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南インド、ケララ州、クマラカム。
バックウォーターと言われる巨大水郷地帯にある、
大自然融合型ホテル「Coconut Lagoon」。
そこは幾多の熱帯魚が生息する、まさに楽園でした。
★関連記事⇒『熱帯魚舞い泳ぎ、スパイス香る桃源郷へ。「Coconuts Lagoon」』
ホテルの敷地内にはFish Sanctuaryが。
案内板に示された熱帯魚の種類はまさに失神モノです。
日ごろアクアリウムで親しんでいるものから、
日本ではまずお目にかかれないレア種まで、
ビックリするほど多くの熱帯魚がここには棲んでいるのですね。
さて、このフィッシュサンクチュアリでは禁止なのですが、それ以外の場所ではなんと釣りがOK。
ホテルと言ってもここは特殊なホテル。敷地内にいくらでも水路があるんです。
ホテルの方に釣りをしたいんですがとお願いすると、「後で竿を持っていきます。」との答え。
・・・が、10分経っても20分経っても竿は現れず。
痺れを切らして様子を見に行ったら・・・・
あらビックリ。
まさに竹竿製作中(笑)
このスローライフっぷり、いいですね。
さて、竹竿と餌を手に、水中を覗き込みます。
おぉ、いるわいるわ。何という魚密度!!
ケララの四月は真夏。昼は30℃を超える日差し。
しかし日が傾きだすと、魚たちの動きも活発になってきます。
で、釣れました。
オレンジクロマイド
学名:Etroplus maculatus
ケララ名(マラヤラム語):Pallathi
最大長:8~10cm
原産地:南インド、スリランカ
アジアでは珍しいシクリッドの仲間。
大体7cmほどの手のひらサイズでした。
特徴的な体側の黒点の周囲に輝くオレンジ、
そしていかにもシクリッド、といった風な目の下のコバルトブルー。
やはり野生種は輝きが違いますね。
比較的群れをなして泳いでいたのが印象的でした。
そして・・・次なる獲物はこちら。
ダイヤモンドクロマイド
学名:Etroplus suratensis
英名:Peal Spot
ケララ名(マラヤラム語):カリミーン Karimeen
別名:グリーンクロマイド、淡水イシダイ
最大長:30~40cm
原産地:南インド、スリランカ
これはデカイ!!!
およそ30cmの大型個体です。
先ほどのオレンジクロマイドと同属ながら、圧倒的な迫力!!
深いグリーンの縞に彩られた胴体にびっしりちりばめられた銀白のスポットは驚くほど美しい。
パールスポットという英名に素直に頷けます。
そしてこの魚、ケララの言葉でカリミーン Karimeenと呼ばれる重要な食用魚。
まさにこの日のランチで食べた、ケララ名物の美味なる魚なのです。
こうして太陽に輝く美しい魚を眺めたり、
料理にしていただいたりしていると、
本当に熱帯魚のふるさとに来たのだなぁとしみじみ実感。
ここで私が観察したところによると、
このダイヤモンドクロマイドは同じくらいの大きさの4、5匹で群れをなしゆったりと水路を回遊。
真昼の暑い時間にはホテイアオイやハスの影でじっとしていたり、
また面白いことには木陰に集まり、水面近くで上を向いてパクパクとしていたり。
酸素補給もあるのでしょうが、ひょっとすると草食性が強いこの種のこと、
葉っぱや木の実が落ちてくるのを待っていたのかもしれません。
一方の小さなシクリッド、オレンジクロマイドは群れをなしてチロチロと泳ぎまわっています。
海産のスズメダイに似た動き。
実はこのオレンジクロマイド、
大きいほうのダイヤモンドクロマイド(カリミーン)の体表を掃除する掃除魚、
クリーナーフィッシュらしいのです。
なるほど、だからこんなにサイズ差があっても共存できるのですね。
そんな知識も薀蓄も、実際現地で生息しているところを見ると、
ぐっとぐっとリアリティをもって理解できるのでした。
(続く)
Coconut Lagoon
PO Box 2, Kumarakom 686583,India
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