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カレー細胞 -The Curry Cell-

あらゆるカレーを紹介し続けるプロジェクト。 時々、珍生物記事もアップするのでマニアは要チェック! 【禁無断転載】写真、文章を転載希望の方はコメント欄などでご連絡ください。

個性派うどん店のチーズたっぷりドライキーマカレーうどん。『豚肉汁うどん べ』(西荻窪)

肉と出汁と麺とスパイスにこだわる、西荻窪の個性派カレーうどん専門店。


『豚肉汁うどん べ』

『べ』という店名は店主の故郷福島の方言で語尾につきがちな『べ』が由来だべ。
元々すぐ近くの場所で『カラオケ居酒屋 べ』として営業していたのが移転し、うどん専門店となりました。
カラオケ居酒屋時代は和風・ネパール風・インド風の3種類のカレーうどんを提供していたのがリニューアル。

現在は基本の「豚肉汁カレーうどん」には[西荻45]、ハンバーグ入りには[西荻47]などそれぞれにコードネームがつけられており、さらにそれぞれスパイス数を23か30か選べるという超個性派システムになっています。

・・・まぁ、すぐに理解できなくても大丈夫。


★瓶ビール小瓶 ¥500

基本のカレーうどんで攻めるか悩みましたが、このメニューに惹かれまくり。


結局頼んじゃいました。

★ドライキーマカレーうどん ¥1180

なかなかファンキーなビジュアルです。

汁無しうどんにドライキーマカレー、こってりチーズ、糸唐辛子。
だからといって出汁感がないわけじゃありません。

このお店で用いる出汁はかつお節、さば節、宗田節、うるめ節、根昆布、しいたけ。
ドライキーマにもしっかりと出汁の旨味。


グワーッと混ぜていただきましょう。
濃厚です。麺リフトにもいつにも増した重力を感じる。
なにせ濃厚です。


カウンターには無料サービスの生卵が。
早速加えてみたらどことなく出汁カルボナーラなニュアンスに。
和風なのか?洋風なのか?それとも・・・・

どこか飄々として、すぐに「わかった」とならない捻り方もこの店の魅力なのでしょう。
はんぶん不思議なカレーうどん体験でした。

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ハイクラスインド料理を経て結実した、新たなるカレーライス時代の幕開け。『カレーショップ フェンネル』(西荻窪)

名店『桃の実』の2号店を任せられていた実力派、加来シェフが独立。
カレー激戦区西荻窪にオープンさせたお店が早くも大人気に。


『カレーショップ フェンネル』

2022年7月13日オープン。
オーナーシェフの加来(「からい」ではなく「かく」)さんは南インド・ケララ州の高級ホテル『Brunton Boatyard』で修行ののち帰国、青山『シターラ』、『桃の実』とハイクラスインド料理の名店でさらに技術を極め、水道橋『桃の実』2号店を任せられるまでになります。
この『桃の実』2号店はハイレベルなインド料理を軸にしつつ、ワンプレートのあいがけスタイルであたかも「スパイスカレー」のように提供、あたらしい顧客層を獲得しました。

今回新たにスタートした『フェンネル』は『桃の実』2号店の着想をさらにストイックに追求。
あいがけスタイルまでも封印した「カレーライス」スタイルの専門店となりました。

スタイルはカレーライスでも料理の基本はインド。
メニューは「ドライカレー」「ポークビンダルー」「バターチキン」のレギュラー3種に加え、ちょっとコアな限定カレーが追加されていきます。

使用する米は日本米。
つまりインドのカレーを日本米に合うようアレンジして提供しているわけですね。


お店自体、実に日本的な家屋のリノベーション。


実に心が落ち着きます。


★ポークビンダルー ¥1200

インド西海岸ゴアの名物料理ビンダルーをカレーライス仕様にて。

実にストイックながら、端正な顔つきのカレーですね。


ビンダルー最大の特徴といえばビネガーを用いた酸味。
そして主に用いるのは豚肉。
元々ゴアは英国ではなくポルトガルの植民地だったので料理もその影響を受けているんです。

