池袋と原宿に支店をもつインド・ネパール料理店
「マサラハット」。
本店はここ、西武池袋線東長崎。
渋い立地です。
「ブッダ」が閉店した今、東長崎のインドレストランはここ一軒となりました。
「マサラの小屋」の店名どおり、山小屋調のレンガ壁・・・と思ったらレンガ調の壁紙。
板橋「セワ」と同じパターンですね。
この日はランチ訪問。
せっかくなので一番豪勢なセットを頼んでみましょう。
だって、それでも1000円しませんから。
マサラハットスペシャルランチセット ¥980
カレーやケバブが小さいのではありません。
ナンがでかいのです。
野菜カレーとマトンカレー。
特筆すべきことはないのですが、しっかり美味しい。
つまり、東京にある標準的なネパール系インドレストランの方向性を辿りつつ、
その中ではそれなりに安定感のあるレベル、ということ。
実際、原宿店や池袋店と比べても味のバランス、作りの丁寧さはワンランク上。
さすが本店といったところです。
ナンは万人が期待する味。
しかもでかくて言うことありません。
うんうん、焼き物もそれなりに美味しいじゃない。
これだけインド料理屋さんが乱立する東京において、
この店に来るためだけに西武池袋線に乗るか、といえばそこまでではない気もしますが、
来ればしっかりと外さないだけのクオリティのあるお店。
しかも結構リーズナブルだし、なにより店員さんもホスピタリティ抜群。
この駅この地域にこの店あり、といった感じでとっても良い店じゃないですか。
「マサラハット」、ちょっと見直したなぁ。
やっぱり本店には行ってみるものですね。
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マサラハット 東長崎本店 (インド料理 / 東長崎駅、落合南長崎駅、椎名町駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.5
寺山修司ニ見ツメラレ、神秘ノ薫リ、其の磁場ヘト惹キ寄セラルル。
「あるぽらん」
魑魅魍魎、百鬼夜行、コケカキイキイ之宴。
ヤァヤァ、ボスノ名ハ、非エロニムス。

毛皮ノ茉莉ニ、看取ラレテ、
嗚呼、椿ノ少女、田園ニ死ス。
イヨィ!メデタヤ一等賞!!

九十九ノ神ハ、付喪神。
憑物神ハ、後髪。
夜明ノ晩ニ、鶴ト亀ガ果タシ合イ。
ドチラモ、ガンバリ入道。
うちなん酎 ¥500シイクワサァ、ナンクルナイサァ、三色ノ時間。
象ノ時間、
鼠ノ時間、
鵺ノ時間。
頼光ノ弓、頼政ノ矢ヲ放チ、夜ノ裂目カラ、月ノ汁ガ滴リ堕ツル。
ミャンマー風チキンカレー ¥800サァサァ、オ立会イ。
「琉球」ノ風ニ乗リ、「ミャンマァ~」カラノ香辛土産。
ハテ、呼ンデイタノハ、コノ「カレェ」デアッタカ・・・
ホウ、薫ッテイタノハ、コノ「カレェ」デアッタカ・・・
コノ「カレェ」、マタノ名ヲ、「あるぽらんカレー」。
ナラバ「あるぽらん」トハ・・・
ガツン脳天、香辛ノ華。
チャクラニ大輪、蓮ノ花。
イヨィ!目出度シ!愛デタシ!!
ドンツクドンツク、ポッキリコ。
マタキテネェ~
ドンツクドンツク、ポッキリコ。
ドンツクドンツク、ポッキリコ。
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あるぽらん’89 (ダイニングバー / 阿佐ケ谷駅、南阿佐ケ谷駅)
夜総合点★★★★☆ 4.2

ズンッ!!!
今にも空へ発射しそうなサンマ。
これ、実は
サンマカレーなんです。
10月某日、
USHIZOさん主催のカレー会CCUが新大久保のタピで行われました。
参加者は12名。
タピは小さな小さなお店なのですが、立食形式でセッティングしてくださり楽しいひとときが過ごせました。
さて、「タピ」はベンガル料理などをベースにしながらも、日本独特の季節の旬を組み合わせた独創的な料理が持ち味なのですが、
この日はまさにその本領発揮。
秋の味覚をふんだんに取り入れたスパイス料理はどれも見たことも食べたこともないものでした。

この日のメニューは以下の通り。
・さんまのピクルス
・さんまカレー
・茄子カレー
・マトンカレー
・紫芋パコラ
・白子パコラ
・ムング豆フムス
・大根のサンバル
・ダール
・デザート
・お茶白子からフムスまで同じテーブルに並んでいるってのがまさにタピですね。
こちらは
紫芋パコラ。
芋をまるまる使っているので巨大。

中は鮮やかな紫色(写真は鮮やかじゃないけど)。
インド人に食べさせてみたい。
で、こちらが
白子パコラ。
辛し明太よろしくチリペッパーがかかっていてなかなかの辛さ。
でもって中はぎっしり白子ですから、どんな北インド料理よりもリッチ&クリーミーな味わいなんです。
この火一番驚いたのがこちら、
さんまのピクルス。
回遊水槽のように二匹のサンマが円を描き、その中にトロットロの完熟柿ソースが輝いているんです。
非常に動的な、絵画を見ているかのような盛り付け。
サンマと柿、同じ秋の味覚ながら出会うことのなかった二つの香りが互いを打ち消すことなく共存している不思議な一皿。
これをいただけただけでも、来た甲斐があったというものです。

食後は栗のデザート。
最後まで日本の秋を堪能させていただきました。
やはりタピの料理は全て、「えっ?」というフェイントの後「なるほど!」とくるのが楽しい。
まさに旬の食材をカンバスに、スパイスという筆で描かれた油絵のよう。
食欲の秋と、芸術の秋、それを一度に味わうことができるのがタピの素敵なところですね。
この日は立食形式だったこともあり、参加者同士のコミュニケーションが活発だたのも嬉しいところ。
「マレーシアごはんの会」主催の音さん、
「My Breakfast」のひろこさんなど、
非常に幅広い面々が集まってきたのも、流石USHIZOさんといったところです。
ブログ、Facebook、twitter、mixiなどなど、様々なSNSを経由して、
様々な人、様々なクラスタの人々がカレーやスパイス料理の世界に興味を持ち踏み込もうとしている今、
参加者が固定しすぎない、CCUのようなオフのあり方はひとつの指針となるような気がします。
主催者のUSHIZOさん、タピさん、参加者の皆さん、楽しい時間をありがとうございました。
(
USHIZOさんの記事はこちら)
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TAPiR (東南アジア料理 / 新大久保駅、大久保駅、西武新宿駅)
夜総合点★★★★☆ 4.4
昼総合点★★★★☆ 4.4
新宿三丁目、コメ兵のちょうど真裏の路地にあるタイ料理店
「スアータイ」。

実はここ、近くにあるタイ料理の有名店
「バーンキラオ」の姉妹店なんです。

とはいえ、店内の雰囲気は「バーンキラオ」とは全く異なる感じ。
ディープでない、という意味ではなく、別の意味でディープ。

だってタイ料理店なのに入り口で靴脱ぐんですもん。

完全お座敷の店内。
なのに掘りごたつ式のカウンター席があったりしてなかなか楽しい。
のんびり寛げる隠れ家としてディープなのです。
ガイヤーン ¥750でも、料理は流石に本格的。
タレなんてガッツン本場の味ですよ。
ゲーンチュトーフムーサップ ¥980豆腐と挽き肉のスープ。
お座敷カウンターでこれたべちゃったらもう、動きたくなくなるね。
タイなのに、しっぽりという言葉が良く似合います。
ゴディオヘン ¥780ビーフン麺の汁なしそば。

これが何気に美味い。
お店の雰囲気を差し引いても、また食べたくなる味です。

珈琲だってほら、この通り。
いいね~。
「バーンキラオ」がディープな夜遊び、といったイメージならば、
こちら「スアータイ」は親しい人との和やかなひととき、といったイメージ。
しっぽり親交を深めたい相手と、どうぞ。
同じビルの上、「カラオケダイニング OZU」も同じ系列らしいですよ・・・謎だけど。
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湯島「デリー」で修行後、木場「カマルプール」の立ち上げに参加した「カレーアイドル」。
彼女が新しいカレーのお店を出したのはここ、原宿。
「The Good Curry Shop ザ グッドカレーショップ」ちょうど「The GREAT BURGER California House」があった場所で、
このお店も「The GREAT BURGER」と同じオーナー経営とのこと。
二ヶ月ほど前、「The GREAT BURGER」でハンバーガーのイベントがあった際、
「今度カレーのお店出すんですよ、是非来てください」と言われてはいたのですが、
まさかそれがカレーアイドルのお店だったとは、実に世の中狭~く繋がっておりますね。
原宿の、しかもハンバーガーのお店の居抜きらしく、お店の雰囲気はオールドアメリカン。

しかし流れる音楽はマサラ臭プンプンのインド歌謡ですよ。

メニューブックもなんだか、70年代ハリウッドの雰囲気。
アメリカンニューシネマに登場するヒッピーがインドへのマジカルミステリーツアーに憧れている・・・そんな感じです。

メニューを見れば、ビンダルーやら、チキン65やら、なかなかマニアックなものも含めバリバリインド。
では早速攻めてみましょう。
アチャール ¥300オイルの艶もまぶしいこちら、いわゆるターリーの付け出しとは全く別物。
ナスと玉ネギがガッツリスパイシーに仕上がっており、おつまみとしては最高の部類。
ハンバーガー方面の方々にも変則ピクルスとして楽しんでいただけそうな奥ゆかしさを持った、まさに逸品です。
値段も安いし、これはオススメ!!
スパイシーラムキーマ ¥850バスマティライス ¥250トマトと玉ネギ、コリアンダーが実に色鮮やか。一見するとタコライスのような賑やかさです。
弾力あるラム肉にカルダモン、シナモンなどのホールスパイスがガンガン効いて、これはかなり好みの味。
カレーを食べ慣れた身としては激辛というほどではありませんが、かなりスパイスが立っているのでマニアでも充分満足できるはず!
しかもライスはバスマティ。
マスタードシードの目とパプリカのチークがアイドル的にキュートですよ。
・・・あ、反対からみたらウーパールーパーにも見えるかな?
バターチキン ¥750
ゴルゴンゾーラチーズナン ¥600鋭角的なラムキーマと対照的に、リッチ&クリーミィな組み合わせを試みてみました。
バターチキンはトマトの酸味にカスリメティの香りが加わった、素晴らしき仕上がり。
そして「カマルプール」の名物だったゴルゴンゾーラチーズナンに原宿で出会えるとは!!
ナン生地の焼き色が独特なのは、こちらのお店の窯がタンドリーではなくピザ窯だからでしょうか。
しかし美味しそうです。

とろーんと肉厚のナンからとろけ落ちるゴルゴンゾーラ。
ナン生地のしっかりとした歯ごたえにゴルゴンゾーラのかなり濃厚な風味。
そしてハチミツか何かで甘みを加えているのでしょうか、とても立体的な美味さの逸品です。
原宿でもそのキラーコンテンツぶりは健在ですね!

