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「アイスプラント」~多肉植物から始まる野菜の未来~
category - 植物
2009/
05/
13今注目の野菜「アイスプラント」をご存知ですか?

沖縄の海ぶどうにも似たプチプチの食感、
生でそのまま食べても塩味がするという不思議、
さらにメタボ予防の効果や血糖値を下げる効果まであって栽培も簡単ときたら、
注目されない訳がないですよね。

アイスプラント
学名:Mesembryanthemum crystallinum
原産地:南アフリカ、ナミブ砂漠
別名:プリアン、フィコイド・グラシアル(その他登録商標は下記参照)
このアイスプラント、実はハマミズナ科メセンブリアンテマ属に分類される多肉植物。
表皮に塩を隔離するための細胞があるため、
葉の表面が凍ったようにキラキラと見えることから付けられた名。

学名のクリスタリナムも同様に「クリスタルのような」輝きから来ています。

しずくが付いているように見えますが、そうではありません。

このキラキラの中に塩分が隔離されているんです。

食べるとほんのり塩味で、葉っぱがプチプチと口の中ではじける感じはなんとも言えません。
茎はシャキシャキ。クセがないのでいろんな料理に使える野菜です。
まさに「海ぶどう」的。
まだまだお店で見かけることは少ないですが、
ネットで探せば、苗や種が手に入ります。
(密かに人気が出てきているので、入荷待ちになるかも)
各地の農協や業者たちも、この話題の野菜を何とか地元の名産品にしようと
さまざまな登録商標を申請しています。
一例を紹介すると・・・
バラフ・・・佐賀県の登録商標
クリスタルリーフ・・・佐賀県の登録商標
プッチーナ・・・佐賀市の総合商社アグリの登録商標
ソルティーナ・・・静岡県
などなど。
また、
フランスでは「フィコイド・グラシアル」の名で
フランス料理の変わった食材として注目されているようです。

アイスプラントのふるさとは南アフリカ・ナミブ砂漠。
乾燥に非常に強く、耐塩性が高い「塩生植物」で、
なんと、海水と同程度の塩化ナトリウム水溶液中でも水耕栽培が可能。
さらに、生活環が半年程度と比較的短く栽培も容易なため、
植物の耐塩性研究におけるモデル生物と考えられ学術的にも注目されています。
・・・そもそも、アイスプラントが日本で話題になるまでには面白いエピソードがあります。
きっかけは佐賀大学農学部の研究。
有明海沿岸では海の塩が土壌にしみ込み作物が育たないという「塩害」がありました。
そこで土壌の塩分を除去し作物が実る土地にしようと、
土壌に含まれる塩化ナトリウムを吸収するアイスプラントを導入したのです。
しかし、本来その除塩機能を役立てるために導入されたアイスプラントだったのですが、
その後、
「生食で塩味がするって、なんだか面白いね」とみんなが言い出し、
「じゃあ、これそのものを佐賀の特産物に育てよう」と盛り上がり、
農家との協力で栽培研究が進めた結果、
ついに2006年にはアイスプラントが市場へ出荷されるようになったのだそう。
すばらしい発想の転換ですね。
塩味だからか害虫にもとても強く、無農薬での栽培が容易。
塩分だけでなくアミノ酸や抗酸化物質も吸って育てることができるそうで、
実際、メタボに非常に効果があるミオイノシトールや、
血糖値を下げる効果のあるピニトールという成分が含まれているようです。
多肉植物ならではの技。まさにサプリ野菜ですね。
栽培に当たって、日当りは強めがよさそうです。
水耕栽培、露地栽培の他、室内プランターでの栽培も容易。
葉っぱを食べるだけプチッとちぎると、またすぐ生えてきます。
霧吹きであげる水を塩水にしておくと、塩分を取り込んで葉っぱが塩味に!!
その他栽培方法によって味が変わってくるという話もありますが、
まだまだ情報が少ないので、各自いろいろ試してみましょうね。

・・・ここで、
海水魚を飼っている方への提案。
海水でも育つってことは・・・
水換え時に捨てる塩分を含んだ水、
それをこのアイスプラントにあげると一石二鳥、
資源の有効活用になるのでは?
なにより、
水換えごとにおいしい野菜が育つって、素敵じゃないですか!
誰かトライしてくれないかな・・・?
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沖縄の海ぶどうにも似たプチプチの食感、
生でそのまま食べても塩味がするという不思議、
さらにメタボ予防の効果や血糖値を下げる効果まであって栽培も簡単ときたら、
注目されない訳がないですよね。

アイスプラント
学名:Mesembryanthemum crystallinum
原産地:南アフリカ、ナミブ砂漠
別名:プリアン、フィコイド・グラシアル(その他登録商標は下記参照)
このアイスプラント、実はハマミズナ科メセンブリアンテマ属に分類される多肉植物。
表皮に塩を隔離するための細胞があるため、
葉の表面が凍ったようにキラキラと見えることから付けられた名。

