせますね。
この顔立ちにやられてファンになる人も多いようです。

色彩は背中がオリーブグリーン、
腹側が山吹色というのが基本パターン。
FLYING ROPEFISH!
アクセントとして、胸鰭の付け根に黒いスポットがあります。
この体色には多少のバリエーションがあり、
緑が強いもの、黄色が強いもの、黒っぽいものなどがあります。
胸鰭のスポットが不明瞭なかわりに、
頭部から胸鰭にかけてすすけた様な黒が入るものもいるようです。

なお、他のポリプテルスとは異なり、腹びれはありません。

FLYING ROPEFISH!
アミメウナギは空気呼吸できる肺を持っているため、
高温などで溶存酸素量が少なくなった環境にも高い適応力を持っています。
それどころか、水から出てもしばらくは生存が可能で、
蛇のようにうねりながら這う姿が観察できます。

現地でも流れの少ない川や池、沼に住んでいるようで、
スネークヘッドと同様、環境が悪くなると地上に這い出して移動したりもするのでしょう。
水槽飼育においても最も注意すべきは脱走です。

実際、ちょっとした隙間からでも驚くほど上手に這い出すことがあるのです。

FLYING ROPEFISH!
私が初めてこの種を購入したとき、60cm水槽で飼育を始めたのですが、
なんと導入翌日の朝に水槽から姿を消したのです。
部屋中を探したのですが、どこにもいません。
30cmほどの個体ですから見失うということはないはずなのですが。

そして驚くべきことに、
その日の夜には何事もなかったように水槽に戻り優雅に泳いでいたのです!

まるで魔法です!!

結局次の日の朝も水槽内から姿を消し、
夜にはいつの間にか戻ってきているという魔法を繰り返したのですが・・・

3日後にようやくそのタネがわかりました。

実は上部フィルターの排水口を伝い、
毎日フィルターの中へと潜入していたというわけなのです。

フィルターの小さな排水口から、
するするするっと長ーい生き物が出てくる瞬間を目撃したときには、
そりゃあもう驚きました(笑)。

脱走にかけてはまさに天才。
気をつけてください。


現地では昆虫や甲殻類を主食としているそうで、性格はいたって温和。
この小さな口に入るほど小さい小魚以外なら、攻撃を仕掛けるということもありません。
逆に、細長い形なので、飲み込み型の大型魚との混泳は注意ですね。

寄生虫への免疫の関係から、ポリプテルスとの混泳は注意とよく言われますが、
うちでは一度もトラブルはありません。
よくトリートメントされている個体同士であれば問題はないでしょう。


雌雄の判別は慣れれば簡単。
尾びれの下にある尻びれの形状で見分けることが出来ます。
FLYING ROPEFISH!
このように扇というか、しゃもじというか、
広がった形の尻びれが雄。

FLYING ROPEFISH!
こちらのように小さく、サメの歯のように細い尻びれが雌。
たくさんの個体を見ればおのずと感じがつかめてくると思います。

FLYING ROPEFISH!
おとなしく丈夫で、きれいで可愛くて、
しかも古代魚ならではの魅力にあふれた魚。
細い分、大型水槽も必要なく、水草水槽でも飼育できる
こんなよい魚がメジャーになりきれないのはやはり、そのぞんざいなネーミングが大きいのでしょう。
あとは前述したように、図鑑などでは引きの写真がメインであるため、
この種本来の魅力がわかる写真が少ないというのもあるでしょう。

種名の「カラバリクス」とかのほうが響きとしてはかっこいいのですが・・・
FLYING ROPEFISH!
やはりアミメウナギという脱力感ある名前で、
ウナギとも古代魚とも、魚とも蛇ともわからないような不可思議な立ち位置こそ、
この魚にはふさわしいのかもしれません。

なんとも愛すべき生き物です。

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コメント

18. 無題

>Ayumi☆さん
コメントありがとうございます。

アミメは大きさの割に体積が少ないため、
かなり長い期間60センチ水槽での飼育が可能です。

是非候補としてどうぞ!
癒されますよ。

  • 2009/12/16(水) 09:19:47 |
  • URL |
  • ropefish #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

17. アミメウナギさん。゚*。

ropefishさん こんばんは☆

アミメウナギさん
かわいいですね・.+(´∀`*)


わたしも古代魚好きなので
興味深く拝見いたしました!!!

わたしも環境が整えられたら
何か飼いたいな~と
思っておりますヽ('∀'*)

  • 2009/12/15(火) 21:55:31 |
  • URL |
  • Ayumi☆ #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

16. 無題

>TaKaさん
確か神戸の須磨海浜水族園にアミメウナギの大型個体がいたはず。
須磨はネオケラの複数飼育やら、アロワナの群泳やら、古代魚ファンなら見逃せない凄い展示が沢山ですよ。

  • 2009/12/14(月) 23:59:32 |
  • URL |
  • ropefish #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

15. 無題

>松風さん
ご愛読本当にありがとうございます。
20年以上前にこの種を飼育なさっていたとは恐れいります。
エンドリブームのさらに前ですね。

家族を口説くには、
顔のアップ写真を見せるのがよいかと思います。
スネークヘッドよりキュート系ですし。
くれぐれも全身写真は見られないように!

