名店『旧ヤム邸』で長きに渡りチーフを務め、大阪スパイスカレー発展の立役者となったイチさんこと藤田一也シェフ(二塁手とは別)が独立。
大阪に戻り、自らのカレーブランド『コイチカレー』を再開!

場所は長堀橋駅からすぐ。
休業中の『和泉屋バー』を間借りしての営業です。
『コイチカレー』2022年5月1日オープン。
さすがの人気ぶりで客が途切れることはありません。
その日のメニューはSNS及び店内の黒板にて。

ほぼ毎日、何かしら内容が変わるという変幻自在ぶりです。
やややや、これは食べたいものばかり!
ここはあいがけで攻めてみたいところ。
★3がけ ¥1500
・コリンキーと万願寺唐辛子の牛スジカレー
・貝小柱入り柚子胡椒風味の鶏キーマ
・ロビア豆と空芯菜のシイラのカレー
・マサラ玉子 ¥100
・パクチーのせ ¥100
・ツブ貝のアチャール ¥100写真ではわかりませんが、堂々の30cm皿!
その迫力に「おおっ!」と声が出てしまいます。
ビジュアルはこれぞ大阪スパイスカレーというべきもの。
最近はどこかを真似たようなビジュアルの新店も多いのですが、こちらはホンモノ。
大阪スパイスカレーシーンを作り上げてきた張本人による「これがスパイスカレーや!」な一皿です。

まずそそられたのがシイラのカレー。
カジキよりさらに肉食動物感のある味わいに感じました。
つまり、白身でありながら血合いのような脂が乗っており、それでいて筋繊維はギュッと詰まっているという。
これは面白い。
鶏キーマはまさに『旧ヤム邸』を彷彿とさせる・・・
というか実際作っていた本人なので、とてもイチさんらしいキーマといえましょう。
そして牛スジ、これめちゃくちゃ美味い。
今まででトップクラスに美味い牛スジカレーかも。
副菜ではツブ貝のアチャールの酸味と食感、ほのかな苦味が最高。
さらに特筆すべきは、ホールのカルダモンがガンガンに用いられているんです。
イチさんのカレー、とりもなおさず『旧ヤム邸』のカレーの大きな特徴であるカルダモン。
最近は価格高騰が凄く、名実ともに「スパイスの女王」となってしまったカルダモンを、
あいも変わらずふんだんに用いているところに、力強いポリシーを感じ嬉しくなりました。
お腹いっぱい、満足感マックスの一皿でした。

現在はランチ営業のみですが、今後週末の夜営業も検討中とのこと。
つまめるスパイス料理にも定評があるイチさんだけに、これは期待です。
たこ焼きも出るかな?
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テーマ:カレー - ジャンル:グルメ
じわじわと盛り上がりを見せる京都スパイスカレーシーン。
事情通に訊けば高確率で名前が挙がるのがこちら。
『スパイスカレー キテレツ』店主の徳増さんは二条の人気店『240(ニコヨン)』の元店長という経歴。
『キテレツ』名義での間借り営業を経て2021年11月1日に実店舗をオープンしました。
バンドマンというもう一つの顔を持つ徳増さんの作る奇天烈なカレーに期待が高まります。

日によって提供されるカレーが変わるのがこの店の特徴。
あるときは南インド、あるときは欧風、またあるときは『キテレツランカ』と屋号を変え九州式スリランカカレーを提供していたりも。
不定休ということもあり、お店のSNSチェックはマストです。

この日のカレーは「南インド」でした。
さらにひとつ注意ポイント。
かなりの人気店のため、待ちは覚悟にて。

お店の入り口近くの発券機で整理券をもらうのを忘れずに。
列で店前に人が溜まっているときなど、券売機を見落として発券しないまま並んでいる人(ワタシ)もいました。


発券してしまえばスマホでQRコードを読み込むことで、待ち時間の目安が確認できるため、お店を離れてもOK。近くのイオンモールで涼んどきましょう。
ちなみに事前予約による席確保も可能みたいですよ。
私は整理券確保から20分ほどで入店。
席が空き次第のスムーズ入店に加え、メニューが基本一択なので提供もスムーズです。
良く考えられたオペレーションですね。
★南インドスペシャル ¥1710
・ご飯小盛 -¥50
・グリーンチリ +¥50お、見ただけでわかる美味さ。
ルーツである『240』と盛り付けの作法に共通項はあれど、カレー自体のテクスチャにかなり作り手の個性が出ています。
メインとなるカレーは
・マドラスキーマ
・サンバール
・ポークロースト
・ケララチキンカレー
副菜は
人参とインゲンのポリヤル
ポテトマサラ
ゴーヤのポリヤル
レモン
南インドのローカルを東西押さえつつ(ポークはゴアか、スリランカ側か)美しくまとめていますね。