食後には
チャイマサラ ¥400を。
カレーアイドル曰く、「原宿という街に合わせにいってる」とのことですが、
いえいえ、それは完全な迎合という意味ではなく、
原宿に集う人たちにインド料理の美味しさを最適化して提供しているという意味と受け取りました。
カレーもしっかり、わかっている人が作った味になっているし、
アチャールとゴルゴンゾーラチーズナンはまさに磐石。
ここは誰が行っても損しない、良いカレー屋さんですよ。
・・・あ、英訳したら
「The Good Curry Shop」ってことか。
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ザグッドカレーショップ (カレー(その他) / 明治神宮前駅、原宿駅、表参道駅)
昼総合点★★★★☆ 4.1
恵比寿・長者丸。

閑静な高級住宅地の、路地のその奥に出現した、巨大な猫の看板。

「薬膳スープカレー Shania -シャナイア-」そう、実はここ、品川や千駄ヶ谷で北海道スープカレーの移動販売をしていたお店の、
初の固定店舗だったのです。
正式オープンは2012年12月1日の予定で、
現在はプレオープン期間としてひっそりと営業開始中だそう。
店内は「猫のあじと」という名のギャラリーにもなっており、
ここがカレー屋さんだということを忘れてしまいそうな雰囲気。




しかし猫を主役にしたシュールな絵画の数々は、
スパイスによるトリップに案外合うかもと思ったり。

さて、スープカレーのメニューは3種。
・チキン
・野菜
・エビ(ココナッツ風味)
オプションで辛さとライスがチョイスできるようになっています。
ジンジャーエール(辛口) ¥300結構辛口、結構炭酸強め。
ストローが潜水艦のミサイルのように浮き上がるくらい強炭酸なんです。
チキン 辛さLv.3 ¥980
発芽玄米にGRADE UP +¥100ほほう、これは立派なチキンですね!
ちょっととろみのあるスープにチキン、ニンジン、ピーマン、ジャガイモ、そして大根が入っています。
まぶされた赤いトッピングはベニバナ。
趣のある器もナイスですよ。

チキンは骨の髄まで齧れるほどホロホロ。実に素晴らしい。
とろみのあるスープにはかなりバジルが利いています。
そして何より、チキンの下に隠れた大根にスープが浸みわたり最高。
なかなか味の輪郭がはっきりとした、美味しいスープカレーです。
「スリランカ狂我国」のようでも「Savoy」のようでもあるこのスープカレー、
聞けばマスターは意外にもフレンチ出身。
学生時代、札幌でスープカレー各店を食べ歩いたそうで、例えば大根を入れるアイデアは「Yellow」からなのだとか。
なるほど、だから色々なお店の気配を感じさせながらも、独自の味になっているわけだ。

具材の種類こそ、他店と比べれば少ないものの、この立地で1000円を切る価格、
スープの完成度、各具材の仕上げの確かさと、充分に勝負できるポテンシャルを持ったお店です。
あとはおいおい、トッピングのバリエーションが増えてくればリピートの楽しみも増えるというもの。
しかしまずは基本で勝負。
実に楽しみなお店が誕生しました。
12/1の正式オープンが待ち遠しいですね。
※お店の最新情報、移動販売の情報は
こちらのHPをどうぞ。
twitterもやっているようですよ。
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シャナイア (スープカレー / 目黒駅、恵比寿駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.8
六本木駅からヒルズへとつながる地下通路。
その端にある「a Cave アジアン食堂」
バインセオやフォーなどのベトナム料理を中心に、アジア各国の料理を揃えたお店です。
かつて麻布十番にお店があった頃はたまに寄っていましたが、六本木に移ってからは初めての訪問になります。
(麻布十番のお店は同系列の沖縄料理屋さんになったようです。)
六本木駅改札からすぐの立地にしてこの落ち着いた空間はなかなか貴重ですね。
ハーブと野菜のベトナムサラダ麺 フォーチャーゾー ¥980揚げ春巻が乗ったサラダ仕立ての汁なしフォー。
タイの汁なし麺はよくありますが、ベトナムの汁なし麺はあまり食べたことがありません。
何かとてつもなくヘルシーな気がしちゃいますね。
食べてみれば実際その通り。
酸味たっぷりのドレッシング(?)がかかった生野菜をバリバリ。
その下にヘルシーな米麺。
カリッとあったかい揚げ春巻がよいアクセントになっています。
まさにサッパリスッキリ。
爽やかな気分になっちゃいましたよ。
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a Cave 六本木ヒルズ店 (アジア・エスニック料理(その他) / 六本木駅、乃木坂駅、麻布十番駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.2
「indian × japanese dining bar」その不思議な響きに導かれ、ランチでの訪問。
「ライムズ インディア」店内musicは
Dead or Alive.
ピート・バーンズの野太い声に乗ってナンを叩くインド人、ちょっと他では見たことありません。
白と黒を基調とした店内はなるほど確かに
not indian but the bar.
しかしよく見ると黒いスツール&チェアーは黒いガムテープをグルグルに巻いた
re-constraction 仕立て。
マルタン・マルジェラ調と言えば聞こえはよいですが、資金面での苦労が垣間見えますね。
ビリヤニ ¥1080はて、チキン?マトン?何ビリヤニだろうな~と思って注文したのですが・・・
なんと驚きの・・・
プレーンビリヤニ!!肉はおろか、野菜も見える形では一切入っていません。
しかもライスは均一なオレンジに炒められた
超ミニマリズム。
ビリヤニという料理を脱構築した、これまた
マルジェラ的ビリヤニです。
そしてセットにはライタではなく・・・
マッキニーソース。
つまり
チキン抜きのバターチキンです。
この徹底したミニマリズム追求の美学、恐るべし。
平たく言えば、
具なし炒めビリヤニに具なしバターチキン。
普通ならdisりたくなるものですが、案外美味いから困ったもの。
適度なスパイシーさで味が引き締まっているのです。
ただそれが計算され尽くしたミニマリズムによるものなのか、たまたま肉を切らしていてそうなったのか、微妙な風合いが心ざわつかせます。
ホットチャイ ¥100うん、これはちょっとイマイチ。
ただ色あいは非常に
マルジェラ的だ。
しかしよく考えたら、どのあたりが
「indian × japanese dining」なのか?
それがわからないあたり、非常にインド的なのでした。
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ライムズ インディア (ダイニングバー / 三田駅、田町駅、芝公園駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.2
ベトナム式サンドウィッチ「バインミー」の専門店、

その名も
「バインミー☆サンドイッチ」。
高田馬場駅徒歩一分の好立地ながら、裏道にあるため、
知らない人は知らないお店です。
バインミーは、ベトナムが元々フランスの植民地だったことに由来して、
フランスパンを用いたサンドウィッチ。
具材にはパクチーや膾、ナンプラーなどが用いられており、
まさに東西の文化がワンパックとなった独特の食べ物です。
店主の木坂さんはカナダ留学中、ベトナム系移民がつくるバインミーの味に魅せられ、
ついにこのお店を開くに至ったのだとか。
お店の外にちょっとした席があるものの、基本はテイクアウト。
食券機でトッピングなども選べるシステムになっています。
(ちなみに店内は撮影禁止になっています)
ベトナム料理店でバインミーを出すところはいくつかあるのですが、
本来は庶民のファーストフード。
こういった気兼ねなく買えるシステムは非常に嬉しいですね。
しかもバインミーの基本価格は500円。
サブウェイ感覚のファーストフードとして実用性充分ですよ。
バインミー ハニーレモングラスチキン ¥500ハニレグラチキ。
新メニューだったので頼んでみました。

プリプリチキンにたっぷり膾、パクチーどっさり。
もう見ているだけでワクワクします。
食べてみるとレモングラスの爽やかな香りが広がり、
しっかりした味付けのチキンとのメリハリが最高。
そして、表面パリッと中フワフワのパンもなかなかのもの。
いやいや実に美味しいなぁ・・・
もう、ここがあれば他のファーストフードは要りません。
同じベトナムの「PHO24」みたいにチェーン展開してくれないかなぁ・・・なんて。
さもなくば、サブウェイでバインミーのメニュー化希望!
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バインミー☆サンドイッチ (サンドイッチ / 高田馬場駅、下落合駅、西早稲田駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0
阿佐ヶ谷、飲み屋街のはずれにある老舗タイ料理店「ピッキーヌ」。

レトロでイエイエな看板書体はいつ見てもナイス。
とっても昭和テイストなんですが、創業は平成元年。
でも24年も経てば大老舗なんですよね。
今ほど多様なグルメ情報が流通していなかった90年頃、
タイ料理といえば「メーヤウ」「メーサイ」にここ「ピッキーヌ」という感じだったわけで、
古くからのカレーマニアにとってはそういう意味で有名店なんです。

