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2013/10/30

カレー&スパイス・奈良県

        

旬とスパイス。古都奈良に大注目の新星。「toi 印食店」(近鉄奈良)

category - カレー&スパイス・奈良県
2022/ 01/ 24
                 
関西のカレーマニアたちの間で話題沸騰。
Japanese Curry Awards2021で新人賞を受賞した奈良の新星。


「toi 印食店」

オープンは2021年2月22日。
「indian cafe restaurant phool」のシェフを経て「praana」にて月一間借り営業をしていた通称タムさんによる待望の実店舗です。


すでに大人気の当店。
入り口横で記帳して順番を待ちます。


ランチタイムを外したこともあり、すんなりと入れました。
案内されたのは2階の窓に面したカウンター席。


日差しが心地よいですね。


料理はターリー(ミールス)スタイル。
選べるカレーに多彩な副菜、そしてオプションを盛り合わせての提供です。

オプションがどれも魅力的で迷ってしまいますね。


★Curry2種+本日のおかず ¥1800
◎ほうれん草とチキンのカリー
◎毛蔓小豆と鮮魚のカリー
・dal
・旬野菜のsabzi
・旬野菜のporiyal
・kachumber
・medu vada
・chutney
・Indian sweets
・achar
・ Basmati&Jasmin rice
+金柑のチャトニ +¥100
+きびなごのPickle +¥300


見ただけでわかる作り手の熱量に圧倒!


まず驚くのは日本的な食材の活かし方。
金柑やきびなごなど、旬の食材をふんだんに用いているだけではありません。


例えば「毛蔓小豆と鮮魚のカリー」。
インド料理のフィッシュカレーは魚がボソッとなるほど煮込み、魚の種類が変わってもさほど味わいが変わらないことが多いのに対し、こちらはブリの赤身、脂身それぞれの食感や旨みを残したギリギリの火の通し加減。
「鮮魚のカリー」と銘打つだけあり、旬の味わいを存分に楽しむことができます。

一方の「ほうれん草とチキンのカリー」からは確かなインド料理の腕前がひしひし。

かなり本格的なインド料理の手法と、旬をいただく喜びの共存。
日本インド料理のひとつの最適解ではないでしょうか。


★冷たいチャイ(ミニサイズ)¥300

店内は幅広い客層で常に満席。
カレーマニアだけでなく、地元の方々にも評価されているのが見え、頼もしい限り。

「タリカロ」が東京に移った後の奈良を継ぐ者ですね。

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古都奈良の総合ハラールレストラン。「PY HALAL KITCHEN」(近鉄奈良)

category - カレー&スパイス・奈良県
2022/ 01/ 14
                 
日本が誇る国際的観光スポット、奈良。
当然ながらさまさまな国、さまざまな信仰の方々が訪れるわけです。
こちらは奈良を訪れるムスリムの方々が安心して食事することができる総合ハラールレストラン。


「PY HALAL KITCHEN」

店頭にズラリ並ぶ多彩な料理写真が圧巻です。

ビリヤニからオムライス、アジア各国の麺まで。
そのメニューを見れば、お店の方の国籍、主要顧客の国籍が頭に浮かんできます。


まず、東南アジア華僑の1集団であるハッカの麺なんかが置いています。
ハラールレストランでこれを頼むのはマレーシアのムスリムである確率がかなり高い。
最近は日本の観光地でマレーシア観光客の団体を見かけることも増えました。奈良なんてまさにそうでしょう。
そうこうしているうちに「テレマカシー!」なんて声が聞こえてきました。
カラフルな色のヒジャブを被った女性たち。間違いなくマレーシアからのお客さんですね。

しかし、だからといってこの店のオーナーがマレーシア人である可能性は低い。

だってこの内装、マレーシアのセンスじゃないから。

そして私は推理を続けます。
こちらのカレーのページ。

いくつかの定番インドカレーに混ざって「ビーフブハナ」というメニューがあります。
これ、バングラデシュで良く食べられるドライタイプのカレー。日本語表記はよく「ブナ」と書かれるのですが、こちらでは「ブハナ」。Bhanaという元の発音をカタカナにした感じですよね。
これでほぼ、推測できました。

観光目的で日本に来るバングラデシュ人の少なさを鑑みれば、わざわざこのメニューを用意しなくてもインドカレーやビリヤニを置いておけば問題ないはず。
あえてこれを置くというのは在日バングラデシュ人コミュニティに向けたものと考えるのが自然です。

それに、この店の質素な内装のセンス、東南アジア系のセンスでないのはもちろん、重厚好みなパキスタン人でもなければプライドが高いインド人でもない、ヒマラヤの写真を飾らずにはいられないネパール人とも違います。

至るところ、バングラデシュ人のお店に特有な質素な感覚、家具に木材の色味を好む傾向も見え隠れしています。

それはさておき、何を食べようかしら?
ここじゃなきゃいただけないものは、と。

ラムうどんなるものを見つけました。
古都奈良のハラールレストランっぽい!


