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カレー細胞 -The Curry Cell-

あらゆるカレーを紹介し続けるプロジェクト。 時々、珍生物記事もアップするのでマニアは要チェック! 【禁無断転載】※最近、丸パクリサイトが見うけられます。写真、文章を転載希望の方はコメント欄などでご連絡ください。

間借りの枠を超えた、強烈かつ独創的なスパイス料理コース。「スパイスドランカー やぶや」(浅草)

昨年あたりから間借りカレーが「ブーム」にすらなりつつある東京。
ただ個人的には「今、間借りカレーがアツい」だとか「間借りカレーがイケてる」なんて論調はあまり好きじゃないんです。

間借りといっても実にピンキリ。
料理の腕と情熱があるシェフの、機会拡大として「間借り」という選択肢が拡がったわけで、これはいわばインディーズミュージシャンのストリートライブ。
そこから実力と人気でメジャーデビューするのはひと握りなわけですから。
(数年前の大阪間借りカレーブームのときには、90年代ホコ天バンドブームに似た熱気、などと紹介させていただいていました)
結局間借りは「手段」であって、注目すべきはシェフ。
間借りカレー自体がオシャレなわけではないんですよね。

と、前置きが長くなってしまったのはこの夏、マスメディアが猫も杓子も間借り間借りなものですから、軽いジャブとして。

さて、ここからが本題。

間借りかどうかは別にして、お店を出す前からその筋で注目されている実力派シェフというのがいます。
現「カルパシ」のクロちゃんや、「とらや食堂」のとらさんなどなど・・・

そんなひとりが藪さん。

プロボクサーとして活動する傍ら「魯珈」や「大岩食堂」を輩出したあの「エリックサウス」で料理修業。
さらに和食のお店でオペレーションを学んだり、インド現地を渡り歩いたり。
ついには本場パキスタン料理のメッカ埼玉八潮の代表店「カラチの空」で日本人として初めて厨房へ。

この、他に類をみない経験値で注目されていた藪さんが、ついに間借り営業を開始したのです。


場所は浅草。


吾妻橋を渡り、金色に輝くアレを見上げたちょうど道路向かい。


浅草らしい革細工の工房があるのですが、その二階にシェアキッチンがあるんです。

昼はコーヒー屋さん。
藪さんが間借りするのは夜。
その名も・・・

「スパイスドランカーやぶや」

スパイスマニアでありボクサーである藪さんのお店。
これ以上ストレートな名前はありません。

看板の下には、
「スパイス料理で呑み、南インドミールスで〆る」
とあります。
決して、南インド料理店ではないことに注意です。←ここ重要。


クラフト革製品が並ぶスペースに寿司屋のようなL字カウンター。
その向かい側に藪さんがいました。

メニューは基本、4000円のおまかせコース。
そこにドリンクやオプションを追加して行くシステムです。
ま、この立地ですから、この味辛口でスタートしましょうか。

最初の前菜3種盛りは一瞬、「和会席?」と思える端正さ。
ですがよく見りゃさすがのスパイスドランカー。

★シシャモのピックル
★アルティッキ
★泉州水ナスのアチャール

シシャモのピックルはいわば、酸味と辛さをめちゃくちゃブーストした南蛮漬け、ってな味わい。
そう考えりゃ美味いに決まってる。ズルい!

インドのストリートスナック、アルティッキをここに挟むあたりが独創的。
ミントチャトニのフレッシュな香りがだいぶヤバいです。
藪さんの実家から送られてきた泉州水ナスの糠漬けを、これまたアチャールに。
これ、酒呑まずにいるのは不可能です。


★箸で食べるライタ

タミル式とのこと。
ミョウガや小葱の食感を楽しむライタ、これは面白いですね。
上に乗ったローストチリがこれまた良き酒の肴。


★豚肩ロースのコンフィ

ちょっとここ、何屋かわからなくなってきました。
けれどこれ、しっかりスパイス料理になってるんです。
スッと鼻に抜けるネパール山椒と、弾けるピンクペッパー。
その刺激に豚も負けていません。
しっかりとした食感と、重くなく爽やかな脂の旨味。
だいぶリッチな気分。