店内は2008年に改装されており、結構綺麗。
が、メニューを開くと、他のタイ料理店ではあまり見かけない、ディープな料理がたくさんです。
★ホイ ジョー ¥1200
海老、蟹、豚ひき肉の湯葉包み揚げ。
サクサクに揚がった湯葉と、テリーヌ的に柔らかい具材の対照的な食感がなかなか素敵。
とりあえずのツマミとしては安くないですが、とっても美味しくてオススメ。
★ハウスワイン(白) デキャンタ ¥600え?デキャンタが安い!!
これはオトクですぞ。
★サトー ¥1200
★カオニャオ ¥350サトーは切り餅ではなく、サトー豆のカレー。珍しいですね。
サトー豆っていうのは中国語で「臭豆」、英語で「Stink bean」と呼ばれるように、独特の香りがある大きな豆で、
人によってはちょっと苦手だったりするようですが、私はこの独特な香りと食感が大好き。
マレーシアでは「プタイ」といい、名店「馬来西亜マレー」のサンバルプタイは私の好物の一つだったり。

カレー(ゲーン)自体はとろんとした仕上がり。
甘辛ではあるのですが、見た目よりは充分辛いですよ。
★イェンター フォー ¥850
これまた珍しい、紅腐乳を使ったタイラーメン。
実に濃厚でクセのある味が堪りません。
ちなみに家系ラーメンの海苔のように並んでいるのは揚げワンタン。
と、ここでしか食べられないような激シブ大人テイストの料理セレクトだったのですが、
個人的には非常に当たりを引いた気分。
味濃い目、匂いも強め。
タイ人による現地バリバリなお店とはまたベクトルの違うディープタイ料理。
ここはまだまだ存在価値があるお店だと、改めて感じました。
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ピッキーヌ (タイ料理 / 阿佐ケ谷駅、南阿佐ケ谷駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.6
★不定期連載「Curry & Wild Life.~南アフリカ特集」★
⇒目次はこちら。ケープタウンから車で3~4時間ほど北上したあたり、
多様で独自の生態系で有名なセダーバーグ野生保護区(Cederberg WR)。
巨大な風化花崗岩が連なった奇想天外な光景が広がる、通称ロックランズといわれる一帯には、
多肉植物をはじめとする多様な植物系がみられます。
そしてもちろん動物も・・・とりわけ爬虫類の多様さには目を見張るものが。
今回は私が数日間のロックランズ滞在の間出会った動物達をご紹介してゆきましょう。

山の麓に広がる平原にロバがいました。
放牧というには囲いがなさ過ぎるのですが・・・野生化しているのでしょうか?
周辺の平原には他に、ダチョウ、バブーン(ヒヒ)、ホロホロチョウ、スプリングボックなどもいました。
全部写真には撮れなかったのが残念ではあります。
特にバブーンは凶暴で群れをなしており、「出会ったら決して歯を見せてはならない」ということ。
ヒヒは威嚇するときに歯をむきだしにするので、こちらが歯を見せて笑っていたとしても威嚇と捉え攻撃してくるのだそう。
なかなかスリリングです。
おや・・・

これは巨大な蟻塚です。
いや、蟻とは言っても・・・・

シロアリなのですが。
ご存知の方も多いとは思いますが、シロアリは蟻の仲間ではなくむしろゴキブリに近縁。
こちらのシロアリは、日本とは異なり飴色をしています。
シロアリの蟻塚はかなり多く見られたのですが、時に崩されたものもあり、
聞けば「アリクイが壊したもの」なのだということ。
しかし分類上のいわゆる「アリクイ」は南アメリカ大陸の動物なので、ここでいうアリクイ(anteater)とは、
現地でいうパンゴリン、つまりセンザンコウ(scaly anteater)のことだと思われます。
野生のセンザンコウ、見てみたかった。
お、道を横切る巨大な物体・・・

こちらは
ヒョウモンガメ Stigmochelys pardalisですね。
動物園などではカラフルに見える黒と黄褐色の模様の甲羅も、
この地でみればなるほど、風景に溶け込んでいますね。
このカメ、乾燥した砂地に生える多肉植物を食べ、シロアリの古い蟻塚で休眠するのだそう。
なるほど、見渡せば実に納得の生活空間です。

今度はヘビの登場です。
バイパーのような模様でドキッとしたのですが、顔つきが丸かったので
House Snakeの仲間かもしれません。

おっとでかい! こちらは
オオヤスデの仲間 Spirosteptus Sp.でしょうか。
奇蟲マニアには垂涎の光景です。

遠くには随分と尾の長い鳥が。
なんてエキゾチックなんでしょう。

・・・さて、ロックランズの動物達が暮らすのは、ふもとの砂地だけではありません。
今度は岩の上を見てみましょう。

岩の窪みにびっしりと詰まった、木の実のような物体。
聞けば「ウォーリーの糞」ということ。
ウォーリーというのは現地の呼称で、
ケープハイラックス(Procavia capensis)のこと。

(写真:wikipedia ©Hans Hillewaert)
ハイラックスは岩の上に住み、タヌキやモルモットのような姿をしている動物ですが、
実はゾウやサイの先祖に近い仲間。

こちらはまだ乾いていない、ホヤホヤの糞。
しかし凄い量ですね・・・・
どの岩の上にも糞があったものの、この地では実際にハイラックスに出会うことはできず。
実は後に、意外な場所で出会うことになるのですが・・・それはまた先の話。

そそり立つ様々な奇岩。
その裂け目にすばやく出入りする影。
フラットロックリザードの仲間です。
頭から尻尾まで扁平な体つきで、岩の割れ目にスルスルっと入っていきます。

この個体は漆黒のボディに黄色い3つの線が入った尻尾。
種類までは同定できませんでした。
その他にもこの岩場にはトカゲの種類が非常に多く、
前半分がエメラルドグリーン、後ろ半分がオレンジというド派手な
Cape Flat Lizard(Platysaurus capensis)、
ニホントカゲのように尾が青い
Dwarf Plated Lizard(Cordylosaurus subtessellatus)、
ゴツゴツとイグアナのような顔つきが魅力の
Southern Rock Agama(Agama atra)などを見かけることができました。

そして、さらに驚きの発見。
この不思議な岩の上に小さな水たまりがあったのですが・・・

なんとそこにはオタマジャクシの群れが!!
どうやってこんなところに産卵しに来たのか?
餌はどうするのか?
育ったらどこへ行くのか??
まったくもって謎だらけですよ。
ロックランズ、奇妙なのはその地形だけではないようです。
★不定期連載「Curry & Wild Life.~南アフリカ特集」★
⇒目次はこちら。
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銀座「ジャイヒンド」と同じビルの最上階に、マレーシア料理のお店があります。
「ラサ マレーシア」
マレーシア料理店って何となく飲屋街やら、町の外れにあるイメージが強いのですが、
こちらは堂々銀座のど真ん中。
マレーシアとシンガポールで長く腕を振るったベテランシェフ、リヨンさんのお店です。

誇らしげに店内ではためくマレーシア国旗。
アメリカの星条旗に似ている理由は「謎」「偶然?」とのこと。
マレーシア料理と一口に言っても、華僑系料理あり、タイ料理に近いものあり、インドの影響を受けたものあり、
また、様々な地域によっても料理のバリエーションは千変万化。
こちらのお店は料理、ドリンク、デザートと、他では見かけない珍しい料理が沢山。
そして面白いことに、メニューに「ケラン風」とか「ペナン風」とかいう、
それぞれの料理のローカリティがしっかり記載されているんです。
眺めているだけでもマレーシア料理の多様性を楽しむことができますね。

しかも・・・ほとんどの料理に「オススメ!!」マーク(笑)
逆にマークがついていない料理が気になってしょうがありません。
シラップリマウ ¥525バラのシロップジュースにレモンを加えたもの。
まぁ、薔薇です。薔薇。かなりスッキリした味。
アンパン風 あつあつ鉄板豆富 ¥1365中華とも、東南アジア料理ともつかない不思議な料理!
ギュッと固い豆腐とひき肉、ミックスベジタブル、そして生玉子が濃厚ソースの上でジュウジュウ。
ちなみにアンパンはクアラルンプール郊外に位置する町。
だからかどうかはわかりませんが、ちょっと下町っぽい味わいが楽しい一品。
(お値段は銀座価格ですが・・・)
パンコール風 フィッシュヘッドカレー ¥1890一番人気のメニューだそうです。
火であたためられた土鍋でのサーブ。
ですが汁気が少ないため、量はそれほどではありません。

見てください、この巨大なタイの頭!
他にオクラや茄子が大きめカットでゴロゴロ。
カレー自体はタマリンドの酸味がかなり効いていて、どことなく南インド料理のような風合いです。
他のマレーシア料理店で今までいただいたフィッシュヘッドカレーとはだいぶ違う味わいですが、
南インド料理も好きな私としてはこれはこれで嬉しい!
ちなみにパンコールとはリゾートに人気の離島だそうです。
イポー風地鶏釜飯 ¥1470地鶏たっぷり、椎茸たっぷり。
ネットリとした食感とおこげのガリガリ感がたまりません。
味はかなり濃く、時折出てくるホールペッパーもスパイシー!
これは締めに最高な一品だなぁ。
イポーはマレーシア第二の都市で、人口の7割が中国系なのだそう。
なるほどなるほど。
ラサ特製バナナ春巻き ¥578これまた独特なデザート。
揚げた春巻きの皮はギュッと固く、砂糖漬けのようになっています。
細かく砕かれたピーナッツがブワッとかかっていて、
どことなく中華菓子のようですね。
ちなみにお通し代は¥300。
リッチな立地だけあって、お値段は総じて安いとは言えないものの、
興味深い料理がたくさんあり、どれもしっかりとした味付け、辛いのが苦手な人も大丈夫と、
アジアンなおもてなしにはぴったりな良い店ですよ。
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ラサ マレーシア・シンガポール料理 (東南アジア料理 / 銀座駅、東銀座駅、銀座一丁目駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.7
二年ぶりに中野新橋の洋食屋「でみぐら亭」へ。
前回訪問時にはここで「神保町直伝の焼きカレー」を注文したのですが、
どうしても食べておきたいメニューが他にもあったのが再訪の理由。