こちらのビンダルーもその個性を最大限に発揮。
ビネガーは複数ブレンド、季節によってもその配合を変えるようですが、この日は白ワインビネガーがバシッと効いた大人風味。脂を完全に落とした豚肉にもその酸味が染みわたっています。

そして、そのワイン感がちょっと欧風カレーのニュアンスももたらしていて日本米にとても合う。
これは確実に狙っていますね。

そしてもうひとつ、皿とスプーンのチョイスにも注目。
平たい皿でサラサラなカレーを掬うと、最後のほうでカレーが逃げてうまく掬えないストレスがあったりするのですが、
こちらのお皿の縁の勾配とスプーンの径とが完全一致しており、最後まで綺麗にカレーやお米が掬えるんです。
こんなところにも「映え」より「実」をとるお店のコンセプトが徹底していますね。

食後はしっかりデザートも。

★レアチーズケーキ ¥350
★チャイ(HOT)¥400


普段私は濃厚なチーズケーキを好んで選ぶのですが、こちらのチーズケーキは至って爽やか。
けれど濃厚なチーズケーキにひけを取らない充足感があります。
程よい酸味はあたかもインドのパニールのよう。
甘さ控えめ、ジンジャーが効いた寒い日仕様のチャイとよく合います。

2000年以降、大阪スパイスカレーカルチャーの影響もあり、最新型のカレーはワンプレートのあいがけに華やかな副菜を添えるスタイルが百花繚乱。
しかし、2022年に入ってあらたなムーブメントの萌芽が見えてきました。

それはひとことでいえば「カレーライスへの回帰」。
既存のカレーライス文化へのアンチテーゼとして進化してきたスパイスカレームーブメントが一周し、明治以来伝統のニッポンカレーライス文化へと再リンクを貼り始めたような動きがあちこちでみられるのです。
大阪間借りカレーシーンにおける欧風カレーの再評価、スパイスカレーをカツカレーにする試み、
そしてこの『フェンネル』に象徴されるように、インドなど諸国スパイス料理を日本米のカレーライスへと再定義する試みなど、その流れは確実におおきなうねりとなっていくことでしょう。

スパイスカレーカルチャー黎明期を経た、あらたなカレーライス時代の夜明け。
いよいよ楽しくなってきました。

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カレーショップ フェンネル



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テーマ:カレー - ジャンル:グルメ

ビックリ!テイクアウト焼き鳥&惣菜店の裏でネパールカレーを。『とり山』(阿佐ヶ谷)

阿佐ヶ谷で行きつけの熱帯魚店へ行った帰り。
ビビビッと感じるものがありました。

阿佐ヶ谷北口アーケードの一番端っこ。

『とり山』


持ち帰り焼き鳥&鶏惣菜のお店だったはずなのですが・・・


この「チキンカレー」という看板の筆圧の高さに、ただならぬ気配を感じたのです。


あ、お店の横っ側にイートインスペースができている。
臆せず入っていきましょう。


簡易的な木のカウンター。完全に焼鳥屋の裏側を眺めることができます。


★瓶ビール ¥600

お酒の提供もありました。通好みの赤星です。

さて、目当てのチキンカレーは「普通¥600」「大盛 ¥800」とが選択可。
実はこの後も予定があったので「普通」で行きましょう。


★チキンカレー(普通) ¥600
★つくね(塩) ¥150


え?あれれ???

これ、全然「普通」じゃないぞ。
テイクアウト焼鳥屋でこんな本気のカレーと出会えるとは!!


カレーを提供してくれたのは、なんとネパール人のシェフ。

焼鳥屋さんでカレーを出すこと自体は良くありますが、これネパールカレーですよね。
しかもライスはバスマティ。キャベツのサブジにオニオンアチャールまでついてます。
え?これで600円?


