新しいお店は西荻窪。
改札を出て高架下を新宿方向へ。
サイゼリヤの前で右側の道へ出てすぐの場所。
駅から徒歩2分ほどの好立地です。

「對馬流南インド系辛口料理 タリカロ」
移転オープンは2021年1月30日。
看板は料理人タロさん自身によるもの。
店名の脇に小さく「3」とあるのですが、この意味は一瞬で判りました。
タロさんと店長リカさんは共にジョジョマニアなんですよね。
2010年、奈良で開業時の小さなお店がACT1
同じ奈良で移転、広々とした古民家へ移った際がACT2
そして今回東京に進出した時点でACT3というわけ。
「タリカロ」進化の系譜がつづられているわけですね。

店内は綺麗なモスグリーンとウッドの落ち着いた雰囲気。
頭上に巡らされた梁は、羊小屋をイメージしているそうです。
やはりタリカロと言えば北海道の生産者直送の羊肉ですからね。
洗練された雰囲気の中に、ちょいちょいジョジョが入り込んでいるのも一興。




あれこれ見つけてくださいませ。
「タリカロ」の料理は「對馬流南インド系辛口料理」と銘打たれています。
「對馬」はタロさんとリカさんの苗字。
んで、とにかく「辛口料理」というのが肝要なんです。
辛さと、その先にある旨さを追求する、まさに辛党狂喜のお店。
南インドで最も唐辛子を用いると言われているアーンドラ・プラデシュ州の料理を参照しつつも、あくまで「對馬流」を貫く唯一無二のお店なのですね。
ランチは「タリカロ」を代表する辛口カレー・チキンカレーとキーマの合がけプレートのみ。
つまり辛いってこと。そこにオプションを追加していけるカタチとなります。
そして夜はランチ同様のメニューに加え、マトンカレー、海老カレーその他一品料理と多彩なお酒が楽しめるというスタイル。
辛いの好きだけどそこまで自信はない・・・という方や、辛いモノ好きかどうかわからない相手を連れて行くのは夜がオススメとなります。
それでは、「タリカロ act3」行ってみましょう!

★SORACHI1984
伝説のホップ「ソラチエース」から作られているというビール。これは頼むしか!

★羊すじ肉のニハリ
こちらはこの日の特別料理。
元々はムスリムの肉煮込み料理「ニハリ」。
ここでは羊のスジ肉を用いています。
溶け出した脂とコラーゲンのトローリ感と程よい辛さでカラダポカポカ。
実は「タリカロ」の羊肉はちょっと普通じゃなくて、国内で流通している羊肉の1%未満と云われている国産羊を用いているんです。
仕入れ元は帯広・白糠町「茶路めん羊牧場」。
奈良でも羊を一頭買いして捌くスペシャル料理を提供していたりと、とにかくこだわりが凄いのです。
食材にこだわり抜くからこそ、辛くてもしっかり味わいが感じられる料理となるわけですね。

★マトンスペアリブのロースト
こちらも特別料理。
「タリカロ」の羊肉の美味さが堪能しまくれる一皿です。

とにかく肉厚!とにかくジューシー!!旨み凄い。
肉の上には刻みパクチー&ミントがトッピング。
付け合わせのミントチャトニもよくあるソースタイプではなく、素材の風合いが感じられるテクスチャ。
こりゃあ堪らんですな。

★夜のタリカロカリープレート ¥1950
来ました!こちらが夜の定番主力メニュー。
ランチでも提供されるチキンカレー、キーマカレーに加えエビカレー、ダルカレー、ヨーグルトと副菜が付いた贅沢セットです。
まず特徴的なのはチキンカレー。
グレービーとチキンが別々なんです。

しっかりとスパイスマリネされた立派なチキンレッグ。
こちらをスプーンで解します。
柔らかくホロホロな肉をライスに乗せ、そこに辛口グレービーをかけていただくんです。
いわば「ナイルレストラン」のムルギーランチの激辛版。
そしてこれまた鶏肉の旨さが尋常じゃない。「中本」マニアも満足できるレベルの辛さに負けない旨みと食感が素晴らしすぎるんです。しかも骨の端っこを齧れば髄の旨みも堪能。
ケンタッキーフライドチキンに負けない髄グルメ料理です。
個性的なダルスープ、しっかり辛いキーマ、この店では辛さ控えめ(通常店の辛口くらい)で旨み押しのエビキーマ。
いずれも逸品。
そして、この店ほど「インド料理にヨーグルトがつく理由」を実感できる場所もないでしょう。口の中で辛さが暴れ始めたらヨーグルトでリセットしましょうね。
ふう、肉の旨みと辛さで脳漿炸裂させたあとは、この店のもう一つの魅力である酒に行きましょう。
(実はあまり強くアピールしないのですが「タリカロ」にはジョジョカクテルというのがあってですね・・・スタンド名でオーダーすると然るべきスタイルでオリジナルカクテルが出てくるのでして)

★エコーズ ACT3
ズン!と重みあるグラスでの提供、ACT3に入った【タリカロ」の記念すべきカクテルです。
これは美味い!
口に入れた瞬間香りが広がる近距離パワー型カクテルとなっています。

次にオーダーしたカクテルはシャッタースピードが追いつかない速さでの提供。

★クレイジー・ダイヤモンド
パンチはありながらも、甘くホッとする。
都会で壊れた心を癒してくれるカクテルですね。

★山ねこ
こちらは私がインド料理にいちばん合うと思っている芋焼酎。
スタンド名とは関係ないのですが、グラスでぶっ込んできました。

★バングラッシー
さて、皆さんこの名前、知ってますか?
インド・バラナシ名物の「大麻入りラッシー」の名前なんです。
けれどもちろんここは日本、合法レシピでトリップできる素晴らしいラッシー酒となっております。
これは次回も頼もう!

はるばる奈良から移ってきてさくださった料理人タロさんと店長リカさん。
二人の名前が組み合わさって・・・
実はちょうど一年前の2020年1月「タリカロ」10 周年のタイミングで私のイベント「SHIBUYA CURRY TUNE」にお呼びし、渋谷で2日間限定営業をやってもらったんです。
その時の反響たるや凄まじく、その経験が「東京で勝負する」きっかけというか後押しになったとのこと。
実に嬉しい話です。
西荻窪には「大岩食堂」「とらや食堂」という日本人シェフ南インド料理の名店があり、「タリカロ」の参入で3大名店が揃う街になりました。
素晴らしいのはこの3店、南インドを謳いつつも全く個性が被らない点。
西荻窪がアツい、とにかくアツい。
2021年初の明るい話題となりましたね。
●twitter「カレー細胞」:@hm_currycell
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