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カレー細胞 -The Curry Cell-

あらゆるカレーを紹介し続けるプロジェクト。 時々、珍生物記事もアップするのでマニアは要チェック! 【禁無断転載】写真、文章を転載希望の方はコメント欄などでご連絡ください。

誕生、下町のカイバル。 「アムダスラビー」(西葛西)

飲食店を長く続けるために、一番大切なことは、愛ある客と出会えるかどうか、だと思います。

一過性のマニアやクーポン目当ての客はもちろん、話題づくりやきっかけにこそなれ、お店を本質的に支えるファクターではない気がするのです。

飲食店というのは客との関係性抜きに成り立たないものだから、お店と客とが「場」を共有し、気持ちを通わせることが出来なければ(トークが必要というわけではなく)、代わりがきく、ただの燃料補給所で終わってしまうことになりかねません・・・

日本随一のインディアンタウン、西葛西。
私がこよなく愛する「レカ」と駅とのちょうど道半ばに、一軒のインド料理店が誕生しています。

お店の名前は 「アムダスラビー」

出来た頃は皆、「アダムスファミリー」と呼んだものですよ。

実はこの店、「レカ」の道向かいにあるインド食材店「TMVS FOODS」と同経営の南インド料理店で、何度か行こうと思ったこともあったのですが、とあるこの店の「愛ある客」に「まだです、もう少し」と聞いており、静かにその刻を待っていたのですよね。

その「愛ある客」の名は、Jリアス・Sージーさん(伏字にしてみました)。

そして・・・

先日、全く別のトピックで、かなり久しぶりにJSさんとメールのやり取りが。
その中で私が「また、ご一緒したいですね。アムダスラビーとか、そろそろどうですか?」と書いたところ、こんな返信が。

「週末、アムダスラビーで食事会。よろしければ、どうですか?」

その刻が来た!と思いました。

その匂いを感じた自らのスパイスレーダーにも感謝しつつ(笑)

・・・前置きが長くなってしまいました。

食事会当日。

時間ギリギリに滑り込んだときにはもうJSさん含む8人は席に。

この夜の食事会は、3000円コースの
「試作&試食食事会
めずらしい野菜、果実、キノコなどのタンドールと、
スモールドーサ、そしてアンリミテド・スペシャル・ミールス」
とのこと。

つまり、これからレギュラーメニューに入れ込む予定の料理を先に食べさせていただけるという、嬉しい試みです。

さて、JSさんといえば、インド料理、そしてワインと美女。
この日はそれらすべてが揃っていました。
流石!!!

こちらは「KING FISHER」
でもインドのビールではなく、南アフリカのワインなんです。
KING FISHERとはつまり、カワセミの英語名。
ちなみにちなみで言えば、日本とインドのカワセミはなんと同種であり、南アフリカのカワセミは別種となります。
ワインには関係ありませんが。

さてさて・・・・料理の登場です。
ナンとバタチキがインド料理だという日本の固定観念からはいちばん離れたところからのスタート。

★茹でブロッコリー ミントチャトニを添えて

実にシンプルに、ブロッコリーを茹でたものです。
が、そこにミントチャトニをつけるとあらま、インドの風が吹く。
しかもこのミントチャトニ、グリーンチリがきいていてなかなかの辛口。
みどりみどりでパーティーの扉が開きます。


★タンドリー林檎

次もなかなかThink differentな一品。
日本的な「焼きりんご」にタンドーリ窯使ってみちゃった。
遠赤外線効果で内側の果汁までアッツアツ。
スパイスなど特に使わず素焼きでの提供に潔さを感じます。


★タンドリー柿

続いて秋の味覚・柿。
ここは日本ですから、インド料理店でも四季を感じることができる。
それはインドでは味わえないインド料理の味わい方なのです。

しかし、ちょっと驚いたのは、スターターにまず果物が出てきたこと。
確かにインド料理って、デザートやフルーツと主菜との間がシームレスにつながっている感覚があって、
日本人は得てしてそこに戸惑うのだけれども、こうしてシンプルな果物も、焼いて最初に提供されると味わい方がずいぶん変わるもんですね。


★タンドリー鰤

ほう、だんだんとエンジンかかってきました。
タンドーリ窯とブリの相性がとてもいいのは知っていたのだけれども、
ここのは塩コショウがガッツリ効いた、呑兵衛仕様。
めっちゃ味がはっきりしていてワインが進みます。