実はここのシェフ、かの有名な「たいめいけん」出身。
「たいめいけん」といえば、オムライスですよね。

流石の流石、オムライスメニューは充実。
「フワフワ」仕立てと「トロトロ」仕立てが選べるあたりも流石の流石。
しかも「たいめいけん」にはないオムカレーがあるってんですから、これは頼むほかありません。

まず初めに出てくるのがサラダとお味噌汁。
気取らない町の洋食屋さんって感じでよいです。
トロトロオムカレー ¥980わお!流石に美しい!!
まさしく「たいめいけん」仕込みのオムライスにカレーがたっぷり。
それでいて価格は「たいめいけん」のオムライスより安いっていうのですから!
「トロトロ」の名にふさわしいトロトロの卵が、
「でみぐら亭」の名にふさわしいデミグラ系のカレーにベストマッチ。
老若男女、きっとだれもが幸せに感じる一皿です。
やれやれ、今度は「フワフワオムカレー」を食べてみたくなったぞ。
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ある日、阿佐ヶ谷北口に気になる貼り紙が出現したんです。
「インド料理の有名店、阿佐ヶ谷に登場!」・・・え?どの有名店だろ?
まさか、デリー? 南インドダイニング? アジャンタだったら大ニュースだなぁ!!
そんなトキメキの果てにオープンした、答えはこちら!!
「ナマステヒマール」・・・え?
(知ってる?ねぇ知ってる??)写真をよくみてください。
呼び込みの店員さんのイエ~イポーズが、ファンキーななんちゃって感を増幅しています。
こんな清々しい気持ちは「北京原人 Who are you?」という映画で北京原人役の俳優をさんざんシークレットにした挙句、「ジャーン!北京原人は実は本田博太郎で~す」と初めて聞く名前を大発表されて以来ですウパー!
しかも店内、9割方ネパールだし!!
この気持ち、プライスレス。
あの頃「どこの馬の骨やねん!本田博太郎 Who are you?」 と、芝居は猿なのにホースボーン扱いされていた本田博太郎に思いを馳せ、メニューを開いた私は目を疑った!!
★ホースチップス ¥500どこの馬の肉かはわからないが馬肉の一口フライ。
見た目は地味だが噛めば噛むほど味が出るあたり、まさに本田博太郎の演技そのものでウパー。
ネパール料理的にはスクティとパコラの中間的味わいでツマミに丁度よくウマー。
ちなみに皿の中央はマヨネーズだったりウパー。
★サラダ&チキンスープこちらはサービス。
チキンスープにはワカメが入ってるんです。
そういや石立鉄男の名言に「お前はどこのワカメじゃ Who are you?」というのがありました。
★アルゴビ ¥700
タンドリーロティ ¥300ネパールのダルバートもメニューにあったのですが、ここは一つインド料理の有名店に敬意を表してインディアンなメニューを注文。
カリフラワーとジャガイモの優しいカレーに堅焼きロティを合わせてみたウパー。
(解説)「ウパー」とは、本田博太郎演じる北京原人のキメ台詞です。
阿佐ヶ谷には玄人好みの激シブインド料理「バンダリ」や、インド・ネパール料理の名店「クマリ」もあり、なかなか激戦ではありますが、ここのウリは何せ親しみやすさ。
立地も良いし、いけるかもウパー!
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ナマステヒマール (インドカレー / 阿佐ケ谷駅、南阿佐ケ谷駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.2
ピタ・ザ・グレート=偉大なるピタパン。
コナン・ザ・グレート=偉大なるコナンといえばアーノルド・シュワルツネッガーですが、
偉大なるピタパンとなれば熊川哲也しか思い浮かばないですね。
申し訳ない話ですが。
「ピタ・ザ・グレート」は溜池山王、赤坂ツインタワーにあるイスラエル式ピタサンドのお店。
ツインタワー、といっても入り口は外。
ツインタワー二棟の間の道にお店への階段を見つけることができますよ。
オープンは1993年。
このビジネス街でピタ一筋10年近くはある意味凄いです。
店内はザックリとした造り。
床もカウンターも白い粉まみれなので、「え?工事中?」と思ってしまいがちですが、これが通常状態。
間違えて引き返さぬよう。
白い粉はもちろん小麦粉。
店中こなこななんです。
さらによく見ると、カウンターは電車の車輪とレール。
地下鉄南北線のモノをどこぞで調達してきたらしい・・・です。
しかしこのお店で一番インパクトあるのは店主のキャラ。
この日は開店直後昼12時にうかがったのですがまだ準備中。
「モウチョット カカリマァ~ス!」「ハイ、オツマミ!」
渡されたのはプレーンのピタパン。
開店を待つ間、外のテーブルに白い粉巻き散らしながらピタパンをいただくわけですが・・・これがドえらく美味い!!
私も比較的パンにはうるさいほうですが、この出来たてピタパンの柔らかな食感、小麦粉の香り、素晴らしいです。
15分ほどした頃、店主が登場。
「オニイサァ~ン!」
どうやら準備ができたようです。
それでは注文を。
客「フムスピタ」
店主「準備してないと作れないよ」
客「クラッシックピタ」
店主「最近作ってないね~」
客「トマトジュース」
店主「売り切れました。」
店主「飲み物はコンビニでどうぞ~」
・・・なかなか強烈です(笑)
「ナイルレストラン」を髣髴とさせるやり取りの末、こちらをゲット。
ビッグピタ ¥880見た目は微妙ですが、ファラフェル入りの贅沢なピタサンドです。
「スパイシー? オア ノット??」
と聞かれたので「ホット」でオーダーしました。
で、食べてビックリ!
困っちゃうほど美味いです。
野菜にアツアツのファラフェル、意外に辛いチリ系のソースがメリハリになって、あらまあおやまあ・・・
口の中で純白ピタパンの熊川哲也が華麗なるジャンプを繰り広げます。
それほど美味い。
こりゃあ10年間お客が途切れないのも納得だ。
・・・でも油断していたらかなりお腹いっぱい。服は真っ白。
すっかりグレートなピタパンワールドに染まってしまうのでした。
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ピタ・ザ・グレート (西アジア料理 / 溜池山王駅、国会議事堂前駅、赤坂駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.8
★不定期連載「Curry & Wild Life.~南アフリカ特集」★
⇒目次はこちら。南アフリカの植物、と聞いて、みなさんはどんなものを想像するでしょうか?
サバンナにそびえるバオバブの木・・・というのが一般的なイメージかも知れません。
実際、南アフリカには巨大なバオバブの木が自生しており、
その巨大な幹の中の空洞を活かしたバーがあるなんて話もあるほど。
しかし、実際の南アフリカは、我々がイメージするよりも遥かに多種多様な生態系にあふれているのです。
今回私が訪問したのは、ケープタウンから車で3~4時間ほど北上したあたりにあるセダーバーグ野生保護区(Cederberg WR)。

そこにはロックランズ Rocklandsと呼ばれる、見渡す限り巨大な風化花崗岩が連なった山々があり、
世界中のロッククライマー達の聖地となっています。

積み重なる奇妙な岩々、一般的なアフリカのイメージと異なって、
8月の朝晩にはダウンジャケットが必要なほど冷え込むんです。
逆に晴れた昼間ともなると強烈な日差しがまさに肌を刺すように照りつける、
なんともダイナミックな気候。
(オゾンホールの影響もあるのでしょうか?)

しかしロックランズは決して不毛の地ではありません。
岩に刻まれたオレンジの縦縞は水が流れた跡。
どういう原理かわかりませんが、岩から染み出し流れ出した水が岩の上に湿地を形成し、
乾燥地帯と湿地帯が入り混じった独特の生態系を作り上げているのです。
まずは、ここロックランズで出会った植物をご紹介しましょう。

奇岩の上にできた窪み、そのちょっとした水溜りの周辺には多種多様な多肉植物が自生しています。

実際、ナミビアからここ南アフリカまでの一帯は世界一の多肉植物密集地帯。

日本の園芸店などで小さな鉢植えで販売されているような多肉植物が、
それこそあちこちにワサワサと生えています。
これ採集したら儲かるだろうなぁ・・・なんて考えもよぎりますが、ここは自然保護区。
もちろん、野生動植物の密輸なんてしようものならダブルの犯罪ですよ。

岩の割れ目、窪み、なるほどこんな風に自生しているのか・・・と、
園芸店では到底わからない生態に感心しきり。
一方、水が流れる岩の上には、また別の植物たちが見られます。

コケの上に見える赤い葉っぱは、モウセンゴケの一種。
もちろんコケの仲間ではなく、れっきとした食虫植物です。
ということは、小さな虫がここにいる、ということですね。

こちらはハナワラビの一種ですね。
栄養葉とは別に伸びた胞子葉が花のように見えることから名づけられたシダの仲間です。
このモウセンゴケやハナワラビの仲間は日本の山地でも見かけることができますね。
もちろん種は異なるのでしょうが、非常に親近感がわいてしまいます。

奇岩のふもとには風化した花崗岩が堆積したと思われる砂地が広がっています。
ところどころに小川が流れているため、植物相は豊富。
高さ一メートルほどの薄緑色の潅木が連なる美しい光景、砂漠のオアシスというのはこんな感じなのでしょうか。
砂地に深く根を下ろし、夜の寒さから身を守るためでしょうか、
著しく扁平で地面に張り付いたカタチの植物が数多く見られます。