しかも楽しいのは、全てのうどんメニューは「Spicy」にアレンジ可能なんです(笑)

「ラムうどん、スパイシーにできますか?」
「もちろんです。だいたいなんでもできますよ。なんでもオッケーです。」
フレンドリーでアバウトな対応にココロが和みますね。


★ラムうどん スパイシー ¥1600

おお、予想はしていたが質素なビジュアルか素晴らしい。まるで家族経営のセルフうどんのようです。
それでもなお価格が強気なのはハラールの競合店の少なさを暗示していますね。


乗っかった目玉焼きに隠れていましたが、ラムのブロック肉が結構入っています。うどんの麺は見た通りイメージした通りの味と歯応え。
そして汁、かなりスパイシーになっています。
というかカレーです。日本のじゃなく、ガッツリ油にスパイスの香りが移ったバングラデシュのジョル(汁タイプのカレー)です。

なんとも珍奇で面白いですね。

お会計時、答え合わせしてみました。

「シェフとオーナーはバングラデシュの方ですか?」
「そうです。」

ビンゴ!!


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古都を切り裂く、激辛南インド料理と魔術師の赤。「タリカロ」(近鉄奈良)

category - カレー&スパイス・奈良県
2014/ 11/ 10
                 
・・・貴様、見ているな。

いつもご愛読ありがとうございます。
カレー細胞です。

本日は古都・奈良へとやってきました。

日本随一の破壊力を持つ南インドカレーのお店「タリカロ」が移転・新装開店したとのことで、
飛行機が墜落したり潜水艦が沈められたりしながらもはるばるやってきたというわけです。

鈴木清順的夕景の中、しずしずと路地裏へ・・・あ、ありました。


「南インド系辛口料理店 スパイシーカリー タリカロ」

うわぁ、ずいぶん本格的な古民家というか、町屋というか。
とにかく素晴らしく奈良ならではの雰囲気ですね。


さっそく中へと入ってみましょう・・・ガラガラガラ・・・・


ひ、広い!!

カウンターメインの小さなお店だった以前から見違えるほどの格式!

だがしかし・・・・

さり気なく石仮面が設置されているあたり、ただものではないゴゴゴ感を醸し出していますね。7

こちら「タリカロ」は、南インドでも最も辛いとされるアーンドラ・プラテーシュの料理を基軸に、日本の上質な食材を用いながら提供するお店。
入口の断り書きにもあるのですが、一般の店と比べてとにかく基本が辛い。
しかも辛さ調節は一切行っていないという割り切りぶりで、つまり辛さのヒーハーの先にある、チャクラ開く快楽を求める者にのみ門戸を開いているといっても過言ではない、とっても特別なお店なわけです。

お店を仕切るのは、激辛好きの店長リカさんと、料理人タローさんのお二人。
(店名は・・・そうそう、そうですよね)
ですがこの広い新店舗では、和服の女性店員さんたちも動き回っています。

いやぁ、お店が進化してきている感じですね。


★シャブリ ジェラール・トレンブレー デキャンタ ¥1800

評価の高い生産者による辛口白ワイン「シャブリ」。
ワインへのこだわりは以前と変わらず。


★夜のタリカロ・カリープレート ¥1800

これこれ、これですお目当ては。
いわばアーンドラ風ノンベジミールスなのですが、まずズッシリとしたチキンの迫力に圧倒!!
これをほぐして奥の具なしカレーと一緒に食べれば、チキンカリーになるというわけ。
・・・というか、南インド料理なのでジョジョに全部グチャッと混ぜながらいただくわけですけどね。

プレートにはチキン&カリーの他、キーマカリー、海老カリー、ダール、ライタ、ライスにポリヤル、ピクル。
そして秋の味覚、柿のアチャールが添えられていました。

う~ん、素晴らしいですね。
手食につきデジカメ写真はありませんが、チキンをほぐし、ライスと混ぜ、ダールをぶっかけて、ピクルやポリヤルも混ぜ込んで・・・あぁ旨い。

そして、相変わらずのイイ辛さ!!

奈良県はこのプレートを文化財指定すべきですよ、絶対。

・・・一方、日替わりメニューも気になります。

★本日のスペシャル・カリー ¥1400

石田めん羊牧場の羊を使用したアーンドラ風カレーとのこと。
これまたサラッとしつつもガツッとくる辛さが肉までしみ込み、美味。
インドに羊カレーはあっても、石田めん羊牧場の羊カレーはありませんからね。
奈良でいただく意義があるってもんです。

そしてこの日、店長のオススメメニューがこちら。

★マラック ¥800

羊の骨からじっくり煮込んだスパイススープ。
といってもこちらは激辛ではなく、ホッとフワッと羊の旨みが口に広がる感じ。
どことなく韓国のコムタンにも似た、心落ち着く一品です。

たしかに良いメリハリになりますね。


★ラッサムスープ ¥600

こちらしっかりとした酸味を感じるラッサム。
ブラックペッパーも良く効いていますね。


★マサラ・チャイ ¥400

食後にはマサラチャイ。

ふぅ~・・・

激辛料理で開いたチャクラがすーっと、静かに、ゆっくりと閉じていくひととき・・・・

・・・が、そのひとときは長くは続きませんでした。

何故ならカウンター席のメニューの隙間に、とんでもないものを見つけてしまったから!!!