食べてみて、いやあ痺れました。
南インドといってもココナッツミルクの優しい味、なんてのでは全然なくて(もちろんココナッツ使ってますが)、基本バキバキに押しの強いチューニング。
ちゃんとオイリーだし、香りも強いし、肉の旨味も押し出す方向。
なのにイヤらしくないんです。
ガン!ときてスッと抜ける感覚。
ひとことで言えば「めっちゃセンスいい」。
サンバールにもしっかりスパイスオイル感あるし、キーマのギリギリ焦がした仕上げも好み。
ポークとチキンだけはガッツリ切り分けず、シームレスなグラデになってるという並びも面白いです。
そしてオプションで加えたグリーンチリ、タイのプリックナンプラーみたいに旨味出してて、後半混ざり合ったカレーに加えると再び味がビシッと決まるという。
ただ、このバランスって結構「属人性」が高いかも。
レシピ共有してみんなができる味っていうよりも、作り手の感覚の上に成り立つ絶妙なバランス。
これ、なかなか分業できないから大変ですね・・・
他のカレーの日も絶対美味いぞ。
関西の方、行かなきゃ勿体無いですよ。
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テーマ:カレー - ジャンル:グルメ
カレーの新たな可能性として注目される、スパイス×中華の融合。
カレー粉と片栗粉を用いた中華圏の伝統的カレーと区別するため私は「ネオ・中華カレー」と呼んでいるのですが、その代表といえるのがこちら。

「大衆中遊華食堂 八戒」大阪中心部からは少し離れた東大阪市、かつては駅からも離れた場所にあったのが2021年11月6日、JR河内永和駅近くへと移転。
若干アクセスが便利になりました。

大衆的な町中華テイストだった前の店舗からうって変わって、モダンチャイニーズバルと言えるほど洗練された雰囲気に。

しかしカウンターにはカレーのソースポットがあり、普通の中華でないことがわかります。
★IPA 青島ビール ¥650おっとこれは驚いた。
中国を代表するビール、青島には実はIPA、ペールエール、スタウトなど色んなバリエーションがあるのですが、店舗で扱っているところは数少ないんです。
特にIPAは、中国ビールの概念を覆す洗練っぷり。
流石の目の付け所です。
さて、この日は単独訪問。
魅惑の中華メニューがズラリ並ぶこの店ですが、やはり「osamu式スパイスカリィ」と銘打つここだけのカレーをいただくことにしましょう。
★あいがけカリィ3種 ¥1750
・今月のカリィ
・四川麻婆豆腐カリィ
・ラムクミン炒めカリィこれです!
これこそ他では絶対体験できないosamu式スパイスカリィ。
シャバシャバなカレーのベースはワタリガニ出汁。
チーズも用いられており、それぞれが混ざり合い、異なる具材の異なる味わいがグラデーションで変化する独特な仕立てなんです。
まず欠かせないのが四川麻婆豆腐カリィ。
麻婆カレーを提供するお店も随分増えてきましたが、筋金入りの中華料理職人が作る麻婆カレーはやはり迫力が違います。
しっかり麻婆豆腐ながらしっかりカレー、そして口に残る花山椒の痺れも実に爽やか。
そしてラムクミン炒め。
中華の中でも西域や東北では羊とクミンの組み合わせは良くあります。シルクロードで繋がった東西の食文化、スパイス×中華のマスターピースです。

今月のカリィはラム肉団子でした。
これまた目ん玉飛び出る美味さ!
インドの肉団子コフタのようで、表面カリッと固焼き、中はほっくりジューシー。
超一流中華料理店の技ですね。
中華カレーと聞けば、油っこく重い?というイメージがあるかも知れませんが、実際はその逆。
サラリ食べやすく、もたれず、しみじみとした味わい。
すぐにまた食べたくなっちゃいます。
★ドラゴンハイボール ¥500紹興酒ベースのハイボール、こりゃ合わないわけはないでしょう。
いやぁ、流石の一言。
熟練の中華料理技法と卓越したスパイスセンス。
大阪中、日本中、いや世界中探してもこんなカレーはないでしょう。
「八戒」のカレーは「八戒」だけのもの、リピーターが多いのも当然といえましょう。

こちらはお隣のテーブルにやってきたホルモン炒麺。
カレー以外にも食べたいメニューがたくさんあるんです。
猪八戒クラスの胃袋が欲しいですよ。
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関連ランキング:中華料理 | JR河内永和駅、河内永和駅、布施駅
テーマ:カレー - ジャンル:グルメ
先日「マツコの知らない世界 新春SP」で紹介させていただいた、大阪の大好きなお店へと訪問。
「スパイスカレー43」店名は「よんじゅうさん」と読みますが、由来は店主のニックネームよっさんから、
多彩な大阪スパイスカレーの世界でも異彩を放つ、POPなカレー店です。

カラフルな店主ご夫妻のファッション、カラフルな内装。

あれ?ここマツコの収録スタジオだっけ?
と錯覚してしまいます。

けれどこのお店、POPなだけではありません。
看板メニューの「瀬戸内レモンスプラッシュ」で西日本最大級のカレーの祭典「カレーEXPO」で2年連続グランプリを獲得するほどの実力店なんです。
メニューの内容はその時々で変わるのですが、この日は「マツコの知らない世界」で紹介したあのメニューを提供していました。

