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2012/01/08

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大いなる武術のルーツ『カラリパヤット』 ~ケララ楽園紀行-24-

category - カレー&スパイス・インド
2012/ 01/ 08
                 
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⇒★南インド・ケララ楽園紀行 〈目次〉はこちら。
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久々の更新になります「ケララ楽園紀行」。

マラリで迎える朝。

アラビア海の波の音、
椰子の木を揺らすケララの風。

photo:02
ここ南インド・ケララ州にやって来た目的はケララの料理、ケララの野生動物ともう一つ。

それは武術。

ケララで武術?
意外に思う方が多いかもしれませんね。
少しお話しましょう。

武術、といって誰もがまず思い浮かべるのが中国武術=クンフー。
ジャッキー・チェン、ブルース・リー、ジェット・リー、ドニー・イェン…
思い浮かべるだに多彩で華やかなクンフー、
そのルーツは達磨大師によって開かれた嵩山少林寺であると言われています。
達磨大師、そう、あの達磨さんがクンフーの開祖なのです。

ここで一度目を閉じて、
皆さんが知っている達磨さんの顔を思い浮かべてみて下さい。
$カレー細胞 -The Curry Cell- by ropefish

果たして…

中国人の顔に見えますか?

もうおわかりですね。

嵩山少林寺を開き、クンフーの開祖となった達磨大師は南インド人。

クンフーのさらなる源流は南インド・ドラヴィダ族の古武術だったのです。

そして、ドラヴィダ古武術の代表的な体系として知られるのが、
ここケララ州に伝わる古武術、カラリパヤット。

カラリパヤット(Kalaripayattu)はインド南部のケララ地方発祥の古くから伝わる戦闘技法。
体にオイルを塗り、約19種の蹴り技などの打撃技や組技と剣、盾、棒、短棒、などの武器を使用する。
ライオンや蛇などの姿勢があり、カターカリ、ヤクシャガーナなどの舞踊劇の俳優の訓練に14世紀頃からおこなわれた。
付属するマルマン医療(アーユルヴェーダのタントラ)、ウリチルというマッサージがある。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)


中国拳法や日本の空手、タイのムエタイなど、さまざまな武術のルーツとされるカラリパヤット、
学ばずにはいられますまい。

photo:03
早朝、椰子の木が茂る林の中の道場、
そこに集まったケララの拳士たち。

白いタンクトップに白いショートパンツという軽装ながら、腰には長い帯を巻いています。
日本の黒帯のルーツなのでしょうか?

まずは柔軟運動、そして準備動作。
私も参加しました。

この準備の段階から、カラリパヤット独特の曲線的な動きが見受けられて興味深いです。

続いて実技。


凡そ全ての格闘技の基本は身体の回転運動でありますが、
この古武術に於いてはそれが非常に顕著。
突きだって、蹴りだって、全てが回転する円運動なのですから。

腕を大きく振りかぶり、円を描くように相手にたたきつける突き。
同じく円を描くような動きでその手首を掴み取る受け技。

拳法の基礎があれば、意外にできるものです。
エッセンスは共通ですからね。

「You are STRONG」という素敵なお言葉を頂きまして・・・嬉しい!

続いてなんと、刀を用いての演武!

刃と刃がぶつかる音、飛び散る火花・・・
国を守る戦闘術としてのカラリパヤットが身近に感じられ、感激。

凡そヨガでも気功でも、そして武術においても、大切なのは「場」。

大地の気、大海の気、天空の気、つまりは地球や宇宙を体感し、
自らの中にそれを感じとって初めて、本質に迫っていけるもの。

このケララには、それらが生まれ育まれるべき、大いなる「気」を感じます。

大いなる源の地、ケララ。

本当に来てよかった。

(つづく)



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