一番多くみられたのがこの種類。ハエマンタスの仲間でしょうか。
象に踏まれたようにペッタンコですが、ほぼ全てこの状態なんです。

こちらはアザミの仲間でしょうか、茎はほとんどなく、
地面から直接花が咲いているような感じ。
地面に張り付いた葉から、かなり硬い棘が真上に張り出し、完全な防御を誇っています。

こちらはキクのようにも見えますが、葉っぱが多肉で、花びらにはシルクのような独特の光沢があります。
ハマミズナの仲間でしょうか。
バッタなどの小さな昆虫が集まっていました。

こちらもハマミズナの仲間です。
肉厚の葉っぱの表面には水滴のような粒々が輝き、水分を蓄えています。
アイスプラント Mesembryanthemum crystallinumに近縁の種でしょう。
(
アイスプラントの記事はこちら)
こんなのが自生している様子を生で見られるなんて、ちょっと感激です。

南アフリカは花の王国とも呼ばれ、アフリカ全体の20%の植物がこのケープ周辺に自生しているとも。
固有種も多く、多肉植物はもとより、多種多様なデイジーやプロテア、「南アフリカの桜」と呼ばれるジャガランダなど、
多くの日本人がイメージする砂漠やサバンナといったアフリカとはまるで別の世界。
人種差別や犯罪で悪名高いこの国に、このうえなく美しい花々が咲き乱れているのは、
なんとも皮肉な話ではあります。
さて、次回はいよいよ、ロックランズで出会った爬虫類たちをご紹介しますよ。
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★不定期連載「Curry & Wild Life.~南アフリカ特集」★
⇒目次はこちら。ホテルのレストランがあまりにもアレだったこともあり、
「やっぱり現地の料理を食べたい!」ってことで足を運んだのがこちら。
「OLIFANTSHUIS RESTAURANT」Clanwilliamの町でもっとも賑わっているレストラン・・・というか、ほぼオンリーチョイス。
店名の由来は、街の脇を流れるオリファント川で、この川の水が下流のワイン畑に肥沃な水を供給しているようです。

流石はアフリカ、空間使いがゆったりしていますね。
が、一歩店内に入ると、オランダ系と思われる地元アフリカーナ達で大賑わい。
みんなビールをガブガブ飲んでいて、まるで「銀座ライオン」みたい。
・・・いや、ライオンはこちらが本場か。

店内でもっとも目を引くのはこれ。
大型のレイヨウの仲間、
クドゥ kuduの剥製。
・・・そう、実はこの店で食べられる現地料理とは、
ゲームミートと呼ばれる野生動物の肉だったのです。
確かに日本では食べられない料理ではありますね。
ちなみにメニュー表記の基本はオランダ語から派生したアフリカーンス語。
横に英語表記もあるのでやっとこさ解る感じであります。

ワインの名産地、南アフリカではワインの種類が実に豊富。
こちらは
NEDERBURGという銘柄。

こちらは地元の
CEDERBERG。
ビールも日本ではあまり見かけない銘柄があれこれ。
CASTLE LAGERこちらは南アフリカのポピュラーなビール。
Black Label Beerこちらも南アフリカのビールになります。
Windhoek南アフリカと国境を面するナミビアのビール。
南アフリカでよく見かける結構人気のビールで、これが一番好きという人が多かったようです。
AMSTEL LAGERこちらはオランダの銘柄ですが、南アフリカで生産されています。
やはりオランダ文化との繋がりは濃いですね。
Calamari Repies
Calamari Strips 35ランドカラマリつまりイカフライ。
南アフリカではどこに行っても置いてある定番メニューでした。
Rooibos & Butterskorsie Sop
Rooibos & Butternut Soup 25ランド
南アフリカの特産物といえばルイボスティー。
そしてこのClanwilliamはルイボスティーの工場がある町なのです。
このスープはルイボスとバタグルミで作ったもの。
独特な香りでなかなか美味いですよ。
Slakke
Garlic Snails 30ランドいわゆるエスカルゴ。
黒パンに乗せていただきます。
日本円で300円相当は安い!!
それとも日本が高すぎるのか??
Koningklip
Kingklip 90ランドKingklip(Genypterus capensis)はアシロ科に属する魚で、南アフリカの重要な食用魚の一つ。
見た目は細長いタラのよう(
こんな感じ)ですが、比較的身がしまっており、まるで分厚いシタビラメのよう。
なかなか美味しいですよ。
Springbok Carpaccio 48ランドついに出た!ゲームミート!!!
スプリングボックは一属一種の小型レイヨウ。
ラグビーの南アフリカ代表が「スプリングボックス」の愛称で呼ばれるように、
南アフリカを代表する野生動物として愛されています。
今回の道中でも夜道を車で走っていた時、いきなりこいつが飛び出してきたりと、
郊外では普通に見かけることができる動物です。
その、国を代表する動物の肉をいきなり生でいただくわけですが・・・(笑)
なるほど予想通りというか、味わいは鹿肉そっくり。
脂肪がほとんどなく、赤身の強い味が楽しめます。
まさに南アフリカならではの肉料理ですね。
Volstruis Fillet
Ostrich Fillet 95ランドダチョウのフィレステーキです。
ダチョウはケープタウン郊外でも普通に走り回っており、まさに現地食材。
よもや鳥の肉とは思えない、食べ応えある赤身で、ボリュームたっぷり、弾力たっぷり。
ワインとルイボスのソースで味付けされていて、個人的にはこれが一番美味しかった!!
・・・さて、次は何でしょう??
鉄串で吊るされた奇妙なサーブで登場したのは・・・
Espatada 110ランドポルトガル式ビーフステーキ。
ガーリックで味付けされた250gの肉が鉄串で吊るされています。
牛はもちろん野生のものではなく、放牧されたものですよ。

ギュッと詰まった赤身は噛み応え食べ応え充分。
和牛の霜降り肉とは対極にある、肉食人種のための肉ですね。
しかし、さすがは肉の国。
肉の量、種類ともに充実しまくりです。
Creme brueeやはり長きに渡り白人に支配され、ヨーロッパからの貿易拠点として栄えてきた国だけあって、
現地の食材を用いながらも調理はほぼ、オランダ、英国、フランスという、宗主国および移民の出身地に由来するもの。
こういったレストランの食事からでも、その国々の文化背景がよ~く見えてくるのは、実に興味深いことですね。
今回はカレーなしの食事でしたが、郷に入れば郷に従えで、なかなか興味深い体験ができました。
OLIFANTSHUIS RESTAURANTCorner R364 and Main Road, Clanwilliam,South Africa
Call 027 482 2301
5pm - 9:30pm, Monday to Saturday
olifantshuis@telkomsa.net
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関連ランキング:ステーキ | ケープタウン
テーマ:エスニック料理 - ジャンル:グルメ
時には世間の流行りに乗ってみるものです。
「カレーは飲み物。」池袋と要町の間、ラーメン大の隣りに出来たカレー屋さんです。
ネタとしてインパクト大な店名と、意外に美味しいという評判で只今人気沸騰中。
14時頃の訪問でしたが、まだ10人ほどの列。
しかも、私がギリギリセーフでカレー売り切れという繁盛っぷりです。
「毎晩1時2時まで仕込みして、昨日より量増やしたんですけどね・・・また今から夜のカレー仕込み、自転車操業ですね。」とはお店の人の弁。
お隣ラーメン大のニンニク香と闘いながらのウェイティング30分を乗り切っての着席です。
現在カレーは、
黒い肉カレー
赤い鶏カレー
の二種。
ライス 大500g 中300g 小200g は同料金でのチョイスです。
着席後、順番が回ってくると、お店の人がトッピングを聞いてくるので、番号でオーダーしましょう。
①味玉
②らっきょう
③福神漬け
④ポテトサラダ
⑤スライスアーモンド
⑥パクチー
⑦ツナマヨ
⑧コーンマヨ
⑨バジル
10フライドオニオン
この中から3つまで選べます。
①⑦⑨でオーダーしてみましょう。
ちなみに一番人気は①④10 だそう。
列に並び始めてから45分、ついにカレーの登場です。
★黒い肉カレー(中) ¥790
トッピング①味玉⑦ツナマヨ⑨バジル漢気たっぷりのビジュアル!
キレンジャー的ターメリックライスに、ちょっと欧風入ったジャパニーズカレー。
たっぷりの豚トロに、風呂吹き大根。
トッピングだってドカ盛りで、まさにカレー界の二郎!!
しかしこのカレー、そんな見た目の華やかさだけでなく、味もなかなかのもの。
カレーはまさに日本人がイメージするカレーを踏襲しつつ欧風のコク。
それでいて店名どおり、重くなくサラッと食べられる。
大根から染み出す和風だしの旨味は、王子「じゃんご」や神泉「リトルショップ)を髣髴。
そして、ツナマヨから染み出したマヨネーズがカレーに合うこと(笑)

パルメサンチーズだって投入できますよ。
厨房を見渡せばS&Bのスパイス缶に交じって「カレーの王子様」の箱が。
冷蔵庫には何故かマスカルポーネチーズが入っていたり、かなり独自の工夫が伺えます。
猫も杓子も女性客に擦り寄るご時世において「女性ターゲットは全く想定していません。」と宣言する漢気。
店名から想像するチャラさは皆無。
久々に登場した、王道カレーライスの実力店だと思います。
B級と言われようが、キワモノと言われようが、まずは客が来れば勝ち。
あとは評判勝負なわけで。
単なる流行りでなく、充分に生き残る素質がある店ですよ。
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カレーは飲み物。 (カレー / 池袋駅、要町駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.5
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初めての場所、初めての国に訪問するときには、多かれ少なかれカルチャーショックを受けるもの。
また、カルチャーショックがなければ海外旅行は楽しくないともいえます。
しかし・・・それはカルチャーショックの質にもよって・・・
「The Palm Restaurant」
ケープタウンからN7号線を212km北上したところにあるClanwilliam
という街にある、
「Clanwilliam Lodge」というホテル内のレストラン。
Clanwilliam
はロッククライミングで有名なCederberg国立公園にほど近く、
このホテルも世界中から集まったクライマー達で賑わっています。
レストランはプールを隔てた離れにあり、

