カレー細胞 -The Curry Cell-

あらゆるカレーを紹介し続けるプロジェクト。 時々、珍生物記事もアップするのでマニアは要チェック!

ベロンティア・ハッセルティ

久々の熱帯魚記事。
本日はとても渋くて魅力的なマニアック・アナバンデッドのご紹介。
photo:01

ベロンティア・ハッセルティ
学名: Belontia hasselti
最大長: 15cm
原産地: マレー半島・スマトラ島・ボルネオ島


体型はColisa属のグーラミィ、色彩はまるでクテノポマ・ウィークシーかチョコグラで、よく見ると腹ビレの先にはダトニオみたいなフィラメントが二本。

まさに色々どっちつかずな、シフゾウ的魅力に溢れています。

しかし状態が上がるまでは薄褐色単色の地味な魚。
ショップでその魅力がどこまで伝わるでしょうか・・・

空気呼吸可能なアナバンデッドの仲間らしく、高温や酸欠には比較的強いようで、飼育に関して特に気にすることはなさそうです。
同属のコームスケールパラダイスはなんと他魚の眼を狙って攻撃する悪癖で有名ですが、このハッセルティはそのようなことはありません。
同種間では小競り合いをしますが、性格は荒すぎるということもなく、温和ということもなく、レオパードクテノポマやドワーフグーラミィのような感覚で混泳が可能です。
要はバランスですね。

餌は赤虫から人工飼料まで、浮上性から沈下性までなんでもよく食べます。
ただ、体格の割に口が小さいため、大粒の人工飼料は呑み込めず、餌をやっているつもりで痩せさせてしまうことがあるので注意。

よく見るとスズメのように可愛い、良い魚ですよ。
見かけたら是非!

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グリーンキッシンググーラミー

ブチューッとKissしている写真で有名な魚、キッシンググーラミー。

実はそのKiss行為は求愛行動でもなんでもなく、オス同士の闘争行動であり、
唇の先端部には実は細かい歯があるため、他魚を嘗め殺すということも・・・ということで、
かつてほどの人気はなくなったようにも思うのですが・・・

今日ご紹介するのは「グリーンキッシンググーラミー」と呼ばれる魚。

名前だけ聞けば、キッシンググーラミーの近縁種かなとか、
キッシンググーラミーの改良品種かなとか思ってしまうのですが・・・

いえいえ、そのどちらとも違うのです。

実はキッシンググーラミーとグリーンキッシンググーラミーは分類学上は同種。

そして、馴染み深いピンク色のキッシンググーラミーのほうが実は改良品種で、
グリーンキッシンググーラミーと呼ばれる魚こそが、その原種なのです。
photo:01
グリーンキッシンググーラミー
学名:Helostoma temminkii
最大長:20cm(野生下では30cm)
原産地:インドネシア、マレー半島

現生するHelostoma属は本種のみ。
つまり一属一種の魚ということです。
photo:02
光の具合によってピンク~金色~緑色へと変化する体色。
まさにこの種本来の色彩はなかなか趣きがあるもの。
さらに状態が落ち着いている時は尾ビレの束部分と背ビレ尻ビレが黒く染まり、
意外な男らしさを醸し出すのです。
photo:03
もちろん、この種最大の特徴であるKiss口はそのまま。
Kissによる闘争行動など、習性もノーマルのキッシンググーラミーと何ら変わることはありません。

さて、この特徴的なKiss口、もちろんKissするためだけに進化したわけではありません。
そもそも口の形は食性によって適応進化するもの。
この特徴的なKiss口は、実は岩の上のコケや藻などを嘗め取るのに適した口でもあるのです。

実際、水槽内で観察していると、よく岩やガラス面をつつき嘗めている姿を見ることができ、
いわゆる「コケ取り能力」はかなりのもの。

もちろん、動きの遅い魚やおとなしい魚との混泳には充分な注意が必要(嘗め嘗め攻撃で苛める可能性があるため)ではあるのですが、
逆に言えばその気の強さは、自分より大きな魚やちょっと気が強めの魚との混泳が望めるということ。

プレコほど底モノに吸い付くこともなく、カラープロキロダスほど痩せやすいこともなく、
アルジイーターほどコケ取りをサボることもなく、フライングフォックスほどせわしなくもなく、
しかもラビリンスフィッシュの仲間ですから酸欠や高水温にも強く。
水槽内あらゆるところをお掃除してくれます。
ただし、柔らかい水草はやられちゃう場合があるようですが。