  • 2009/12/14(月) 23:56:12 |
  • URL |
  • ropefish #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

14. 無題

>しいちゃんさん
しいちゃんの中の人へ。
一瞬しいちゃんって名前のコメント見るとドキッとしますね(笑)。
いや、ちがう。
しいちゃんじゃなく玉葱くれた人だぞっと言い聞かせつつ…

やっぱり名前は大事。
同じ古代魚でもアロワナやら、ピラルクやら、シーラカンスやらと、どうしてこうも違う名前なんでしょう…

  • 2009/12/14(月) 23:51:07 |
  • URL |
  • ropefish #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

13. 無題

こんばんは~
確かにアミメの情報って少ないですよね^^;
アミメの60cmクラスとか飼ってる人って
いるのでしょうか?
ちょっと飼ってみたくなってきましたヾ(*´∀`)ノ

  • 2009/12/14(月) 21:09:42 |
  • URL |
  • TaKa #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

12. こんばんは。

アミメウナギ登場ですね。

なんとなくおめでたいです。
きっといつも拝見させて頂いているこのブログが1周年近いということもあってそんな気分です。
いつも楽しく拝見させて頂いています。

アミメウナギはもう20年以上前に飼育していました。あの長い体で胸鰭をパタパタしてて、可愛いこと!脱走も上部フィルターへの侵入も経験しました。

口角があがったニンマリ顔、黒目勝ちな目もなんともいえません。体色も模様もマイルドアフリカンで、実に味わいぶかい魚です。

もう一度飼ってみたいのですが、家内がニョロ系はスネークヘッドが限度だときつくいわれてまして・・・(汗)。

いつかこっそり、知らないうちに・・・(笑)。

  • 2009/12/14(月) 18:36:45 |
  • URL |
  • 松風 #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

11. 確かに

こんな可愛いのに・・・
名前を優雅でかっこよい名前をつけてあげたいです

  • 2009/12/14(月) 16:27:29 |
  • URL |
  • しいちゃん #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

10. 無題

>sakayasanさん
好きな物をとっておくまではいいのですが…
随分前に書き途中の下書き記事って、
なかなか手をつけにくくありません?(笑)

  • 2009/12/14(月) 10:50:03 |
  • URL |
  • ropefish #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

9. おー

>オニオンさん
生き物ネタへのリアクション有難うございます!
水槽から消えたり現れたりするので、
「古代の時空移動能力?」
と、思っていた矢先、
フィルターの排水口から笑顔でスルスルっとでてきたもので…
脱力です(笑)

  • 2009/12/14(月) 10:47:51 |
  • URL |
  • ropefish #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

8. 無題

><゜)))彡シンさん

本当は水草水槽で飼うのが一番良いのですが…

オスフロネームス・エクソドンという菜食主義者が混泳相手なので果たせずにいます(笑)

  • 2009/12/14(月) 10:39:28 |
  • URL |
  • ropefish #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

7. 無題

>tsurezure2006さん

アオメではなくアミメですね。

英名も和名もかなりぞんざいな名前です。

  • 2009/12/14(月) 09:34:29 |
  • URL |
  • ropefish #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

6. 無題

頭と尻尾の部分はまるでポリプですもんねー
飼ってみたいなと思うのですがスペースの関係で今は我慢です^^;

ちなみに私も好きなものは最後にとっておくタイプです(笑)

  • 2009/12/14(月) 08:13:16 |
  • URL |
  • sakayasan #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

5. 楽しい~

Ropefishさんの名前の由来となった
お魚を知ることができて嬉しいです。
どんな排水口に入ってどんなふうに
出てきたか、見たかったです。
なんともかわいいやつですね。

  • 2009/12/14(月) 07:58:49 |
  • URL |
  • オニオン #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

4. この魚

かなり昔に一度だけ飼ってたことあります。

  • 2009/12/14(月) 04:30:52 |
  • URL |
  • <゜)))彡シン #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

3. こんばんは

ロープフィシュはアオメウナギなのですね。今晩も良い勉強になりました。

  • 2009/12/14(月) 01:33:03 |
  • URL |
  • tsurezure2006 #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

2. やはり

ブログタイトルにしているくらいなので、
早く記事にしなきゃと思ってたんですが、
一年以上も寝かしてしまっていました。

好きなものは最後にとっておいて食べるタイプです(笑)。

  • 2009/12/14(月) 01:26:10 |
  • URL |
  • ropefish #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

1. 無題

今晩は。
今夜も楽しませていただきました(^^)

前半のウナギではないと言う話に、活発な動きの話と、へぇ~ と頷きながら読んでました。

  • 2009/12/14(月) 00:23:46 |
  • URL |
  • 白 #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

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