「The Palm Restaurant」という名称が「まんまやんけ!」と突っ込みを入れたくなるほど、
巨大な椰子の木が天井を貫いていますよ。

・・・実際にこの椰子の木は天井を貫いており、
夜になるとその隙間から入ってくる外気の冷たいこと冷たいこと。
そう、南アフリカは寒暖の差が激しく、
8月・・・つまりここでいう冬には、ダウンジャケットを着てレストランに入るという、
なんともいえない状況になってしまうのです。

広々とした店内。
いや、ちょっと広すぎやしないか・・・?
テーブルとテーブルの間が広すぎて、まるでダンスホールですよ。
カウンターの向こうの厨房も・・・なんて横に長い・・・!!
20m以上はありますね。

20m超の厨房の端には立派な竈が。
しかし・・・あまり使っている様子はないですけどね。
This is interiaということです。
さて、南アフリカといえばやはり、ケープワイン。
せっかくですから地元のワインをいただいてみましょう。
CEDERBERGという名のワインです。
流石フレッシュで美味いですね。
さて・・・料理を注文して20分経過。
料理はまだかいな~と厨房を見れば、なんとまぁ・・・
調理担当は3人いるのですが、20m超もある厨房のひとところに3人とも集まり、何かをじっと見ています。
それはフライドポテト。
20m超もある厨房でコック3人並んで、フライドポテトが揚がるのをじっと見ているのです。
フライドポテト鑑賞会の右10m先にあるコンロでパスタが煮立っているのにも気づかずに・・・
だめだこりゃ。
呑気というか、非効率というか、まったく分業意識のない厨房の3人。
まぁ日本だったら即刻クビでしょうが、ここは南アフリカ。
郷に入れば郷に従えということで成り行きを見守ってみましょう。
30分ほどしてやってきたスターター。
SOUP OF THE DAY 30ランドなんか豆のスープだった気がしますが、人肌温度に気を取られあんまり憶えていません。
そりゃ冷めるわな。
ちなみに、1ランドはおおまかにいえば10日本円。
とてもわかりやすいです。
そしてさらに待ったあと登場したのが、南アフリカで初めて食べるカレー!
TORTILLAS WITH CHICKEN CURRY 80ランドうんうん、アフリカっぽさは全くありませんね。
むしろメキシカン。
やはり南アフリカって西洋化されているんですね・・・と思ったけれど、ここはホテル。
ここだけで判断するのは野暮というものです。

トルティーヤの中には真っ赤なチキンがぎっしり。
実際食べてみるとそこそこ辛いです。
しかし、これをカレーと呼ぶかどうかは微妙なライン。
確かに辛いものの、味付けはかなりメキシカン寄りですし・・・
ま、日本のようにカレーの定義に対する暗黙の了解があるわけではなし、
スパイスを用いたホットな料理をカレーと呼ぶのなら、これはカレーになるわけでしょう。
味は、スパイシーラップサンドとしてはなかなか美味しかったですよ。
(実際、南アフリカではラップサンドがかなり定番の軽食として食されていました。)
まだまだ南アフリカのカレー探求は始まったばかり。
この先どんなカレーに巡り会えるのか、未知数だけに楽しみですね。
・・・と、カレーはまずます美味しかったのですが、他の料理はかなりアレな感じ。
パスタなんてひどいもので、茹ですぎてほぼ餅。
逆に南アフリカの伝統食かと思いましたよ。
そして・・・もう一つ驚いたのがハンバーガー。
極端なハズレはないと思うでしょう?
でも食べた人みんながやめたほうがいいと言うのです。
逆に興味沸くじゃないですか・・・

じゃん。
これが噂のハンバーガー。
流石、肉の国南アフリカだけあって、ビーフパティは食べごたえ充分なのですが・・・ちょっと見てくださいこのバンズ。
厚さ5mm!!
シースルーにもほどがあるバンズです。
掴んだ先から崩れ落ちるその様は、まるで朝日を浴びたヴァンパイアのよう。
多分ここの料理人、ホンモノのハンバーガー食べたことないんだな、きっと。
というわけで、手はベチョベチョ、結局サラダと肉を別々に食うならハンバーガーじゃなくてええやん的なガッカリ。
なるほど、これなら他の肉料理頼んだほうがいいですね。
未知の国では、定番料理を頼んでも未知の結果がでることがある。
初っ端から勉強になりました。
ホテル自体はとっても良かったんですけどね。
次は美味いもの食うぞ!!
待ってろ南アフリカカレー!!!
Clanwilliam LodgeGraafwaterweg, Clanwilliam, South Africa
Tel: 00 27 27 482 1777
Fax: 00 27 27 482 1786
book@clanwilliamlodge.co.za
www.clanwilliamlodge.co.za
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⇒目次はこちら。成田からドバイ経由でおよそ24時間。
ケープタウン国際空港へと到着。
空港の到着ゲートは意外なほど素朴。

なんだか小学校の文化祭のようですね。
今回の旅の目的地はケープタウンから車で4時間ほど北上したあたりにあるCederburg国立公園。
長いドライブの始まりです。
ケープタウン郊外、車窓から見える湿地、その先の地面を多い尽くすのは無数のバラック。

・・・はて、どこかで見たような?
そう、実はこのバラック地帯、映画「第九地区」でエイリアンたちを隔離するまさに第九地区のロケ地だったんです。
なるほど、映画を見たときは凄いオープンセットだなぁと思ったのですが、まんまですね。
ということで、「第九地区」を見ればこの辺の雰囲気がよく分かるかと。
いやぁ、アパルトヘイトが生んだ貧富の差、実際目にしてみるとぞっとしますね・・・
しかしそんな、白人達の悪魔の所業とは裏腹に、
ここはなんと美しい光に包まれた土地であることか!!
広がる大地に突き刺さるような光を放つ太陽。
原色のグラデーションに彩られた天空に映し出される岩、山、木々のシルエット。
寸分の曖昧さもない、ビビッドな世界。

日本とは全く別の惑星のようです。

Cederburg国立公園は巨大な岩岩が積みあがった奇妙な山々に、
動植物が多数生息する不思議な土地。

昼は創造主の奇抜なデザインセンスに唖然とし・・・
夜は気絶しそうなほど無数の星々に、
今にも地球が天の川に落下しそうな錯覚に襲われるのです。
凄い場所だ。
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⇒目次はこちら。突然、南アフリカへと行ってきました。

南アフリカと聞くとまず、「アパルトヘイト」「エイズ」「犯罪率世界一」などドキドキするようなイメージが浮かびますね。

ワールドカップ開催という節目を経て、果たして治安は回復しているのでしょうか・・・
調べてみましょう。
●歴史
紀元前から狩猟民族のサン人(ブッシュマン)と牧畜民族のコイコイ人(ホッテントット)が住む土地だった。
その後、ズールー人などバントゥ系民族が赤道付近から南下しこの地に定住を始める。
大航海時代にはオランダ東インド会社が喜望峰を中継基地として利用。
オランダ人移民が増加、いわゆるケープ植民地が誕生する。
移民にはオランダ人のほか、フランスで迫害されていたユグノー(新教徒)たちや、スカンジナビアンなどもいた。
この頃定住を始めた移民たちはボーア人(アフリカーナ)と呼ばれることになる。
ナポレオン戦争終結後、ケープ植民地は大英帝国に譲渡され、英国からの移民が増加する。
英語を解さないボーア人は二等国民として差別され、内陸へ移動、ナタール、トランスヴァール、オレンジという三つの国家を築き、
英国との間でボーア戦争を始める。
ボーア戦争に勝利、ズールー戦争で黒人最強勢力のズールー人をも撃破した英国は、南アフリカ全土を支配。
ケープ、ナタール、トランスヴァール、オレンジからなる南アフリカ連邦として、大英帝国の中の自治領としてアフリカーナの自治を確立する。
・・・とまぁ、最終的には英国が力でこの地を征服し、人種差別政策を推進していくわけですね。
有色人種を徹底的に差別する背景には、アフリカーナ達への「上見て暮らすな下見て暮らせ」的な牽制もあったのでしょうか。
いずれにせよ、この歴史なくして、現在の南アフリカは語れない、ということが実際の訪問でもよく分かりました。
食にしても、「郷土料理」はなにせ肉、「家庭料理」はなにせオランダ、「高級料理」はなにせ英国なのですから。
●首都が三つある?
実は南アフリカにはプレトリア(行政府)、ケープタウン(立法府)、ブルームフォンテーン(司法府)という三つの首都があるのです。
それは連邦時代のそれぞれの州の顔を立てたためだといわれています。
経済の中心地ヨハネスブルグは実は首都ではありません。
●気候
アフリカ、と聞くと暑いイメージがありますよね。
一方で、最南端、と聞くと南極に限りなく近いイメージもあります。
実際はどうなのでしょうか?
意外なことに、ケープタウンの緯度は、北半球で言えば大阪と同程度。
南極大陸がそれだけ大きいということなのですね。
気候は地中海気候。
確かにワインの産地としても知られていますよね。
ただ、高地が多いこともあり、寒暖の差は極端。
夜はダウンジャケット、昼はTシャツ、なんてこともあるのでご注意を。
あと、オゾンホールの影響で紫外線は強烈。
●自然
自然は非常に多様性に富んでいます。
いわゆるサバンナあり、緑豊かな草原あり、巨大な岩が積み重なった「ロックランズ」あり・・・


動物はチーターやスプリングボック、ダチョウなどからペンギンまで。

植物は多肉植物など、世界の2%の国土が世界の10%の植物の原産地になっているといわれています。

●食文化
食文化はまさに南アフリカの歴史そのもの。
街のレストランで一般的に食べれられる現地料理はほとんどが肉。
羊肉、牛肉のほか、「ゲームミート」と呼ばれるスプリングボック、クドゥ、
ダチョウ、チーターなど野生動物の肉を普通に食すことができます。
その他、オランダ由来の家庭料理、フランス由来のワイン、英国由来のレストラン料理などがあるのですが・・・
果たしてカレーはあるのでしょうか?
・・・それは後のお楽しみ。
●日本との関係
実は南アフリカは日本と非常に縁のある国です。
金やダイヤモンドの輸入だけではありません。
日本人が大好きなマグロ、その遠洋漁業先というのが実は南アフリカ近海なのです。

