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カレー細胞 -The Curry Cell-

あらゆるカレーを紹介し続けるプロジェクト。 時々、珍生物記事もアップするのでマニアは要チェック! 【禁無断転載】写真、文章を転載希望の方はコメント欄などでご連絡ください。

洋食、世界の海を巡る。「グリルミヤコ」(みなと元町)

創業1965年。
photo:01
神戸の老舗洋食店「グリルミヤコ」
photo:02
2009年に現在の場所に移転し、
すっかり現代的な店構えになりました。
photo:03
初代シェフ宮前敬治氏は機関士を志望し、海員学校を卒業したものの、まさにその年終戦。
乗る船を求め、客船のシェフとして勤務を始めました。
船上で洋食なるものと出会った宮前氏は、巨大な鍋に追い足し追い足しして作るドゥミグラスソースを学び、
各国の港を巡りながら、「あそこの船のソースは美味しい」と聞きつければ行って分けてもらっては、
自船のソースに少しずつ混ぜていったのだそう。

やがて宮前氏はこの、通算100年以上も船上で継ぎ足し続けられたというドゥミグラスソースを持って、洋食屋を開業。
それがこの「グリルミヤコ」のドゥミグラスソースなのです。
阪神大震災の時も宮前氏はいち早くお店に駆けつけ、このソースを守ったのだとか。

「グリルミヤコ」の看板メニューはやはり、ドゥミグラスソースを用いたテールシチュー、ビーフシチュー、タンシチュー。
お皿の周囲をマッシュポテトの防波堤で囲んでいるのが特徴です。
これは、船上でシチューを食べる際、皿からこぼれないための知恵。

このお店には、船乗りの愛した洋食の伝統が活きているのですね。

そして・・・案外知られていないもう一つの看板メニューがこちら。
photo:04
ビーフカレー ¥700

そう、船の上で生まれた洋食と言えば、カレーライスを忘れてはいけませんね。
「グリルミヤコ」のカレーはいわゆる欧風カレーのカテゴリに入るのでしょうが、
俗にボンディ系と呼ばれる一群の欧風カレーほど重くはなく、サラッと食べることができながらも、
口の中に奥深い「コク」が広がるという素晴らしい風味。
その奥深さではシチューにも引けを取らない秀逸なカレーなのです。

遙か遠き日の船乗りたちの夢に思いを馳せながら、じっくりと味わう洋食。
これもまた、神戸という街の愉しみ方なのです。


↓一日一回。クリックはこちら
 

店名

グリル ミヤコ [ HP別ウィンドウで開きます]

最寄り駅みなと元町駅花隈駅西元町駅
ジャンル洋食シチュー欧風カレー
住所

兵庫県神戸市中央区元町通5-3-5 ヴィラ元町 【09年4月に中山手通2丁目より移転】 (地図を見る) 

TEL078-362-0168 
営業時間11:30~20:00(L.O)


グリル ミヤコ
洋食 / みなと元町駅花隈駅西元町駅
夜総合点★★★★ 4.0
昼総合点★★★★ 4.0
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コメント

2. Re:無題

>ひろこさん

ストーリーがあるお店には、夢があります、よね!

  • 2012/03/09(金) 18:06:07 |
  • URL |
  • ropefish #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

1. 無題

船乗りが愛した洋食。
神戸らしいストーリーのある
素敵な洋食屋さんですよね。
ずっと続いてほしいです。

  • 2012/02/29(水) 10:23:43 |
  • URL |
  • ひろこ #79D/WHSg
  • [ 編集 ]

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