その背景には軍事独裁政権による少数民族弾圧と、
それに対抗する民主化運動の拠点が日本などにあることが関係しているのですが・・・
ミャンマー人たちの間で「リトルヤンゴン」と呼ばれる高田馬場に次いで、
ミャンマー人たちが集う場所、それがこの大塚という街。
がしかし、高田馬場と違ってミャンマー料理店がたくさんあるわけではない大塚、
夜が深く長い時を超えるにつれ、ミャンマー人たちが集ってくるのは、ここ。
「ビルマ家庭料理&カラオケ エヤワディー」
ミャンマーではなく、ビルマ家庭料理。
1989年に国の英語呼称をBurmaからMyanmarへと変えたのが現軍事政権であることから、
政治信条としてミャンマーの呼称をあえて使わない人たちがいると聞いたことがありますが。
それよりなにより重要なのがここ、ミャンマーカラオケ通称ミャンカラのお店であるということ。
ミャンマー人、カラオケ好きなんですよね。
雑居ビルの狭いエレベーターで5階へ。
店の扉を開けたら、あらビックリ。
23時過ぎだというのに、お店の中は超満員。
しかも全員ミャンマー人というアウェイぶり。
みなさんもちょっと驚いたようで、「なぜ・・・日本人が・・・」という表情。
いやいや、ここ、いちおう東京なんですけどね(笑)
バラードを歌いまくるミャンマー人たちを横目に、(みんなバラードが好きなのよ)
まずはビール!!!
生ビルー ¥350
安いですね~嬉しいですね~!
あ、生ビルーというのは誤植じゃありませんよ、メニュー表記通り。
意外に品数が多いメニューは、どれもリーズナブル。
そして、料理名表記がなんともワクワクする感じ!!!
とにかく、酒の肴になりそうなものを頼んでみましょうか!!
ドライビーフのからからあえもの ¥500
からからですがな、奥さん。
ドライだからからからなのか、辛いからからからなのか・・・
ミャンマーの言葉ではアメーツィァオセットゥというそうで、
ビーフジャーキーを酢和えにしたような食べもの。
結構いけます。
ミャンカラは歌詞が読めないのが玉にキズ・・・
ヤカインムウテイー ¥600
ミャンマーの煮麺。
干し魚のふりかけとパクチーがかかっていて、スープはなし。
・・・で、これが驚いた。
美味い!!!
ミルキーな舌触りの麺は食べ進むにつれ、意外なことにスパイシー。
これは激烈好みの麺であります!!
次来てもこれは頼もう。
ミャンカラの映像は見てて楽しい。
面長の偽ミニーマ○スだって登場しますよ。
まめとパラタ ¥600
なんだかアートアニメのタイトルみたいな素朴な料理名ですが、
隣接するインドの食文化が色濃く感じられる一品。
パラタはインドのそれと比べかなりオイリーで、
そのあたりもう一つの隣接国、中国の油使いを感じさせます。
油を多く使っている分、香ばしいパラタは、なんとなくクロワッサンにも似た美味さ。
ちょっとスパイシーな豆をくるんで食べるのですが・・・・
ひょぉー・・・これも美味い!!!
この店、ただ歌って飲むだけでなく、料理もかなりイケてますよ。
ミャンカラでなるほど、と思ったのが、謳っている最中、
画面の左下にお菓子とかの広告が出てくること。
たしかにみんな必死に画面見るからね。効率的。
夜が更けるにつれ、お店は静かになるかと思いきや、
いやいやどうして、新しい客(全員ミャンマー人)がどんどんやってくる・・・(笑)
みんなカラオケ好きだね~!!
ちなみにミャンマーの歌、歌詞は読めないのだけど、
日本の曲のカバーなんかが多くて、意外に一緒に盛り上がることができるんです。
ミャンマー版長淵剛に、ミャンマー版徳永英明、ミャンマー版安室奈美恵・・・
それにね、ミャンマー人に受ける日本の歌ってのもだいたい決まってるんですよ。
いつも同じリクエスト入りますからね。
こちらも気合充分なわけです。
向こうもみんな上手いんだ。
気合入っちゃいます。
向こうも日本の歌うたったり。
こっちはミャンマーの歌うたえない。
だって読めないもん・・・
いやいや、盛り上がればなんだってOK!!!
おっと、RAPにいきますか!?
え、ビートルズ???
あ・・・気づいたら、もう朝だ(笑)
やっぱり楽しいミャンカラ。
しかもここはお酒が安くて料理が美味いときてる。
本当なら食べログ4点あげたいところだけど・・・
ただでさえミャンマー人で満員のこのお店、
このままの雰囲気を壊さず、そっとしておいてあげたいものです。
扉の内側は、リアルなミャンマー・・・いや、リアルビルマ。
日本人だって、郷に入れば郷に従え・・・ですよね。
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エヤワディー (東南アジア料理 / 大塚駅、大塚駅前駅、巣鴨新田駅)
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