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アマミシリケンイモリ
category - 両生類
2009/
04/
08今回は爬虫類の「ヤモリ」ではなく、両生類の「イモリ」の話。
南西諸島に生息するシリケンイモリには二亜種が知られています。
一つは沖縄本島などに分布し、一般にもよく流通するオキナワシリケンイモリ。
色彩には個体差がありますが、美しい個体ではオレンジ色の腹部に金箔が入ったような背部と、世界のイモリの中でも屈指の美しさを誇ります。
そしてもう一つは奄美大島などに分布し、一般にはほとんど流通しない、アマミシリケンイモリ。
こちらはオキナワシリケンイモリのような金箔模様がほとんど入らず、全体的に地味目。
普通に考えると、オキナワシリケンに全く勝ち目のないアマミシリケンですが、実は分類的にはこちらの方が基亜種なのです。

アマミシリケンイモリ
学名:Cynops ensicauda ensicauda
最大長:10~15cm
原産地:奄美大島、徳之島(絶滅?)
シリケンイモリの名の由来は「尻剣」つまり、尻尾が剣のような形であること。
この尾の形で雌雄を見分けることが可能です。

こちらがオス。
尻尾が胴体と変わらない長さで横から見ると幅広。先端は急に細くなり尖っています。
尻尾の付け根には男っぽい膨らみも見えます。

このオス2個体の体色は黒。

腹部は綺麗なオレンジです。
体色には個体差がありますが雌雄の区別には関係無いようです。

こちらがメス。
オスと比べると尾が長く、横から見ると細くつけ根から徐々に尖っています。

この個体はオレンジが背部にまで強く入る極美タイプ。
ここまでのタイプはなかなかいません。

上二匹がオス、下がメス。
シリケンイモリの飼育は全両生類中最も容易と言っても過言ではありません。
何故なら、
ヒーター不要ながら、夏の暑さにも強く、
餌は人工飼料まで何でも食べ、
小型種なのでスペースも取らず、
温和なので複数飼育も可。
プラケに五センチほどの水を張り、石等で陸地を作って置きさえすれば、
餌やり以外に必要なのは週一程度の水換えだけ。

実際には数日餌を抜こうが、二週間水かえサボろうが、全く平気なんですが…。
日光浴不要で大きくならないミドリガメって感覚でしょうか。
それでもいくつか注意点を挙げると…
まず、蓋に隙間を作らないこと。
ヤモリのような吸着力はないものの、
粘り気で(?)壁を登り脱走します!

次に、触れたら手を洗うこと。
本種の体内にはテトロドトキシンという毒があります。

微量とはいえ、この毒はフグ毒と同様のモノ。
少し触る位なら問題ないので神経質になる必要は有りませんが、
注意しておくに越したことはないでしょう。
あとは、基本的に頭は悪いので、他個体の指などをエサと間違いかじることもあります。
再生力が強いので、指が多少欠けたくらいでは平気ですが。
通好みの渋イモリ、それがアマミシリケンイモリ。
さて次回は華やかな、オキナワシリケンイモリの紹介です。
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いつもクリックありがとうございます。
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南西諸島に生息するシリケンイモリには二亜種が知られています。
一つは沖縄本島などに分布し、一般にもよく流通するオキナワシリケンイモリ。
色彩には個体差がありますが、美しい個体ではオレンジ色の腹部に金箔が入ったような背部と、世界のイモリの中でも屈指の美しさを誇ります。
そしてもう一つは奄美大島などに分布し、一般にはほとんど流通しない、アマミシリケンイモリ。
こちらはオキナワシリケンイモリのような金箔模様がほとんど入らず、全体的に地味目。
普通に考えると、オキナワシリケンに全く勝ち目のないアマミシリケンですが、実は分類的にはこちらの方が基亜種なのです。

アマミシリケンイモリ
学名:Cynops ensicauda ensicauda
最大長:10~15cm
原産地:奄美大島、徳之島(絶滅?)
シリケンイモリの名の由来は「尻剣」つまり、尻尾が剣のような形であること。
この尾の形で雌雄を見分けることが可能です。