爽やかに夏らしい前菜から肉料理へ。
なんて品のある料理を出すんだろう・・・なんて思っていた矢先。
ボクシングと「カラチの空」で磨かれた、藪さんの鬼気迫る一面が姿を現したのです。

まさに劇的に。


★フェンネルチキン

な、なんですか!?このパキスタン人が喜びそうな肉塊は!
こちらフェンネルリーフを用いた、オイリーなカレー肉塊。
というよりは、フェンネルリーフと肉を具材としてオイルを味わうカレーとも云う・・・・

独創料理でありながら、圧倒的なパキスタンを想起させる魂の一品です。


★黒霧島

肉・油・スパイスときたら、受け止めるのはやはり芋焼酎。
このシチュエーションにベストマッチと思われる「山ねこ」が昨日切れてしまったようなので、黒霧島をいただきました。


★ マトンのホルモンカレータカタック

お、おう、タカタック!!
これまたパキパキしてきましたよ。

タカタックは脳みそ、腎臓、心臓が入ったパキスタンのカレー料理。
脳調で鉄板をタカタカタカタカと鳴らしながら内臓を刻むのでついた名前です。
ただしこちら、先ほどの豚のコンフィのオイルを用いた「ノンハラール」なタカタック。
宗教上の制約がない日本人だからこそ作れる創作タカタックなんですね。

豚から出たオイルの複雑な甘みが羊の内臓に絡みつき、独特の魅力が。
クラッカーに乗せていただきましたがこれ、バゲットにも絶対合う!

いやいや、お店の雰囲気、コースの前半からは予想だにしなかった創作パキ。
「カラチの空」での修業がまさかこんな形になるとは・・・・壮絶としか言いようがありませんね。

そして・・・ここからさらに、〆の南インドミールスがやってくるわけです。

パキから南インドへ、一気に緯度を下げますよ!!


★〆ミールス
・ラッサム
・サンバル
・ココナッツチャトニ
・ゴルベラコアチャール
・マトンカレー (+¥700)
・パパド
・ライス


〆と言いつつ、堂々の一食分。
体育会系やなぁ。
ライスは少なめでお願いしました。

ちなみにこのミールス、お気づきの方もいるかと思いますが、
トマトチャトニの代わりに、ネパールのゴルベラコアチャールが添えられています。
前二品のパキ的創作料理同様、ちょっとしたズラしを入れているんですね。


ラッサムはタマリンドの酸味たっぷり。
サンバルはほのかに甘め。
そしてオプションで付けたマトンカレー・・・・

これがまた・・・・・

今までのどのメニューよりもスパイスの効かせ方がガシガシで変態的なんだから!
〆っていうか、最後のスパート?ラッシュ???

さらにですよ。
中盤にいただいたフェンネルチキンの余った油をですね、ライスにかければ、さらにハードな味変をしちゃうわけでして。

さすがスパイスドランカー。
容赦ない。


食後はチャイ・・・ではなく、台湾のお茶。
スパイスと油をガッツリ堪能した後だけに、堪らない美味しさを感じます。

間借りカレー全盛の今、けれどここまで個性的で、かつ迫力のある料理を提供するお店、ちょっと他には見当たりません。
同じ「エリックサウス」出身の「魯珈」が、シェフの経歴を活かし、南インド料理と台湾の魯肉飯を組み合わせ人気店となったように、
「やぶや」の料理は、藪さんの経歴そのもの。
日本、南インド、パキスタン・・・けれど、そのどれともつかない、シェフそのものの料理だとしか言えません。

こんな面白い料理、間借りの次は実店舗・・・・なんて期待も膨らむのですが、
実はこの「やぶや」、予定では9月頃までの限定営業。
その後は一旦店を閉め、また修業の旅に出るのだとか。

スパイスドランカーの旅路は続きます。

浅草で出会えるうちに、是非。


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到来!冷やしカレーうどんの季節!「古奈屋 アトレ上野店」(上野)

いやーめっきり夏ですね。

冷やしカレーうどんの季節ですね。

ということで始まりました、古奈屋の冷やしカレーうどん。
この日は上野駅にあるこちらの店舗に訪問。

「古奈屋 アトレ上野店」


「古奈屋」では夏の間、全てのカレーうどんが「冷やし」に出来るんです。


★冷やしキーマカレーうどん ¥1350

冷やしとキーマ、完璧でしょう。
清涼感ある透明な器での登場です。


今や、カレーうどんの有名チェーンとなった「古奈屋」ですが、そのミルキーな味わい、実はなかなかに個性的。
だからこそ、冷やしても美味しいんですね。
麺の上に乗ったキーマはほぼ肉そぼろ。
カレーに沈めて初めてキーマカレーとなる仕様です。


食後には古奈屋名物のジュレ。
爽やか極まりない!