ケープタウンの港には日本の漁船がたくさん。
地元にもこれまでたくさんお金を落としてきたようで、アパルトヘイト政権下でも日本人は、
「名誉白人」としての地位をいちおう認められていたようです・・・・
●治安
南アフリカ訪問で一番気になるのはやはり治安。
実際どうなんでしょう?
wikiにいろいろな情報がありました。
「比較的安全と思われる高級ホテルの中ですら、従業員が鍵を開けて客室に侵入し女性旅行客をレイプするといった事件も発生している。
2010年11月26日に発表された、ヨハネスブルグやハウテン州などで南アフリカ政府によって行われた調査によると、
男性は3人に1人を上回る37.4%が過去に女性をレイプした経験があると回答(男性の7%が集団レイプの経験があると回答)、
さらに女性は25.3%がレイプされた経験があると回答した。」
「南アフリカの都市では、殺人、強盗、強姦、強盗殺人、麻薬売買などの凶悪犯罪が昼夜を問わず多発している。
殺人に限っては未遂を含め111.30件/10万人と日本の約110倍となっている。」
「HIVの陽性率は非常に高く、15 - 49歳のHIV感染率が21.5%、妊産婦HIV感染率が29.5% となっており、
国民の約4 - 5人に1人の割合でHIVに感染している。」
「2010年までに国民全体の平均寿命は40歳以下に低下すると予想されている。」つまり南アフリカで出会う現地の方々のうち、3人に一人はレイプ経験があり、4人に一人はエイズ、
そして1000人に一人は殺人事件に巻き込まれるということなんですね・・・
・・・まさにシン・シティです。
ただ最も危険なのはヨハネスブルグで、ケープタウンなどの観光地は比較的安全といわれているのですが・・・果たして。
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バナメさんのレビューで興味深いお店を発見。
早速駆け込んできました。
池尻大橋
「Umui」「ウムイ」とは琉球弁で「想い」という意味。
ご主人が身体を壊したことがきっかけで、身体に良い料理を提供するため始めたお店だそうです。
天井から吊るされた干し柿、
山積みされた新鮮野菜やスパイス、
オーガニック関係の書籍やグッズなど・・・
店内はまさにヘルシー自然食空間。
ヘルシーを全面的に押し出したお店の多くは、「ヘルシーだから、お味は我慢」って感じなのですが・・・
この店はそんな懸念をも鮮やかに裏切ってくれました。
★ごはんを食べるセット べじかれー ¥950まず、器がちゃんと南アジアしているあたりポイント高し!
カレーはサラサラの「インド式」。
タマネギ、カボチャ、サトイモ、トウガン、青トマト、ナス、ズッキーニ、ニンジン、ピーマン、パプリカ、ブロッコリー、インゲン、ムング豆、パクチーにカレーリーフやマスタードシード、生コショウまで!!
まさに新鮮野菜とホールスパイスの山!!
こりゃ一体どれだけの手間がかかっているのか・・・
そして一番大事なことは、このカレーがかなり美味いということ。
とにかく野菜の美味さは尋常ではなく、黙々とスプーンが止まらないほど。
それぞれの自然な甘み、多様な食感・・・
そこにスパイスの立体的な香りと刺激が加わるのですから、メリハリだって抜群なわけです。
玄米ご飯も、添えられた赤カブのクミン和えも、生野菜も、いちいち美味くて困るほど。
味噌汁は甘い白味噌にモズク、ナメコというニュルニュルコンビネーション。
これで950円っていうんだから、満足度は相当なものですよ。
正直、自然食レストランでここまで味に満足したことはないかも。
ほっこり顔して、なかなか侮れない店ですぞ。
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Umui (自然食 / 池尻大橋駅、駒場東大前駅)
夜総合点★★★★☆ 4.1
ミャンマー、タイ、マレーシア、シンガポールと、東南アジア料理ひしめく高田馬場。
お昼のバイキングが人気のタイ料理店「カオタイ」に、あえてディナー潜入。
タイ料理のランチバイキングって、味の面で満足できること殆どないですからね。
お店への到着は22時。
静かな店内に入ると一斉に振り返る店員さんたち。
つまりお客はゼロ。
「イラッシャイマセ!」の声とともに空調オン!ミュージックスタート!!
タイ料理店では良くあることです。
さて、店名の「カオタイ」は直訳すれば「タイ米」。
ならばご飯ものを食べねばなるまいて。
カオ・マン・ガイ ¥900お、蒸し鶏のツヤ、ライスの色、パラけ具合・・・期待できるルックスですね。
いただいてみましょう。
あ、美味しいですよ。
鶏の弾力・柔らかさも申し分なし。
ライスは生姜がかなり効いていて、そのままでも美味。
正直なところ、味という面ではあまり評判を聞かない店であり、
あまり期待はしていなかったのですが、このカオマンガイに限れば、充分ヒットといえましょう。
流石、「タイ米」を名乗るだけは
ありますね。
ちなみにドリンクはクーポンでゲットです。
タマリンドジュースということで、ここはご飯ものが美味しいタイ料理屋さんですよ~と締めようとしたのですが・・・
メニューブックのラストページに異変をキャッチ。
イ、インドカレー???
挑戦者求む!
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カオタイ (タイ料理 / 高田馬場駅、西早稲田駅、学習院下駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.6
約一年もの間休業していた目黒のミャンマー料理店「May」がついに復活!
(前回の記事は
こちら)

久々のランチ訪問です。
(※2012年11月現在、ディナーは予約のみになっているようです。)

中に入ってビックリ!
もの凄く広くなっているんです。
内装もかなり立派になっており、
それでいてキッチンとのコミュニケーションも気軽。
これは素敵ですね。

窓際にはソファー席やベンチシートも完備。
TVモニターも2つあり、夜のミャンカラ(ミャンマーカラオケ)設備もバッチリです。
メイさんによると、この目黒店の新装オープンにより、
西日暮里の二号店
「May2」はシェフがいなくなったため、現在休業中。
来年にはシェフがやってくる目処がたつようなので、
それまでは「May2」ファンの皆さんも目黒に通うことになりそうですね。
田舎カレー ¥950ホワイトボードに書かれた、本日のオススメメニュー。
海老、魚だんご、小松菜入りカレーのセットです。

こちらが田舎カレー。
エビの香り、魚の旨み、そしてたっぷりの小松菜の食感が、どことなくホッとする感じ。
辛さはそれほどではないのですが、とっても味わい深く、染み渡るような美味さのカレーです。

ライスは長粒米ですが、日本人にも親しみやすいホクホクの炊きあがり。
これがタイ料理だとパラッパラのほうが良いのですが、より和食に近いミャンマー料理ではこれがピッタリ。
辛くてめちゃウマなミャンマーふりかけはかけ放題、これだけでご飯何杯でもいける感じ。
ライスもおかわり自由ですから、食いしん坊にもうれしいランチといえます。
その他、スープと豆のおかずがついていたのですが、この豆のおかずがまたべらぼうに美味かった。
ネパールのダルスープをドライに煮つめたような味で、もうたまりません。
食後にはホットコーヒー。
これもセットでついてきました。
以前の「MAY」ももちろん美味しかったのですが、なんだか料理も内装もぐん、とレベルアップした感じ。
実に満足度の高いランチとなりました。
とはいえ、まだまだ広い店内が埋まるほどの客は来ていない様子。
こんな良い店、知らずにいるのは勿体ないですよ。
最新情報はこちら⇒
「May」ホームページ↓一日一回。クリックはこちら


May Asian Foods & Bar (東南アジア料理 / 目黒駅、白金台駅)
昼総合点★★★★☆ 4.2
2011年、新橋の飲屋街に突然現れた、巨大なおしながき。

「やみつきカレーうどん」という文字が気になりますよね。
「饂飩 みなと屋」もともとは、大阪の宅配讃岐うどんのお店だったそうです。

ド迫力な外観からは超意外な、こじんまりした牛丼屋的店内。
タッチパネル式の券売機で食券を購入します。
・・・でも、カウンターにもメニューが置いてあるんですよね。
気になるカレーメニューは、
やみつきカレーうどん
やみつきカレーうどんロイヤル
やみつきカレーライスの三種。
ロイヤルとカレーライスには唐揚げがつくようですが、
そこに特段の必要性を感じなかったのでベーシック版を注文してみましたよ。
やみつきカレーうどん ¥850
鶏ご飯 ¥250お、けっこうサラッとした感じのビジュアルですね。

非常に均質で綺麗な切り口の麺。
均等な大きさの揚げが四つ乗っています。
カレー汁は見た目通り、非常にサラッとしていて、カツオ出汁が効いた味わい。
それでいて、カレーうどんの平均値からすればピリッと辛口の部類ですね。
なかなか食べやすくよく出来たカレーうどんといえるでしょう。