★タンドリーマッシュルーム

実はこれ、この日の中でも特にえがった一品。
何のことはない、マッシュルームをスパイシーにタンドーリ窯で焼いたものなのだけれども、
ホクホクしたマッシュルームを口いっぱいに頬張るってのは良いものですね!!
それでいてスパイシーなら言うことなしなのです。


つぎのワインは「FRATELLI」
グーニーズファンならニヤリとしてしまう名前ですね。
こちらはインドのワインです。


★タンドリーパプリカ・茄子・アスパラ

こうして盛り付けるとフランス料理にも見えたり。


★タンドリーさつま芋

石焼き芋ならぬ、タンドリー焼き芋。
素朴!


★パニールティッカ

これまた美味かった。
塩も胡椒もバッチリ効いてて。
しかしよく考えたら、あいだあいだに素材の味を生かした素焼きの野菜が出てくるからこそ、
こうしたスパイス料理の味わいが際立つのかもしれません。


★タンドリーささみチキン

おぉ、とうとう皆が知っているインド料理の世界へとたどり着いてまいりました。
変わっているのはささみを使っていること・・・なのですが、これが中までふわっと軟らかくかなり美味かった!
これはレギュラー化確定でしょう。

このあと写真は失念したのですが、タンドリーゴビ(カリフラワー)にタンドリーパイナップルも登場。
ゴビはかなり辛めの味付けでナイス、パインの甘さとの落差が印象的でした。


「ARNCIO」・・・アランチョ、シシリアのワインです。

タンドーリ料理はやはり酒が進みますね。

・・・と、さて、ここまでがタンドリー料理の宴。

ここからは本来こちらのお店が得意とする南インド料理パートです!

★プレーンドーサ

ドーサとしてはちょっと肉厚でモチッとしたクレープタイプ。
ココナッツチャトニはスッキリした味わいでした。


★ミールス

流石にタンドリー尽くしのあとなので、パパド、ラッサム、サンバル、じゃがいものポリヤル、バスマティライスという、ミニマム構成のミールス。


このラッサムが、非常に飲みやすい。
辛すぎず、やさしくホッとする感じです。


食後には店主マリアッパンさん自らチャイのエアブレンドパフォーマンス。

マリアッパンさんは民族衣装を着たいかにもなインド人とは違って、とっても現代的で穏やかな方。
お店には家族ぐるみでいらしていて、ここがほぼ第二の家庭といった感じの雰囲気です。


「愛ある客」JSさんとマリアッパンさんのご家族はさすが、非常に親しくて、
「あぁ、国籍は関係なく、これは下町人情の世界だなあ」と感じたもの。

本来、飲食店はこういう関係性の中で育っていくものなんです。
インド料理店でも、そういうことが起こっていて、よかった。

最後に、料理の内容に言及するとすれば、日本髄一のインディアンタウンであるはずの西葛西て実は、
タンドーリ料理をウリにするお店があんまりなかった。

それはもちろん、そこに住むインド人客を相手にするときに、提供のメインが彼らの日常食になるのは当然な話で、
もともとムガル宮廷料理であるタンドーリ料理をあえて出すお店が少なかったということなのでしょう。

そんななかでタンドーリ料理に重きを置いた今回のチャレンジは、エリアマーケッティングとして正解であるとともに、
西葛西のインド料理界をますます奥深いものにする期待を抱かせるもの、です。

しかも、素焼きであったり、塩コショウ強めだったりといった、ある種の素朴さとわかりやすさは、あんまり他店にはないもので、西葛西という土地にもそれとなく合っていて、東銀座にあるタンドーリ料理の名店「カイバル」に比するならこちらいわば・・・・

「下町のカイバル」

とでも呼ぶべき存在になるのでしょうか(笑)

もちろん、南インド料理が同時に味わえることも魅力で、今回のミールスはミニマルなものだったとはいえ、
あと酸味が強烈なマンゴピクル(もしくはチキンピクル)が付いていたら完璧!と思わせるものでした。

これは数か月、待っていた甲斐があったというものです。

この激戦区で頑張りぬいてきた店主マリアッパンさんと、
ともに寄り添いお店を素晴らしく進化させた「愛ある客」に敬服。

このアムダズラビー、まだまだ進化中。

将来が楽しみですね。

あ、店内メニューなどに綴られている、独特の文体にも、注目ですよ。

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アムダスラビー

夜総合点★★★★ 4.2



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