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2013/11/16

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ニューカレドニアに棲む魔物、マモノミカドヤモリ~その1~

category - 爬虫類
2013/ 11/ 16
                 
チャホア、人呼んで「ニューカレドニアの魔物」。

マモノミカドヤモリ
学名:Rhacodactylus chahoua
英名:Mossy New Caledonian gecko,Bavay's Giant Gecko
別名:チャホウアミカドヤモリ、チャホア、ババイジャイアントゲッコー、ババイミカドヤモリ
最大長:27cm
原産地:ニューカレドニア本島、パイン島


学名のchahouaは現地の言葉で「魔物」の意。
確かにその妖怪的な容姿は実に魅力的で言い得て妙。


頭に冠があるオウカンミカドヤモリ(クレステッドゲッコー)、角状突起が独特なツノミカドヤモリ(ガーゴイルゲッコー)、そして世界最大のヤモリとして知られるツギオミカドヤモリなど魅力的な種が揃うラコダクチルス属。
ニューカレドニアで独自の進化を遂げたこの仲間にあって、どの種にも負けないほど深い深い魅力に溢れているのがこのチャホア。

巷で「ヤモリ好きが最後に辿り着くヤモリ」とまで言われるこの種の魅力を、断片的ではありますが伝えていくことにしましょう。

◎美しき擬態

英名でMossy New Caledonian geckoと言うとおり、
本種は苔・・・というか樹皮上の地衣類に擬態した体色をしています。

赤褐色、黄褐色、深緑、薄緑、白の複雑な迷彩。
個体ごとにその色彩は様々であるだけでなく、同一個体でも環境や成長によって変化します。


この写真も上の写真と同一個体。


これも同一個体です。

決して派手ではないものの、日々変化する複雑な色彩は見ていて実に楽しいもの。

しかもこの擬態、見れば見るほど巧妙。
写真で見ても、油絵というか何というか・・・とても不思議な質感だと思いませんか?

よく見れば一つ一つの鱗が細かいブツブツのようになっており、
まるで点描画のように輪郭をぼかし、立体感が把握できないような効果を生んでいます。

さらに接近した写真で見れば、その構造がよくわかるかと思います。

クレス同様、目の上にはまつ毛も見えますね。


こちらは尻尾。
細かい模様の描写まで実に見事と言わざるを得ません。

もうひとつ面白いのは、擬態して樹皮と一体化するため、たるんだ皮で対象物に密着する身体構造。

これによって個体の輪郭はさらに曖昧に。
じかも自分の体と樹皮の間に黒い影を落とすことなく潜伏することが出来るのです。
さりげない工夫が光りますね。

◎飼育情報

飼育は立体行動ができる高さのあるケージで。
温度は28度くらいが適温とも言われますが、側面にパネルヒーターを貼っておけばOKな部類。
現地では滝の近くなど比較的多湿な場所にいるようなので、一日一回必ず霧吹きを。
ただし蒸れは禁物なので上が網になっているなど通気性の良いケージを選びましょう。

餌はコオロギやミルワームを好む一方、バナナやクレスフード、爬虫類用ゼリーなども好物。
うちではコオロギは週一で10匹ほどまとめて投入、普段はゼリーやバナナを入れておくと夜間食べておりラクチン。
紫外線は必ずしも必要ではないようですが、餌にはカルシウムをまぶすのを忘れずに。

非常におとなしいためハンドリングも可能ですが、驚くとジャンプしたりするので注意。
尻尾は自切すると再生しないのであまり驚かさないように。

この魅力溢れるチャホア、お教えしたいことはまだまだあるのですが・・・それはまた次の土曜日に。

(続く)

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