こちらセットで頼んだ鶏ご飯。
照り焼きっぽい鶏がまた安定した味です。
総じて、良い悪いではなく、手作り的なムラの一切ない安定した仕上がりだという印象。
だれもが安心して楽しめる良質のカレーうどんといえるでしょう。
きっと、アメリカにお店を出したらヒットすると思う。
・・・いや、絶対ウケるな。
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饂飩みなと屋 新橋店 (うどん / 新橋駅、汐留駅、内幸町駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.2
アンバランスな魚が好きだ。
地味でアンバランスなら、なおさらのこと。
例えば、こんな魚。
スレンダーオトシンsp.学名:Oxyropsis sp.
別名:ジャイアントオトシン、スレンダージャイアントオトシン
最大長:5~8cm?
原産地:南米
「小型コケ取りナマズ」として愛されるオトシンクルスの仲間。
なかでも非常に平べったく細長いOxyropsis属の魚は総称して「スレンダーオトシン」と呼ばれます。
実はこの個体は「ジャイアントオトシン」の名で入荷したのですが、この呼び名はさらにいいかげんなもので、
5cmを超えるようなでっかいオトシンならなんでもジャイアントオトシン。
背中が盛り上がるタイプのHypoptopoma属がジャイアントオトシンと呼ばれることが多いのですが、
Oxyropsis属でも5cmを超えるような大型種はジャイアントオトシンの名で入荷することがあり、
そこからの流れで、たいして大きくならないOxyropsis属の種までジャイアントオトシンの名で流通することがあるわけです。
Oxyropsis属の仲間は何種類か入荷されることがあって、その大半は茶色や褐色がかった地味な魚ですが、
緑と赤が入った細かいヒョウ柄の超絶美種レオパードオキシロプシス
(別名:マーブルスレンダーオトシン。昔飼育していました。)なども稀に入荷。
このあたりは分類と入荷名がいい加減なこともあり、混じり抜きの醍醐味がある仲間でもあります。
さて、このスレンダーオトシン、細くか弱そうな外見に反して非常に丈夫。
普段は流木などに身を寄せ「擬態」していますが、時折水草や水槽のガラス面のコケを元気に食べたりしています。
水草の細い茎などに留まる時には、オトシンクルス特有の腹びれで茎を挟み込む仕草も見られてキュート。
他魚を襲わないのでグッピーなど小型魚との混泳も問題無し。
反対に地味で目立たない色なので、他魚からのいじめに遭いにくいのも嬉しいところ。

顔つきや仕草など、オトシンクルスの可愛い部分と、
体型や習性など、まるでファロウェラやリネロリカリアにも似た興味深い部分を併せ持つ、とっても良い魚ですよ。
難点はといえば・・・痩せてても気づきにくいことくらいでしょうか、ね。
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正直、外食のイタリア料理なんて、ピザとパスタと、チーズ的なパーティーフードくらいに思っていたんです。
パスタの茹で具合、ピザ生地の焼き加減、ワインやチーズの高級度合い、なんかで多少の優劣はあれど、
感覚的にはサイゼリヤの延長線上で、あえて率先して食べようとは思わず・・・
「ここは凄いよ」と言われた店へ行っても「別に・・・」って感じだったのですが。
転機というのは突然訪れるものです。

この階段の先に、天国があったのです。
「ニコラ」この三軒茶屋の小さなイタリアンカフェになぜわざわざ行くことになったのか・・・
きっかけは「全身カレーな人々」のSpicecherryさんがこの店に嵌っているという情報。
そのつぶやきや、ブログ記事、そこに登場するマジカルな料理写真が、
普段インド料理だスリランカ料理だパキスタン料理だ言っているSNS上の「南アジアクラスタ」に小さなさざ波を引き起こしていたから。
ノン・スパイス、ノン・アジア。
でもきっと何かある、と。
この日は東京に台風が上陸するということで、街に人影も少なく、
そんな中でインド料理好きの人々がイタリアンを食べに三茶にあつまるなんて全く狂気の沙汰・・・
のはずが、Spicecherryさん、eviccoさん、そしてマンションカレーの巨匠と私、四人ともしっかり遅れることなく集合。
カレー好きは刺激好き、をしっかりと実行してしまいました。

はじめてのニコラは、巷の陽気でイエ~イなピザ&パスタ屋さんとも、気取ったハイソなトラットラットトトリアとも全く違う、
静かで理知的な雰囲気。

まず最初。
ワイン選びから楽しい。
小さなストーリーの断片が、散りばめられているから。

選んだワインの名は・・・「自由」

パテ。
こんなにブランデーが香るパテは初めてだけれども・・・意外な美味さ。
そしてここからは記憶が飛びます。
ただはっきりと言えるのは、どの料理も今まで食べたことのないイタリア料理。
インド料理はカレーとナンだけじゃない。
中華料理は餃子とラーメンばかりじゃない。
それと同じように、イタリア料理と言っても、それぞれの地方、それぞれの文化によって多種多様。
そんな料理に秘められた異国のストーリーが、一皿ごとに繰り出されていくのです。
なるほど、インド料理好きがこの店に夢中なのもよくわかります。

次々に現れる魔法のような料理の数々。
イタリアの様々な地方の様々な料理に、日本の旬の食材を組み合わせる妙味。
実にアクロバティックです。

二杯目のワインは・・・「日常」。
ここではパスタも、非日常。

ピスタチオに、柿なんて、パスタでいただいたことなんか、ありませんよ。
南インドのドーサを初めて食べたときのドキドキ、
ミールスを初めて食べたときのワクワク、そんな気分がまさか、イタリア料理で味わえるなんて。
自分で自分が信じられませんよ。

この凄い店は、最後まで衝撃的。
スウィーツ一つとっても、永久コレクションにしたくなる素晴らしさです。

我々が未知の料理に酔いしれ、めくるめく魔法に翻弄されている二時間ほどの間に、超大型台風は東京を直撃。
街路樹の枝を吹き飛ばし、豪雨で道という道を洗い流し、全ての公共交通をストップさせた後、
我々がデザートを食べ終わった頃には、すっかり心地よい秋のクリアな空気を整えておいてくれたのでした。
雨上がり、すこし凛々しい空の三軒茶屋。
魔法というのは、いつもこんな風に訪れるものなのですね。
ニコラ (カフェ / 三軒茶屋駅、西太子堂駅、若林駅)
夜総合点★★★★☆ 4.5
熱帯魚の餌を買いに笹塚へ行ったら、
本日オープンのタイ料理屋さんに遭遇。
相変わらずヒキが強すぎる自分に感心です。
「ローンスラータイ屋台村」
2012年11月5日オープン。
なんとオープンキャンペーンで11/5~11/9の間、
料理全品半額という太っ腹。
店名もサービスも素敵すぎます。
あぁ、
「美女と液体人間」的な店内ライティングが素敵!
奥に張られたポスターが素敵!
タイ版「ロボコップ3」にタイ版「ランボーⅢ」!!
・・・何故3にこだわる??(笑)
素敵!
テーブルはビールケース二段重ねに天板で素敵!
でも椅子はハイスツールでテーブルとほぼ同じ高さ!!
お食事無理!(笑)素敵!!
燕京ビールにフォスターズラガー・・・一筋縄ではいかないビールラインナップが素敵!!
ワインも各種、
ボトルにでっかく値段が書いてあって親切素敵!!
実に素敵尽くしのお店が登場しましたね。
★ヴァンダラット(白) ¥550かなり軽いタイのワイン。
暑い日にダラッとガブガブ飲むのが吉です。
★ムーマナウ ¥620 (半額で¥310)豚肉のレモン和え。案外ピリリときます。
屋台テイストばっちりで良いですね!
★プーニムパッポンガリー ¥880(半額で¥440)ソフトシェルクラブの玉子とじカレー。
やわらかいワタリガニがたっぷり入っています。
東京の普通のタイ料理レストランで頼んだら、それなりのお値段がします。
元々の値付けが安い上に半額なんてお得すぎですよ。
★サンソムコーク ¥500東京じゃあまり見かけないタイのスピリッツ、サンソムをコーラで割ったもの。
南国らしくゴクゴクいける飲みやすいテイストです。
いやぁ、料理半額っていう驚異的なサービスを抜きにしたとしても、かなり値ごろ感ある設定。
こりゃぁ気張らず使える居酒屋としても重宝しそうですよ!!!
そして・・・実は一番気になったのが、お店の奥にあるこの張り紙。
「地下屋台 Undergrand」気になる!!綴りも素敵!!
ちょっと潜入してみましょう・・・・

おぉ・・・ほんとに地下へと続く階段・・・・・
うわぁ・・・
素敵すぎる地下秘密基地!!!これは怪しい集会にバッチリ使えますね!!!
素敵!!!
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ローンスラータイ屋台村 (タイ料理 / 笹塚駅、幡ケ谷駅、代田橋駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.7
ん?新宿のビジネスホテルにインドカレー?
そう、西新宿の
「ホテルアセント」ではなんと、一階カフェがインドカレー店になっているのです。
「ジャーヤ・カフェ・クチル」エスニックでリラクゼーションでアーユルヴェーダな店内。
コテコテのインド人経営店ではなく、
日本人によるエスニックカフェらしさが満載。
ガネーシャと向きあってガルーダ像があったりしますよ。
この日はランチ訪問。
ランチは500円のインドカレーライスを基本に、カレーを選び、サイドメニューを選ぶと炒め方式です。
インドカレーライス ¥500カレーはカドゥムルギ=カボチャとチキンのカレーを選択。
チャパティ +¥100
インド風野菜のスパイス炒め +¥100
を合わせてみました。
カレーはインド人が作るインドカレーとは全く別物で、日本人の感覚による、トマトたっぷりの優しいカレーといった感じ。
確かにホテルのカフェでスパイスビシバシさせちゃったら怒る客もいるでしょうからね。
そういうことも踏まえた上でのチューニングでしょう。
オプションのインド風野菜のスパイス炒めも味付け控えめ。
実に日本人的です。
チャパティは堅焼きで、甘いチャツネやヨーグルトたっぷりのアチャールとよく合います。
バランス的にもチャパティはマストでしょう。
ルーアフザミルク ¥200薔薇のシロップをミルクで割ったもの。
200円はお得感ありです。
12時頃には店内はほぼ満員。
近隣には「もうやんカレー」「ターリー屋」「C&Cカレー」と、新宿発三大カレーチェーンが揃い踏みなのですが、中でもここは一番女子度が高いお店のように感じました。
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ジャーヤ・カフェ・クチル (インドカレー / 西新宿駅、都庁前駅、西新宿五丁目駅)
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