
トリノアシ
学名:Metacrinus rotundus
原産地:相模湾、駿河湾など、水深100m以深
5億年前の古生代から姿を変えずに生き延びてきた「生きた化石」の一つ。
イラストや漫画で「古代の海」が描かれるときには、
アンモナイトや三葉虫と一緒に必ずこんなのが描かれていますよね。
そう、それがこのトリノアシをはじめとするウミユリの仲間なのです。
古生代には浅い海にも繁栄していたこの仲間ですが、
現在では深海メインでひっそりと生き延びています。

一見すると植物のようですがれっきとした動物。
ウニやヒトデが属する棘皮動物に分類されています。
トリノアシの体は植物の「花」にあたる「クラウン」という部分と「茎」でできています。
ちなみにウミユリの仲間でこの「茎」を持たないものは「ウミシダ」と呼ばれています。

トリノアシの「クラウン」。
餌となるプランクトンが流れてくると花びらのような腕を大きく広げます。
その腕の数約40本。
まさに「花開く」ような美しさ。

トリノアシの「茎」。
巻枝(まきえだ)と呼ばれる細い枝がたくさんあり、
これで岩などにしがみついています。
いわばトリノアシノアシ。
岩にしっかりと根付いているかのようなトリノアシですが、
実は気づかないくらいゆっくり、ゆっくりと移動していたりするのだそう。
ゆっくり、ゆっくりと暮らしているうちに、
気がつくと5億年も経っていたのでしょうか・・・。
まさに深海のスローライフ。
私たちには真似できませんね。
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サンシャイン国際水族館
Deep Sea~深海の不思議な生きものたち~
09/03/20~09/05/10
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