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伊豆の海×プロヴァンス×インド料理のおもてなし。「コート デ サラ」(根府川、真鶴)
category - カレー&スパイス・神奈川県
2013/
01/
23伊豆の付け根、JR根府川駅。

無人の駅です。
suicaをチャージしようと思ったら、券売機にお札が詰まってカードも出てこなくなりました。
無人駅なのに、係員呼び出しボタン。
ボタンを押すと、応答したのは隣の真鶴駅の若い駅員さん。
「15分後の電車で向かいます」とのこと。
来るのは20分後かぁ・・・それまでカフェでも・・・というわけにもいかず、券売機の前で待ちぼうけ。
スローライフなんて言ったらカッコいいけど、要は不便、ってことなのです。
20分後やってきた若い駅員さん、ご苦労様です。
券売機の裏へと入ってなにやら悪戦苦闘の音。
どうやら倉庫の鍵が開かないらしい・・・
関係各所に電話をする声。
たった一人で頑張ってくれています。
スローライフなんて言ったらカッコいいけど、雇用縮小の波はこんなところにしわ寄せているのです。
なんとかかんとかカードを回収し、駅員さんにお礼。
「ありがとうございます。大変ですね。」「・・・ええ。」
と、こんな辺境の物語が展開した駅からさらに、さらにタクシーで10分近く。
(バスもあるのですが、土日は運休なのです)
海を見下ろす小高い場所に現れた黄色い建物。
(「コート デュ サラ」との表記も。)
南仏プロヴァンスに似たこの地にインド人シェフを招き、
プロヴァンス風のインド料理という、オリジナリティあふれた料理を提供してくれるお店です。
★カサゴと鯛のバナナリーフ焼き ¥2200
この日のカサゴが小ぶりだったので鯛と組み合わせてくれました。
テーブルに登場したときまず驚いたのは、物凄い「カレーの香り」。
オリーブオイルと一体化したスパイスたちが、なんとも言えず刺激的な香りを奏でるのですが、
とにかく皆がイメージする「カレーの香り」になっているんです。
これにはちょっとワクワク。
で、いただいてみるとこれがまさに「カレー風味」。
新鮮なカサゴ、鯛に加え、アサリ、ムール貝、イカ。
それら全てが香ばしいカレーの風味に彩られまさに至福。
これは絶対頼まないと損をする、ここだけの料理ですね!

★ハーブスパイスナン ¥320
このナンは実に美味い!
フワッとした食感、ネチョッとすることのない軽い歯ごたえ、とても気品のあるナンです。
そしてこれをバナナリーフのカレーオイルにつけていただいたのですが・・・まぁなんともオススメですよ!
タンドリーチキン、タンドリープローン(海老)に加えて、タンドリーイシモチとタンドリーカマスを盛り合わせ。
なんて贅沢な地産地消インド料理!!

調味料セットにも気品がありますね。

★三色カリー ¥1680
左から
・すり身魚のスープカリー
・ポーク挽き肉と揚げなすのカリー
・海老とオレンジのカリー
いやぁ、素晴らしいですね。
カレー自体は誰もが安心していただける北インド仕立て。
しかしオレンジやすり身魚などの食材を活用するあたり、地域のオリジナリティを感じさせます。
しかもスープカリーはフランスのブイヤベースをアレンジしたもので、まさにプロヴァンス風インド料理!
そんなカレーに合わせたのはこちら。

★カボチャのサブジのナン ¥420
チャパティかというくらい薄焼きのナン生地にマッシュされスパイスを加えたカボチャがたっぷり入っています。
上品な味で、カレーとぶつかることもなくとっても美味しかったですよ。
他にもアップルナン、ブルーベリーナン、チョコナン、あずきナン、コーンナン、などナンのバリエーションは豊富。
ベースがとっても美味しいから、どれ食べても美味しいんだろうなぁ・・・
聞けばこちらの料理、まずは日本人オーナーがプロヴァンスをイメージし、
「インド料理でこんなのできる?」とインド人シェフにお題を与えたところから、試作と試食を重ね、
ほかのどこにもない独自の料理へと仕上げていったものなのだそう。なるほど、真のオリジナル料理というわけですね。

