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グリーンキッシンググーラミー
category - アナバンデッド
2012/
07/
20ブチューッとKissしている写真で有名な魚、キッシンググーラミー。
実はそのKiss行為は求愛行動でもなんでもなく、オス同士の闘争行動であり、
唇の先端部には実は細かい歯があるため、他魚を嘗め殺すということも・・・ということで、
かつてほどの人気はなくなったようにも思うのですが・・・
今日ご紹介するのは「グリーンキッシンググーラミー」と呼ばれる魚。
名前だけ聞けば、キッシンググーラミーの近縁種かなとか、
キッシンググーラミーの改良品種かなとか思ってしまうのですが・・・
いえいえ、そのどちらとも違うのです。
実はキッシンググーラミーとグリーンキッシンググーラミーは分類学上は同種。
そして、馴染み深いピンク色のキッシンググーラミーのほうが実は改良品種で、
グリーンキッシンググーラミーと呼ばれる魚こそが、その原種なのです。
グリーンキッシンググーラミー
学名:Helostoma temminkii
最大長:20cm(野生下では30cm)
原産地:インドネシア、マレー半島
現生するHelostoma属は本種のみ。
つまり一属一種の魚ということです。
光の具合によってピンク~金色~緑色へと変化する体色。
まさにこの種本来の色彩はなかなか趣きがあるもの。
さらに状態が落ち着いている時は尾ビレの束部分と背ビレ尻ビレが黒く染まり、
意外な男らしさを醸し出すのです。
もちろん、この種最大の特徴であるKiss口はそのまま。
Kissによる闘争行動など、習性もノーマルのキッシンググーラミーと何ら変わることはありません。
さて、この特徴的なKiss口、もちろんKissするためだけに進化したわけではありません。
そもそも口の形は食性によって適応進化するもの。
この特徴的なKiss口は、実は岩の上のコケや藻などを嘗め取るのに適した口でもあるのです。
実際、水槽内で観察していると、よく岩やガラス面をつつき嘗めている姿を見ることができ、
いわゆる「コケ取り能力」はかなりのもの。
もちろん、動きの遅い魚やおとなしい魚との混泳には充分な注意が必要(嘗め嘗め攻撃で苛める可能性があるため)ではあるのですが、
逆に言えばその気の強さは、自分より大きな魚やちょっと気が強めの魚との混泳が望めるということ。
プレコほど底モノに吸い付くこともなく、カラープロキロダスほど痩せやすいこともなく、
アルジイーターほどコケ取りをサボることもなく、フライングフォックスほどせわしなくもなく、
しかもラビリンスフィッシュの仲間ですから酸欠や高水温にも強く。
水槽内あらゆるところをお掃除してくれます。
ただし、柔らかい水草はやられちゃう場合があるようですが。
以前は入荷が極端に少ない魚だったこのグリーンキッシンググーラミーですが、
最近になって、5cmほどの幼魚がちょくちょく出回るようになった様子。
入荷サイズが一定であることから、ひょっとしてブリード??と思うような節も。
まぁ、オスカーなどでも改良品種が出回りすぎて値段が下がりすぎ、
逆に原種の価値が上がって原種のブリードが始まる、なんて例もありますから、さもありなん、というところでしょうか。
Kissする可愛い魚、なんてイメージを吹き飛ばしてもなお、味わい深い魚ですよ、こいつ。
↓一日一回。クリックはこちら



実はそのKiss行為は求愛行動でもなんでもなく、オス同士の闘争行動であり、
唇の先端部には実は細かい歯があるため、他魚を嘗め殺すということも・・・ということで、
かつてほどの人気はなくなったようにも思うのですが・・・
今日ご紹介するのは「グリーンキッシンググーラミー」と呼ばれる魚。
名前だけ聞けば、キッシンググーラミーの近縁種かなとか、
キッシンググーラミーの改良品種かなとか思ってしまうのですが・・・
いえいえ、そのどちらとも違うのです。
実はキッシンググーラミーとグリーンキッシンググーラミーは分類学上は同種。
そして、馴染み深いピンク色のキッシンググーラミーのほうが実は改良品種で、
グリーンキッシンググーラミーと呼ばれる魚こそが、その原種なのです。
グリーンキッシンググーラミー
学名:Helostoma temminkii
最大長:20cm(野生下では30cm)
原産地:インドネシア、マレー半島
現生するHelostoma属は本種のみ。
つまり一属一種の魚ということです。
光の具合によってピンク~金色~緑色へと変化する体色。
まさにこの種本来の色彩はなかなか趣きがあるもの。
さらに状態が落ち着いている時は尾ビレの束部分と背ビレ尻ビレが黒く染まり、
意外な男らしさを醸し出すのです。
もちろん、この種最大の特徴であるKiss口はそのまま。
Kissによる闘争行動など、習性もノーマルのキッシンググーラミーと何ら変わることはありません。
さて、この特徴的なKiss口、もちろんKissするためだけに進化したわけではありません。
そもそも口の形は食性によって適応進化するもの。
この特徴的なKiss口は、実は岩の上のコケや藻などを嘗め取るのに適した口でもあるのです。
実際、水槽内で観察していると、よく岩やガラス面をつつき嘗めている姿を見ることができ、
いわゆる「コケ取り能力」はかなりのもの。
もちろん、動きの遅い魚やおとなしい魚との混泳には充分な注意が必要(嘗め嘗め攻撃で苛める可能性があるため)ではあるのですが、
逆に言えばその気の強さは、自分より大きな魚やちょっと気が強めの魚との混泳が望めるということ。
プレコほど底モノに吸い付くこともなく、カラープロキロダスほど痩せやすいこともなく、
アルジイーターほどコケ取りをサボることもなく、フライングフォックスほどせわしなくもなく、
しかもラビリンスフィッシュの仲間ですから酸欠や高水温にも強く。
水槽内あらゆるところをお掃除してくれます。
ただし、柔らかい水草はやられちゃう場合があるようですが。
以前は入荷が極端に少ない魚だったこのグリーンキッシンググーラミーですが、
最近になって、5cmほどの幼魚がちょくちょく出回るようになった様子。
入荷サイズが一定であることから、ひょっとしてブリード??と思うような節も。
まぁ、オスカーなどでも改良品種が出回りすぎて値段が下がりすぎ、
逆に原種の価値が上がって原種のブリードが始まる、なんて例もありますから、さもありなん、というところでしょうか。
Kissする可愛い魚、なんてイメージを吹き飛ばしてもなお、味わい深い魚ですよ、こいつ。
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