『ジョジョカクテル』

・・・な、なんすか!これ!?

カクテル名『スタープラチナ』から『ザ・フール』『ハイウェイスター』『スティッキーフィンガーズ』まで!!


これは・・・全部倒すのは難しい!!

・・・対戦相手を一つだけ選ぶことにしましょう。

「『魔術師の赤』の炎で焼き尽くしてやるッ!!」

どこからともなく聞こえる叫び声。

そして天から降り落つるグラス!!!

ダンッッッ!!

★カクテル名 - 「マジシャンズレッド」 ¥600


萌えるような赤に染まったその姿。
これですよこれ!これこそこのモハメド・アヴドゥルのイメージ!



神社仏閣あまたある奈良の地ですが、涅槃に最も近い場所はここかも知れません。

「タリカロ」・・・それは約束の地。


★⇒移転前の記事はこちら

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タリカロ

夜総合点★★★★★ 5.0



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振り切り御免の快楽的ミールス。「タリカロ」(奈良)

category - カレー&スパイス・奈良県
2013/ 10/ 30
                 

せんとくん「やぁ、ようこそ奈良へ。ここには豊かな自然と歴史ある・・・」

ごめんなさい。
今回君にはあまり用がない。
奈良にきたのはたった一つの目的のためなんです。

それは・・・南インド料理。

「タリカロ」

東京まで漂ってくる尋常ならざるオーラに惹かれ、
ずーっと行きたかったお店。

奈良駅からあまり人気のない大通りを10分ほど。
遠くからでもわかる、独特の存在感。

この濃厚な空気、本物だ!!

入り口近くにも、「うちは辛いです」的なお断わりがチラホラ。
辛いって怒る人もいたりしますから、いろんな経緯があるんでしょう。
私としては、それくらいのフィルターを設けたお店の方が嬉しいのですが。


なんでしょう?開いたチャクラに注ぎ込んでくる風、とでも言いましょうか。
エスニックっぽさをファッションでやっている場所とは明らかに違う何か。

それはやっぱり「気」としか呼ぶことが出来ないな。

このお店のメインは南インド料理。
それだけでなく、ワインもインド産の銘柄がズラリ揃っているのが嬉しい。

★シャンティリ・ソーヴィニヨン・ブラン ¥500

インド・マハーラシュトラ州、ナラヤンガオン村で作られた白ワイン。
葡萄自体のフルーティーな味が際立った、濃くも爽やかな味わい。


★夜のタリカロカリー・セット ¥1800

・辛口チキンカリー
・チキンキーマカリー
・えびカリー
・ダール(おまかせ豆カリー)
・ポリヤル
・アチャール
・ヨーグルト
(カリー&ライスともに適量の追加可能)


この日のダルはトゥールダル。

非常に端正でフォトジェニックなミールス、崩すのが勿体無いのですが・・・

それッ、ムルギーランチマジェマジェシタヨ!!!

こうなりゃもう夢中で食べるのみ。

うお・・・・

確かに辛いものは辛く、無理な人は無理なレベル。
でもただ辛いだけではありません。

いろんな辛さ、酸味、上質な肉の旨味、まろみ、とろみ、歯ざわり、舌ざわり・・・

一つ一つの料理を楽器に例えるならば、それぞれの音色が溶け合うことなくぶつかり合い、
しかしそこから思いもよらぬ心地よさを生んでいるような・・・・なんというかとても音楽的味わい。

大友良英の実験音楽のような、フェイントの心地よさ。
(いまでこそ「あまちゃん」で有名になった大友氏ですが、本来はすっごいアバンギャルド!)

これはアーティストが個人的嗜好とインナートリップの果てに生み出した、
振り切り御免なインパクト系のミールスといえるでしょう!

・・・読み返せば何も説明していない気がしますね(笑)

でもそれほど快楽的な美味さだということなんです。

こんなに振り回すほど振り切ったミールスは、かつて神戸「マドラスキッチン」で食べた超絶ミールス以来かも。
(「マドラスキッチン」もほんと、凄いときは凄いですよ)

ホントに美味いカレー(カリー)は、薀蓄よりも先にチャクラを開いちゃうんですよ、ねぇ。


★マサラ・チャイ ¥400

これまたインド的に振り切った甘さのチャイ。
「一般の日本人客に合わせて、この程度で」なんて判断は、絶対ない。

振り切ることを恐れず、堂々と、それを奈良という地で実践しているのだから、もう完全に脱帽です。
かなりの期待をもって訪問したのですが、その期待を軽々と超えられちゃった感じだな。


せんとくん「やぁ、奈良は楽しかったかい?」

うん、凄いインド料理をいただいちゃったよ。

でも・・・本当は奈良に来たら、お寺や仏像をみるべきだったかな?

せんとくん「いや、実は仏像も仏教もインドから来たんだ。
だからそれは、とても正しいことなんだよ。」


・・・ありがとう、せんとくん。
また奈良へ遊びに来るね。
インド料理を食べに。

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タリカロ

夜総合点★★★★★ 5.0



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