★
瀬戸内レモンポークドライカレー&枝豆のポタージュ見てくださいこのキャッチーなビジュアル。
ドライ&ウェットスタイルカレーの洗練の極みです。

そしてこれがとても巧くできているんです。

まずいただくのはドライキーマ。
粗挽きポークにホールスパイスが効いた本格派。

そこに皮まで食べられる瀬戸内のエコレモンが刻まれてトッピング。
この酸味が鮮烈な印象で、肉にめちゃくちゃ合うんです。

一見お皿の色かと見間違える下部の薄緑は枝豆ポタージュ。
これ、カレーじゃないのがミソなんです。
(もちろん味噌でもない)
一口食べれば、想像以上に枝豆。
「わっ!枝豆!」と言うこと間違いなし。
このポタージュの海に、ドライキーマを崩して混ぜれば魅惑の味変が生まれるんです。
最初別々にいただくからこそ楽しめる、それぞれの個性の掛け算。とにかく幸せです。
そしてさらに!

トップのスパイス卵を割って黄身をとろーりと流し込めば、さらなる味変へ。
ファーストアタックのキーマ、
セカンドアタックのポタージュ、
サードアタックの混ぜ合わせに、
フォースアタックの卵崩し。
シンプルなカレーなのに4回楽しめる。
これは素晴らしい「食のデザイン」と言えましょう。
カレーにしても音楽にしても映像にしても、全ての表現に通ずることですが、マニアックなものを突き詰めてマニアックに提示するよりも、マニアックなものを突き詰めた上でわかりやすくキャッチーなPOPさに落とし込む方が遥かにアタマを使うし、アイデアとセンスと経験ご必要になってくるもの。
90年代に一世を風靡したジェリービーンズカラーのiMacのように。
この「スパイスカレー43」はいとも簡単そうにそれをやってのけるお店なんですよね。

なんとピクサーの「リメンバーミー」のアニメーターも来阪時にここを訪れていました。
流石のアンテナですね。

そしてなんと言っても「スパイスカレー43」の最大の魅力は店主よっさんとあゆみさんの楽しい人柄。
よっさんはこう言います。
「みんなよく、
100人に1人わかってくれたらいい、
とか言うけど俺は違うねん。
俺はな
100人おったら100人に愛されたいねん!」
やはり、料理は人なのですよね(笑)
最後に嬉しい情報。
2/16~3/8まで西武池袋本店で開催される「東京カレーカルチャー」、第1週目にあたる2/16~2/22地下一階で「スパイスカレー43」の「瀬戸内レモンポークドライカレー&枝豆のポタージュ」がいただけます!
さらにテイクアウトでは、知る人ぞ知る傑作「スパイスわっぱめし」も登場!
これは絶対見逃せません。
よっさんにも会えますよ。
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スパイスカレー43も載っています。
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関連ランキング:カレー(その他) | 阿波座駅、本町駅、中之島駅
テーマ:カレー - ジャンル:グルメ
「バビルの塔」福田塔主、「ハルモニア」ケンジさん、「ワナイートカレー」ピコロックとともにカレー系バンド(?)「B盤BABYS」のメンバーとして活動するレミさんがついに自らのカレー店をオープン。

場所は本町、雑居ビルの2階。
「カカカリーリニニ」2021年12月20日オープン。
頭がバグりそうな店名ですが略称は「リニニ」、英語表記は「Re:NEAT NEAT」です。
まず驚くのは内装。

キッチュでPOPでかなりのオシャレ。
もともとカラフルな出で立ちのレミさんらしい世界観ですね。
★リニニスペシャル ¥1100選べるカレー2種に加え、副菜5種のワンプレート。
カレーは
・牛ホルモン
・豚ミンチのキーマ
をチョイス。
オプションで辛味アップのルヌミリス +¥50 を追加しました。

看板メニューの牛ホルモンカレーは旨みしっかりながら重くなく、サラリといただけます。
ガッツリ鰹のような旨みが溢れるのはスリランカのモルディブフィッシュを用いているからですね。
そう、プレートの随所にスリランカテイストが散りばめられているのがこの店の特徴なんです。
ココナッツと唐辛子、モルディブフィッシュで作るスリランカのふりかけポルサンボルはちょっと珍しい千切りタイプの食感押し。
オプション別添えのルヌミリスは辛さ追加の味変に良いですね。

こちらは副菜無しの2種盛り。
リニニスペシャルのライスがちびまる子ちゃんの前髪みたいなギザギザなのに対し、こちらはポケモンの「でんきタイプ」のような稲妻盛り。
このライスの型は陶芸も嗜むレミさん自ら作成しているようですよ。
★ラムチャイ ¥550昼から飲みたい、けどチャイにしとこうかな?
なんて葛藤を受け止めるドリンクで締め。
新店ながらしっかりした料理のクオリティは、流石のカレー愛。そしてカレー店勤務の経験が生きていると感じました。
まもなく夜営業もスタート予定とのこと。
みなさん是非行ってみてくださいね。

帰りにB盤BABYSのステッカーもらっちゃいました。
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