やはり夏の古奈屋は良いですな!

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古奈屋 アトレ上野店



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創業大正12年。老舗洋食店の庶民派かつカレー。「好養軒」(上野御徒町)

創業大正12年(1923年)。
95年の歴史を持つ老舗洋食店。



「好養軒」

大老舗ながら格式ばったところは微塵もなく、アットホームな雰囲気。

どことなく侯孝賢の映画に出てきそうな空気が漂っています。


メニューを見れば、素晴らしき庶民派価格。
カレーは、
・カレーライス定食
・かつカレー定食
・メンチカレー定食
の3種です。


★かつカレー定食 ¥790

このプラスチックトレイ!
老舗の庶民感覚にワクワクしてしまいます。


まず感激するのはカツのボリューム。
ザクッと硬めの歯応えが頼もしいですね。

カレーはドロッとしていながらも、ボヤけた感じはなく、濃厚かつ締まった味わい。
こりゃあ美味い!そして満腹!!

ご主人はこの店の3代目、といってももう若くはないお歳。
100周年を乗り越えお店を続ける後継ぎが現れてほしいものですね。


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好養軒



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カツカレー100年。色褪せぬ元祖の味。「河金 千束店」(浅草)

今年2018年は「カツカレー100周年」と言われています。
一般的にカツカレーの元祖といえば銀座「スイス」が思い浮かぶのですが、それよりも前に、カツとカレーとご飯を合わせ提供していたお店があるんです。

そのお店の名は「河金」。

創業1918年(大正7年)屋台洋食としてスタートしたこのお店、お客さんの「カツにカレーをかけてくれ」というオーダーから生まれたのが、名物「河金丼」。

どんぶりのご飯にキャベツを敷き、その上にトンカツを乗せ、さらにカレーをかけたそのスタイルはまさに「日本最古のカツカレー」とでも呼ぶべき存在であります。
(銀のお皿にのせ、カツカレーという名前で提供したのはおそらく「スイス」が初。発案者とされる巨人軍 千葉茂さんも、河金丼を食べたことがある可能性もありますね。)

残念ながら、浅草「河金」は現存せず、創業者河野金太郎さんの孫にあたる兄弟が、入谷と千束でのれんを受け継いでいます。

この日は弟さんが始めた千束のお店へ。

★お兄さんにあたる入谷「河金」の記事はこちら

銀座線浅草駅からは少し歩きます。
徒歩15分ほど、かな?


「とんかつ河金 千束店」


店内まず目につくのは、カウンター上にある、開店祝い時の木版。
地元浅草のコミュニティに混じって、あ!築地の老舗名店「鳥藤」の名前も。
聞けばなんと、親戚関係なんですと。
ひゃあーっ、老舗の繋がり凄いなぁ。


こちら「千束店」は現在親子二代の経営。
つまり若旦那は創業者金太郎さんの曾孫にあたるわけですね。

メニューを見てみましょう。
とんかつ屋といいつつ、ハンバーグやエビフライも用意。
カツとカレーをはじめて合わせた老舗洋食としての顔もしっかり受け継いでいます。

「元祖カツカレー」こと河金丼は3バリエーション。
・並 ¥800
・ヒレかつ重 ¥1100
・ロースかつ重 ¥1100

それぞれ用いている肉の部位が異なり、並ではモモ肉を使用しています。

ここはひとつ、ちょっと贅沢してみますか。

★河金丼 ヒレかつ重 ¥1100

おぉ。
並の河金丼ではドンブリのところ、こちらはお重での提供。
「上」の気分満点ですね。


お重いっぱいにかかったカレーは圧巻。


その下にはヒレかつ。さらにその下にはキャベツが敷かれています。

で、入谷店の記事でも書いたのですが、カレーの味は非常にベーシック。
けれどそれは悪いことでは全然なくて、大正時代、ロシア革命の前年に生まれたこの料理が、100年の時を経て、普通に思えるほど世の中に浸透したということなんですね。