以前は入荷が極端に少ない魚だったこのグリーンキッシンググーラミーですが、
最近になって、5cmほどの幼魚がちょくちょく出回るようになった様子。
入荷サイズが一定であることから、ひょっとしてブリード??と思うような節も。

まぁ、オスカーなどでも改良品種が出回りすぎて値段が下がりすぎ、
逆に原種の価値が上がって原種のブリードが始まる、なんて例もありますから、さもありなん、というところでしょうか。

Kissする可愛い魚、なんてイメージを吹き飛ばしてもなお、味わい深い魚ですよ、こいつ。

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ミクロクテノポマ・アンソルギー

「最も美しいクテノポマ」

にして、

「アフリカ大陸屈指の小型美魚」

といえば、この魚。

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ミクロクテノポマ・アンソルギー
学名:Microctenopoma ansorgei
別名:クテノポマ・アンソルギー
最大長:8cm
原産地:コンゴ、ガボン

Microctenopoma属の代表種。
(Microctenopoma属についてはこちらを参照。)
オレンジと黒のストライプが非常に美しい種ですが、
その本当の美しさを見るのは決して容易なことではありません。

なぜならこの種が本当に美しい姿を見せるのは求愛か闘争のときだけで、普段は地味めな褐色をしているから。

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そこそこ縞が見えていますが、
本当に綺麗な時はこんなものではありません。

気が強いクテノポマの仲間では、
もっとも警戒心が強く臆病なこの種。
隠れ家のない環境では水槽の隅で黒っぽくなって、
ヒレもたたんでじっとしていることが多いようです。

熱帯魚ショップで販売されているときにはおおむねこの状態で、
しかも3~4cm位の幼魚が多いため、
知らない人が見ると、とても陰気で地味で冴えない魚にしか見えないはず。
飼育者人口が広がらないのはその辺の理由が大きいでしょうね。

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逆に、流木や水草で隠れ家を多く作った環境ではヒレもよく開き、
いい発色を見せてくれるのですが、
飼育者が驚かせたり、カメラを向けたりするとササッと隠れてしまうため、
なかなか決定的な写真を撮るのが難しいのです。

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こちらは少し黒ずんだ状態(同個体)。

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しかしヒレを開いたフォルムを見ることが出来ました。

繁殖形態はベタと同じく泡巣を作るタイプ。

オスはメスよりもヒレが大きく、
ヒレの縁の白がよく目立つことで区別できます。
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この個体はオスですね。

顔つきもクテノポマの仲間としては異色。
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繊細さを絵に描いたような顔をしています。

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餌は生餌を好みますが、慣れれば人工飼料もOK。
ただ、神経質なので拒食で痩せていかないよう、充分な観察が必要です。

突然、この魚の超鮮やかな体色を見ることが出来るのは飼育者だけの特権。
万が一、きれいな状態の写真が撮れたら、アップしますね。

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“珍魚”オスフロネームス・セプテンファスキアータス

久しぶりにアクセス解析の検索ワードを確認したら・・・
一位はなんと
『アフリカンマッドフィッシュ』!!
みなさんマニアックですねー。
というか、やはりマニア情報にもニーズがあるわけですね。

最近ちょっとマニアック度が下がってきたことを反省し、
久々にマニアックな魚のご紹介。

・・・実にマニアックですよ。

どれくらいかというと、その魚の名前でググっても、うちのブログが真っ先に出てくるくらい(笑)
(まだ記事書いてないのに・・・)だれも相手にしないマニアックさ。

それでは記事を始めます。

最大100cmにもなる世界最大のアナバンデッド、オスフロネームス・グーラミィ(Osphronames)。
各ヒレが真っ赤に染まる美種レッドフィンオスフロ。
そして大きくなると全身に血のように赤が滲み、牙が生えてくるという怪魚オスフロネームス・エクソドン。
三種とも負けず劣らずの強烈な個性を発揮する魚たちですが、
実はオスフロネームス属にはもう一種、
あまり知られていない魚がいます。
それが「第4のオスフロ」とも呼ばれるこの魚。

