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振り切り御免の快楽的ミールス。「タリカロ」(奈良)
category - カレー&スパイス・奈良県
2013/
10/
30
せんとくん「やぁ、ようこそ奈良へ。ここには豊かな自然と歴史ある・・・」
ごめんなさい。
今回君にはあまり用がない。
奈良にきたのはたった一つの目的のためなんです。
それは・・・南インド料理。

「タリカロ」
東京まで漂ってくる尋常ならざるオーラに惹かれ、
ずーっと行きたかったお店。
奈良駅からあまり人気のない大通りを10分ほど。
遠くからでもわかる、独特の存在感。

この濃厚な空気、本物だ!!
入り口近くにも、「うちは辛いです」的なお断わりがチラホラ。
辛いって怒る人もいたりしますから、いろんな経緯があるんでしょう。
私としては、それくらいのフィルターを設けたお店の方が嬉しいのですが。

なんでしょう?開いたチャクラに注ぎ込んでくる風、とでも言いましょうか。
エスニックっぽさをファッションでやっている場所とは明らかに違う何か。
それはやっぱり「気」としか呼ぶことが出来ないな。
このお店のメインは南インド料理。
それだけでなく、ワインもインド産の銘柄がズラリ揃っているのが嬉しい。

★シャンティリ・ソーヴィニヨン・ブラン ¥500
インド・マハーラシュトラ州、ナラヤンガオン村で作られた白ワイン。
葡萄自体のフルーティーな味が際立った、濃くも爽やかな味わい。

★夜のタリカロカリー・セット ¥1800
・辛口チキンカリー
・チキンキーマカリー
・えびカリー
・ダール(おまかせ豆カリー)
・ポリヤル
・アチャール
・ヨーグルト
(カリー&ライスともに適量の追加可能)

この日のダルはトゥールダル。
非常に端正でフォトジェニックなミールス、崩すのが勿体無いのですが・・・

それッ、ムルギーランチマジェマジェシタヨ!!!
こうなりゃもう夢中で食べるのみ。
うお・・・・
確かに辛いものは辛く、無理な人は無理なレベル。
でもただ辛いだけではありません。
いろんな辛さ、酸味、上質な肉の旨味、まろみ、とろみ、歯ざわり、舌ざわり・・・
一つ一つの料理を楽器に例えるならば、それぞれの音色が溶け合うことなくぶつかり合い、
しかしそこから思いもよらぬ心地よさを生んでいるような・・・・なんというかとても音楽的味わい。
大友良英の実験音楽のような、フェイントの心地よさ。
(いまでこそ「あまちゃん」で有名になった大友氏ですが、本来はすっごいアバンギャルド!)
これはアーティストが個人的嗜好とインナートリップの果てに生み出した、
振り切り御免なインパクト系のミールスといえるでしょう!
・・・読み返せば何も説明していない気がしますね(笑)
でもそれほど快楽的な美味さだということなんです。
こんなに振り回すほど振り切ったミールスは、かつて神戸「マドラスキッチン」で食べた超絶ミールス以来かも。
(「マドラスキッチン」もほんと、凄いときは凄いですよ)
ホントに美味いカレー(カリー)は、薀蓄よりも先にチャクラを開いちゃうんですよ、ねぇ。

★マサラ・チャイ ¥400
これまたインド的に振り切った甘さのチャイ。
「一般の日本人客に合わせて、この程度で」なんて判断は、絶対ない。
振り切ることを恐れず、堂々と、それを奈良という地で実践しているのだから、もう完全に脱帽です。
かなりの期待をもって訪問したのですが、その期待を軽々と超えられちゃった感じだな。

せんとくん「やぁ、奈良は楽しかったかい?」
うん、凄いインド料理をいただいちゃったよ。
でも・・・本当は奈良に来たら、お寺や仏像をみるべきだったかな?
せんとくん「いや、実は仏像も仏教もインドから来たんだ。
だからそれは、とても正しいことなんだよ。」
・・・ありがとう、せんとくん。
また奈良へ遊びに来るね。
インド料理を食べに。
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