こちらがオス。
尻尾が胴体と変わらない長さで横から見ると幅広。先端は急に細くなり尖っています。
尻尾の付け根には男っぽい膨らみも見えます。

このオス2個体の体色は黒。

腹部は綺麗なオレンジです。
体色には個体差がありますが雌雄の区別には関係無いようです。

こちらがメス。
オスと比べると尾が長く、横から見ると細くつけ根から徐々に尖っています。

この個体はオレンジが背部にまで強く入る極美タイプ。
ここまでのタイプはなかなかいません。

上二匹がオス、下がメス。
シリケンイモリの飼育は全両生類中最も容易と言っても過言ではありません。
何故なら、
ヒーター不要ながら、夏の暑さにも強く、
餌は人工飼料まで何でも食べ、
小型種なのでスペースも取らず、
温和なので複数飼育も可。
プラケに五センチほどの水を張り、石等で陸地を作って置きさえすれば、
餌やり以外に必要なのは週一程度の水換えだけ。

実際には数日餌を抜こうが、二週間水かえサボろうが、全く平気なんですが…。
日光浴不要で大きくならないミドリガメって感覚でしょうか。
それでもいくつか注意点を挙げると…
まず、蓋に隙間を作らないこと。
ヤモリのような吸着力はないものの、
粘り気で(?)壁を登り脱走します!

次に、触れたら手を洗うこと。
本種の体内にはテトロドトキシンという毒があります。

微量とはいえ、この毒はフグ毒と同様のモノ。
少し触る位なら問題ないので神経質になる必要は有りませんが、
注意しておくに越したことはないでしょう。
あとは、基本的に頭は悪いので、他個体の指などをエサと間違いかじることもあります。
再生力が強いので、指が多少欠けたくらいでは平気ですが。
通好みの渋イモリ、それがアマミシリケンイモリ。
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コメント
8. Re:おおー♪
アカハラもいいですね。
最近アカハラは産地によってずいぶんタイプがあることを知りました。
高知のアカハラは手足が長いとか、その他いろいろあるようで。
アカハラもシリケンも、同じ模様は二匹といないのが愛着わきます。
2009-04-09 00:18 ropefish URL 編集
7. Re:無題
アルバイトお疲れ様です!
イモリを買うお客さんにも触ったら手を洗うようご指導おねがいします!(笑)
2009-04-09 00:16 ropefish URL 編集
6. Re:コメどうもです。
うちのは二年半元気です。
あんまりかまってないのが逆にいいんでしょうか?
水質悪化すると目が曇ったりしてるので、
餌のあげすぎ注意かも。
逆に我が家では昨年、
オキナワシリケン3匹のうち1匹が☆です。
2009-04-09 00:14 ropefish URL 編集
5. Re:無題
そう、毒あるんですよ。
ま、ミドリガメにしたって素手で触るとサルモネラ菌感染の恐れがあったりするので、
きちんと手を洗わなきゃいけないのは同じなんですけどね。
2009-04-09 00:08 ropefish URL 編集
4. おおー♪
自分はアカハライモリしか飼育してませんがいつか飼いたい種です(´ー`)
2009-04-08 22:55 まる。 URL 編集
3. 無題
イモリはあまり見たこと無いので飼育とか分かりませんが、少しはわかりましたぁ(◆′3`b)b
ありがとうございます( ^ω^)
2009-04-08 16:27 AYCDS URL 編集
2. コメどうもです。
実は去年だけでアマミは30匹以上★になりました。
それ比べ沖縄は現在30程元気です。
私が下手なんでしょうかね。
実は行きつけのペット屋に凄いキレイなのがいるので、魔の夏が終わっても生き残れば、買う約束してます。
2009-04-08 00:45 おはる URL 編集
1. 無題
アメンバーとしてもよろしくお願いします♪
う~む、渋いですね。
毒があるとは・・・知らなかったです。
次も楽しみです。
2009-04-08 00:30 こぴこぴ URL 編集