カレーはサラッサラ。
ネパールのチキンカレー「ククラコマス」ですね。
ホールのブラックペッパーやカルダモンもしっかり感じます。
流石というか当然というか、具材の鶏肉は超贅沢。
実に素晴らしい。


ここでバスマティライスをいただくとは予想外の想定外。


オニオンアチャールは麹町『アジャンタ』風のビシッとした辛さ。
さらに辛味増しのペーストもあり、カレーに入れるとグッとハードコアに。


★つくね(塩) ¥150

サイドでひと串頼んでみました。
そのまま食べてももちろん美味いですが、ネパールカレーに漬けていただくとこれまた!!
なんかいろいろ頼んでカレーに漬けて食べたくなっちゃいました。

いやいや、とんでもない当たりを引いてしまいました。
ネットで調べても、こんなカレーを出しているなんて情報は皆無。
ネパール人シェフに、いつからカレーを始めているのか聞いたところ、「最近です」との答え。

なんだか嬉しい発見でしたよ。

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とり山



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西荻窪でタイとミャンマーのクロスオーバーカレー。『チャオチェンマイ』「西荻窪)

※残念ながら2022年9月25日に閉店しました。

2020年西荻窪に誕生したカジュアルなタイ・チェンマイ料理店。

『チャオチェンマイ』

タイ東北イサーン標榜する店は結構あるけれど、北部チェンマイとなるとぐんと減るだけにここは貴重です。

現地人向けというよりも、日本の一般客層が入りやすい雰囲気です。

メニューにも親近感が協調。
ポピュラーなカオマンガイやガパオライス、カオマンガイ、トムヤムクンあたりも押さえつつ、ちょいちょい北部料理が混じっている感じです。
ゲーンパー、カオソーイ、ゲーンハンレーにゲーンオン、ゲーンホッ。

タイスキも推しているようです。


★ゲーン・ハンレー ¥900

サッと食べれて明確なチェンマイ料理といえばこのゲーン・ハンレー。
ラーンナー王朝がビルマの支配下に置かれた時代に、ビルマ料理の影響を受けて生まれた豚バラカレーです。


豚バラのボリューム凄い・・・

タイ本国ではドロッと濃厚で脂っこく、甘く、タマリンドの酸味も効いたゲーン・ハンレーとよく出会うのですが、
こちらのはサラリ。甘さも酸味も控えめで食べやすい。
ほぼミャンマーの豚カレー「ワッターヒン」そのものですね。

カー(タイ生姜)たっぷりな辺りにタイっぽさが出ていますが。

因みに「ハンレー」はタイと国境で隣接するミャンマー・シャン州のシャン語でいう「豚肉」。
(ミャンマー語では「ワッタ―」です。)
ちなみにシャン語の「シャン」とは元々タイを指す「シャム」が語源。
実は国境を隔てているものの、タイのタイ人とミャンマーのシャン族は民族的に同系統なんです。
両者の食文化に連続性があっても不思議はないどころか、むしろ当然。

クロスボーダーな食文化を西荻で体感してみませんか。


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タイ屋台 チャオ チェンマイ



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小料理屋さんが期間限定、北海道スープカレー営業。『時ト紡』(南阿佐ヶ谷)

南阿佐ヶ谷、青梅街道沿いにある小さな小料理屋さん。


『時ト紡』

実はここ今、期間限定で北海道スープカレー店として営業しているんです。


スープカレーに欠かせないのはやっぱり野菜。

黒板には「本日の野菜」が書かれています。

お酒はビール、焼酎、日本酒と北海道のものを取り揃え。
スープカレー気分が高まります。


★ノースアイランド ピルスナー¥820

こちら北海道江別のクラフトビール。
飲み口ははじめスッキリ、あとから苦味がやってきます。

さて、スープカレー。
限定メニューであるこちらをオーダーしてみました。

★豚サガリと行者ニンニクのスープカレー ¥1080
・ザンギトッピング +¥150


なかなか個性的な構成ですね。

スープはスッキリ澄んだ味。
辛さは限りなく抑えられ、むしろ野菜の味のほうが強いほど。
無添加を謳ったヘルシー仕様です。

サガリは豚の横隔膜の下のほうで柔らか。
北海道ではアイヌネギと呼ばれる行者ニンニクは噛むたび香ばしい。
この行者ニンニク、ラッサムとかにも合いそうだな。

店内はテイクアウトがメインなのでしょう。
イートイン営業での感染防止には特に気を遣われている様子。

お冷はセルフ、マスクをテーブルに置かない(当然ですね)、おしぼりは自分で捨てる、など。

訪問の際はしっかりして協力しましょうね。

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時ト紡



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