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オスフロネームス・セプテンファスキアータス
学名:Osphronemus septemfasciatus
別名:セブンバンドオスフロ、オスフロネームス・セプテンファスキアートゥス
最大長:50cm
原産地:ボルネオ島、カリマンタン島

恐ろしくマイナーな魚。
ピーシーズの2700種図鑑にももちろん載っていません。
日本語の情報は皆無。
Googleで検索してもこのブログに戻ってくるのがオチです。

「セプテンファスキアータス」とは「七つの縞」という意味。
その名の通り、体側に凡そ七本の縞が入るのが特徴とされています。
(しかし、他のオスフロにも幼魚時は縞模様が入るため注意が必要)。
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確かに他のオスフロと比べても縞がはっきりしています。
マーブルグーラミィとか、ディスティコドゥスみたいな感じ。

オスフロ4種の中では最も体高が高く寸詰まりな体型。
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顔は小さく、口は細く(少ししゃくれるように)尖っています。

顔つきで言えば、
顔が大きめで目と口が大きいオスフロネームス・グーラミィ、
比較的丸顔のレッドフィン、
小顔で上品な顔立ち(幼魚時だけですが)のエクソドン、
そして小顔で口が細長いセプテンファスキアータスといった感じでしょうか。

成熟したセプテンファスキアータスの雄はヒレがオレンジに染まるとも言われています。
期待が持てますね。

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現地では他のオスフロとあまり区別されることなく、
食用として市場に並んでいたりするそうですが、
アクアリウム界ではほとんど流通していません。

だってそりゃそうでしょう。
見た目が地味な上に名前が長い。
これではそもそも名前すら覚えてもらえないでしょう。

しかも幼魚が500円で流通する普通のオスフロとどう違うの?
と聞かれて簡単に説明できない。
今回の記事くらい細かく書かないとわかってもらえないんですから。

…でもね。
だからいいんです。

未開拓の魅力を発見する余地がたくさんあるわけですから。

マニアックな生き物の名前を検索してこのブログにたどり着いた方なら、共感してくれますよね。FLYING ROPEFISH!

★牙の生えるオスフロ、オスフロネームス・エクソドンの記事はこちら。
 ⇒オスフロネームス・エクソドン
 ⇒オスフロネームス・エクソドン その2

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クテノポマ・キングスレイ

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クテノポマ・キングスレイ
学名:Ctenopoma kingsleyae
最大長:25cm
原産地:セネガル、ナイジェリア、ガボン、カメルーン

緑がかった灰色の体色が独特で、
一見地味ながら他にない美しさを持つ魚。
レオパードクテノポマなど他のクテノポマにくらべ、
顔つきが丸みを帯びており、
東南アジアのアナバスにも雰囲気が似ています。

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深いオレンジの眼と、
尾びれの付け根の黒点がアクセント。

この仲間としては特に大きくなり、
大型個体になると背中が盛り上がったマッチョ体型になり迫力満点。
その姿は東京タワー水族館などで見ることができます。

性格は気が強く、図鑑などでは混泳不可と書かれていたりもします。
実際飼育すると確かに気は強いのですが、
特定の魚を執拗に追い回すなどのイジメはあまりせず、
なかなか貫禄のある強さを見せてくれます。

そう、大型魚ではないのに悠然と泳ぐその姿こそがこのクテノポマの最大の魅力。
動きを見て楽しむのがクテノポマ飼育の基本です。
図鑑ではなく実物でお確かめください。

かなり丈夫な魚で幅広い水質にも適応します。
ただ、酸性に傾いた環境のほうが落ち着いた色が出る感じ。
図鑑では生餌を好むとか書いてありますが、何の問題も無く人工飼料に餌付きます。


↓さて、こちらは古くからいる大型個体。
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残念ながら両目がありません。
しかし、争いで両目をなくしてから一年以上経過しますが、
餌食いも充分。
少しおとなしくはなっていますが、
変わらず元気な姿を見せてくれます。


FLYING ROPEFISH!
地味ゆえ、飼ってみないとその魅力がわかりにくい魚。
しかしよく考えてみると、
そもそも全身グレーの魚って、あんまりいないような。

グレーのファッションが好きな方、
もしくは第二次世界大戦時のドイツ軍のカラーリングが好きな方、
とくにお奨めですよ。

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