★デザート盛り合わせ
お店に来るまでの四苦八苦を話したら、サービスでいただいちゃいました。
このお店、料理ももちろん一流なのですが、おもてなしも超一流なんです。
オーダー時の親切なアドバイスから、食材選びの柔軟性、全ての接客において、
「ここでの時間を存分に楽しんで、満足していただこう」という気持ちがたっぷり詰まっていて、
本当に嬉しくなってしまいます。
それは日本人のオーナー夫妻だけでなく、インド人のシェフたちも同様で、微塵のいい加減さも無く、
まさに南仏プロヴァンスの一流ホテルでお食事をしているような気分に浸れます。
それでいて食材は土地のもの、アレンジはスパイシーなインド料理なのですから、もう言うことないですね。
優雅なインド料理の締めはやはりチャイ。
そして見てください、この完璧な泡。
溢れかえるギリギリ手前、一滴もこぼすことなくスッとテーブルに。
これぞおもてなしの職人芸!!!
訪問するまではなかなか苦労の長旅ではありましたが、
そんな旅の疲れを癒して余りある、美味しい料理と素敵なおもてなし。
ここでしか味わえない、ここでしか楽しめない、特別な体験。
それは飲食店が目指す一つの理想形なのではないでしょうか。
帰りはオーナー自ら、自家用車で根府川駅まで送っていただき恐縮。
池袋と横浜に姉妹店「GARA」があり、そちらでもオリジナリティあふれた料理がいただけるのですが、
やはりこの「コート デ サラ」、この地にこのお店があること自体が重要なのだと、非常に強く感じたのでした。
素敵なお店です。
皆様も是非、カレーだけでなく新鮮な魚介料理を召し上がってくださいませ。
↓一日一回。クリックはこちら




無人の駅です。
suicaをチャージしようと思ったら、券売機にお札が詰まってカードも出てこなくなりました。
無人駅なのに、係員呼び出しボタン。
ボタンを押すと、応答したのは隣の真鶴駅の若い駅員さん。
「15分後の電車で向かいます」とのこと。
来るのは20分後かぁ・・・それまでカフェでも・・・というわけにもいかず、券売機の前で待ちぼうけ。
スローライフなんて言ったらカッコいいけど、要は不便、ってことなのです。
20分後やってきた若い駅員さん、ご苦労様です。
券売機の裏へと入ってなにやら悪戦苦闘の音。
どうやら倉庫の鍵が開かないらしい・・・
関係各所に電話をする声。
たった一人で頑張ってくれています。
スローライフなんて言ったらカッコいいけど、雇用縮小の波はこんなところにしわ寄せているのです。
なんとかかんとかカードを回収し、駅員さんにお礼。
「ありがとうございます。大変ですね。」「・・・ええ。」
と、こんな辺境の物語が展開した駅からさらに、さらにタクシーで10分近く。
(バスもあるのですが、土日は運休なのです)
海を見下ろす小高い場所に現れた黄色い建物。
(「コート デュ サラ」との表記も。)
南仏プロヴァンスに似たこの地にインド人シェフを招き、
プロヴァンス風のインド料理という、オリジナリティあふれた料理を提供してくれるお店です。
★カサゴと鯛のバナナリーフ焼き ¥2200
この日のカサゴが小ぶりだったので鯛と組み合わせてくれました。
テーブルに登場したときまず驚いたのは、物凄い「カレーの香り」。
オリーブオイルと一体化したスパイスたちが、なんとも言えず刺激的な香りを奏でるのですが、
とにかく皆がイメージする「カレーの香り」になっているんです。
これにはちょっとワクワク。
で、いただいてみるとこれがまさに「カレー風味」。
新鮮なカサゴ、鯛に加え、アサリ、ムール貝、イカ。
それら全てが香ばしいカレーの風味に彩られまさに至福。
これは絶対頼まないと損をする、ここだけの料理ですね!