学名のクリスタリナムも同様に「クリスタルのような」輝きから来ています。

しずくが付いているように見えますが、そうではありません。

このキラキラの中に塩分が隔離されているんです。

食べるとほんのり塩味で、葉っぱがプチプチと口の中ではじける感じはなんとも言えません。
茎はシャキシャキ。クセがないのでいろんな料理に使える野菜です。
まさに「海ぶどう」的。
まだまだお店で見かけることは少ないですが、
ネットで探せば、苗や種が手に入ります。
(密かに人気が出てきているので、入荷待ちになるかも)
各地の農協や業者たちも、この話題の野菜を何とか地元の名産品にしようと
さまざまな登録商標を申請しています。
一例を紹介すると・・・
バラフ・・・佐賀県の登録商標
クリスタルリーフ・・・佐賀県の登録商標
プッチーナ・・・佐賀市の総合商社アグリの登録商標
ソルティーナ・・・静岡県
などなど。
また、
フランスでは「フィコイド・グラシアル」の名で
フランス料理の変わった食材として注目されているようです。

アイスプラントのふるさとは南アフリカ・ナミブ砂漠。
乾燥に非常に強く、耐塩性が高い「塩生植物」で、
なんと、海水と同程度の塩化ナトリウム水溶液中でも水耕栽培が可能。
さらに、生活環が半年程度と比較的短く栽培も容易なため、
植物の耐塩性研究におけるモデル生物と考えられ学術的にも注目されています。
・・・そもそも、アイスプラントが日本で話題になるまでには面白いエピソードがあります。
きっかけは佐賀大学農学部の研究。
有明海沿岸では海の塩が土壌にしみ込み作物が育たないという「塩害」がありました。
そこで土壌の塩分を除去し作物が実る土地にしようと、
土壌に含まれる塩化ナトリウムを吸収するアイスプラントを導入したのです。
しかし、本来その除塩機能を役立てるために導入されたアイスプラントだったのですが、
その後、
「生食で塩味がするって、なんだか面白いね」とみんなが言い出し、
「じゃあ、これそのものを佐賀の特産物に育てよう」と盛り上がり、
農家との協力で栽培研究が進めた結果、
ついに2006年にはアイスプラントが市場へ出荷されるようになったのだそう。
すばらしい発想の転換ですね。
塩味だからか害虫にもとても強く、無農薬での栽培が容易。
塩分だけでなくアミノ酸や抗酸化物質も吸って育てることができるそうで、
実際、メタボに非常に効果があるミオイノシトールや、
血糖値を下げる効果のあるピニトールという成分が含まれているようです。
多肉植物ならではの技。まさにサプリ野菜ですね。
栽培に当たって、日当りは強めがよさそうです。
水耕栽培、露地栽培の他、室内プランターでの栽培も容易。
葉っぱを食べるだけプチッとちぎると、またすぐ生えてきます。
霧吹きであげる水を塩水にしておくと、塩分を取り込んで葉っぱが塩味に!!
その他栽培方法によって味が変わってくるという話もありますが、
まだまだ情報が少ないので、各自いろいろ試してみましょうね。

・・・ここで、
海水魚を飼っている方への提案。
海水でも育つってことは・・・
水換え時に捨てる塩分を含んだ水、
それをこのアイスプラントにあげると一石二鳥、
資源の有効活用になるのでは?
なにより、
水換えごとにおいしい野菜が育つって、素敵じゃないですか!
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コメント
7. 情報追加
興味ある方はどうぞ!
2009-05-14 01:49 ropefish URL 編集
6. Re:無題
多肉植物なので、どんな植物よりも育てやすいですよ。
問題は、苗を入手できるかどうかだけで。
2009-05-14 01:47 ropefish URL 編集
5. 無題
育ててみたいです!
2009-05-13 10:23 warmeazy URL 編集
4. Re:すごい
これ、マレーシア料理なんかに使えないでしょうか?
炒め物とかにも合いそうな気が・・・。
あと沖縄のチャンプルー。
アイスチャンプルーとかおいしそう。
2009-05-13 09:12 ropefish URL 編集
3. Re:無題
ありがとうございます。
これからも珍種紹介(まだいますよ)や豆知識記事どんどんアップしていきますので、どうぞよろしくおねがいします!
2009-05-13 09:04 ropefish URL 編集
2. すごい
多肉植物は育てやすくていいですよね~
育て方で味が変わるとなると・・・BOLEHには自信がありませんが・・・
いつもながらすごい情報が詰まった記事
見習いたいです
2009-05-13 08:24 BOLEH URL 編集
1. 無題
以前熱帯魚にはまっていたので、懐かしくまた最近の珍種などを楽しく拝見しました。
相当過去記事まで拝見しました^^ 面白いです。
最近アベニーパファーでちょっぴり熱帯魚の世界に戻りました。
はまると底なしなので怖いですねぇ(笑)
2009-05-13 00:52 ゆったり人 URL 編集