そしてさらに今回気付いたことが二つ。
一つめ。
この「河金丼」には、ヒレかつが凄く合うんですね!
カツの下にキャベツを敷くアイデアもそもそもは、カツの油がご飯にしみないよう、だと思うのですが、油の少ないヒレかつだと、さらに軽やか。
衣自体も薄く、細かいパン粉を用いたカツレツ仕立てなだけに、オイリーさを感じないんですね。

そして二つめ。
これは主観かも知れませんが、入谷店より千束店のほうが、カレーの味が若干モダンなのでは?
入谷店ほどの強い粘度はないかわりに、旨みがより強く出ている気がします。
それが、器やコンディション、合わせたカツの種類による印象なのか、2代目に継承した故の世代感覚によるものなのかは、ちょっとわかりませんが。
いずれにせよ、100年経っても色褪せず、今も美味しいと思えるカツカレーになっていることは間違いありません。

まさに東京が誇る「カレー遺産」。
銀座「スイス」と合わせて、カツカレー好きなら詣でねばならない聖地ですぞ。

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河金 千束店



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クローブとカルダモン、カラダ軽くなるチキンカツレツカレー。「カレー clover」(湯島)

湯島の有名カレー店といえばやはり超老舗「デリー」。
けれど新しいカレー店だって元気です。
独特のアプローチで話題の「ホンカトリー」だけでなく、こちらのお店も忘れちゃいけません。


「カレー clover」

2016年4月4日オープン。
クローバーといえば四つ葉、オープン日はそれにかけたのかもしれませんね。




オフホワイトと木材に統一された、落ち着く店内。

昼は純粋にカレー屋、夜はお酒やスパイスおつまみも揃えた、飲めるカレー屋へと変身。
軽く飲もうかな。


まず出てくるはサラダと玉ねぎアチャール。
いや、アチャールというより醤油漬けに近いかな。


★【数量限定】チキンカツレツとプライドエッグのくろーばーカレー ¥900

そう、カツカレーが食べたかったんです。
チキンカツレツの立派さの割にお値段リーズナブル。
シャバシャバなカレーは別容器での提供となっています。


まずチキンカツレツ、これが丹精。
衣も軽やかで油っこさはありません。
これは美味いぞ!


そしてカレー、これが最初驚いた。
場所柄、「デリー」や「ラホール」の方向性をイメージしていた(勝手なイメージですねw)のですが、意外にもクローブやカルダモンが前面にでたバランス。

「エチオピア」や「ボルツ」「夢民」などから連なる東京独自のスパイスカレーの系譜を感じさせます。

ん?そういや「clover」という店名にも、「clove」が入ってるぞ。
ひょっとしてかけてるのかな?


辛さは辛口にしたのですが、思ったほどではなく、辛党は辛さマックスにして平気かも。

サラッと食べやすく、品よく香るカレーです。

そして、個人的注目ポイント。
このお皿、神戸「カラピンチャ」と同じものですね!なんて。

あわせたお酒はこちら。

★グラスワイン〔自家製サングリア)¥300

白ワインにシナモン、レモン、オレンジ、ブルーベリー、ラズベリー、そしてやっぱりクローブが入ってます。
凍らせたフレッシュフルーツがみずみずしく、この値段にして満足度充分ですね。

食後、店名についてご主人にうかがいました。
「クローバー」と「クローブ」については「よく言われます」というものの、由来は「幸せの四つ葉」なのだそうです。
偶然の符号?それとも無意識?
面白いものです。

さらに、お会計を済ませ店をでると、ハッとしました。

あ、胃が軽い。

実はこの日、朝っぱらから超オイリーな飯を食い、ズーッと胃がもたれてたんです。
(そんな状態でカツカレー頼むなんて無謀な)
それがあら!って感じ。

こんな気分にしてくれるなんて、まるで神戸「カラピンチャ」みたいだ。
同じお皿ってだけじゃないんですね。
面白いものです。



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カレー クローバー



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