★ハーブスパイスナン ¥320
このナンは実に美味い!
フワッとした食感、ネチョッとすることのない軽い歯ごたえ、とても気品のあるナンです。
そしてこれをバナナリーフのカレーオイルにつけていただいたのですが・・・まぁなんともオススメですよ!
タンドリーチキン、タンドリープローン(海老)に加えて、タンドリーイシモチとタンドリーカマスを盛り合わせ。
なんて贅沢な地産地消インド料理!!

調味料セットにも気品がありますね。

★三色カリー ¥1680
左から
・すり身魚のスープカリー
・ポーク挽き肉と揚げなすのカリー
・海老とオレンジのカリー
いやぁ、素晴らしいですね。
カレー自体は誰もが安心していただける北インド仕立て。
しかしオレンジやすり身魚などの食材を活用するあたり、地域のオリジナリティを感じさせます。
しかもスープカリーはフランスのブイヤベースをアレンジしたもので、まさにプロヴァンス風インド料理!
そんなカレーに合わせたのはこちら。

★カボチャのサブジのナン ¥420
チャパティかというくらい薄焼きのナン生地にマッシュされスパイスを加えたカボチャがたっぷり入っています。
上品な味で、カレーとぶつかることもなくとっても美味しかったですよ。
他にもアップルナン、ブルーベリーナン、チョコナン、あずきナン、コーンナン、などナンのバリエーションは豊富。
ベースがとっても美味しいから、どれ食べても美味しいんだろうなぁ・・・
聞けばこちらの料理、まずは日本人オーナーがプロヴァンスをイメージし、
「インド料理でこんなのできる?」とインド人シェフにお題を与えたところから、試作と試食を重ね、
ほかのどこにもない独自の料理へと仕上げていったものなのだそう。

★デザート盛り合わせ
お店に来るまでの四苦八苦を話したら、サービスでいただいちゃいました。
このお店、料理ももちろん一流なのですが、おもてなしも超一流なんです。
オーダー時の親切なアドバイスから、食材選びの柔軟性、全ての接客において、
「ここでの時間を存分に楽しんで、満足していただこう」という気持ちがたっぷり詰まっていて、
本当に嬉しくなってしまいます。
それは日本人のオーナー夫妻だけでなく、インド人のシェフたちも同様で、微塵のいい加減さも無く、
まさに南仏プロヴァンスの一流ホテルでお食事をしているような気分に浸れます。
それでいて食材は土地のもの、アレンジはスパイシーなインド料理なのですから、もう言うことないですね。
優雅なインド料理の締めはやはりチャイ。
そして見てください、この完璧な泡。
溢れかえるギリギリ手前、一滴もこぼすことなくスッとテーブルに。
これぞおもてなしの職人芸!!!
訪問するまではなかなか苦労の長旅ではありましたが、
そんな旅の疲れを癒して余りある、美味しい料理と素敵なおもてなし。
ここでしか味わえない、ここでしか楽しめない、特別な体験。
それは飲食店が目指す一つの理想形なのではないでしょうか。
帰りはオーナー自ら、自家用車で根府川駅まで送っていただき恐縮。
池袋と横浜に姉妹店「GARA」があり、そちらでもオリジナリティあふれた料理がいただけるのですが、
やはりこの「コート デ サラ」、この地にこのお店があること自体が重要なのだと、非常に強く感じたのでした。
素敵なお店です。
皆様も是非、カレーだけでなく新鮮な魚介料理を召し上がってくださいませ。
↓一日一回。クリックはこちら



コート・デ・サラ (インド料理 / 根府川駅)
昼総合点★★★★☆ 4.3
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コメント
3. Re:電車の中で
あれ、実はかなりの高等テクだと思うのですよね!
2013-02-06 23:38 ropefish URL 編集
2. 電車の中で
なんですか、完璧なカメラ目線のエアブレンドww
すばらしいショットです。
2013-01-24 09:30 しまじろ URL 編集
1. 無題
ある意味、辺境と言える地でこのホスピタリティー、クオリティー。
感嘆、リスペクトに値する店ですね。
勿論、そこまで四苦八苦しながら訪れたropeさんへもリスペクト!
2013-01-23 08:51 ねいちぶだんさ URL 編集